先週末、岡山に行きました。お昼に夏に一度行ったラーメン屋にもう一度、と車を走らせました。高島小学校の南のほんとに住宅地の中にある『山下商店』というお店。昼にはと10人程は行列ができているので、11時半くらいにいくとすぐに入れました。非常に濃厚な博多ラーメン。天下一品とまではいかないにしても、こってり濃厚はなかなか。麺は細麺。美味しいです。前回食べたときに、岡山のラーメンによくある魚ダシの風味がしたので、と思ったのですが、高菜を最初から入れすぎて、少々わからなかったのが残念でした。しっかり替え玉をして、夕食にもいつものラーメンを食べて帰りました。はい。
そんなわけで、さきほど逝去されたクルト・ザンデルリングの演奏です。この人の演奏はいいですねえ。最近ますます好きになってきました。今回の曲は、ブラームスの交響曲第4番ホ短調作品98。もう秋たけなわのこの時期にもってこいの曲ですねえ。秋はブラームスですねえ。ほんと。なかでも、この4番は一番の秋に似合う曲でしょうねえ。
ザンデルリングは、ブラームスの交響曲、2回録音しています。1970年初めにドレスデン・シュターツカペレと、そして1990年にベルリン交響楽団と、これは周知のことで、ともに名盤の誉れ高いものです。今回の演奏は、ミュンヘン・フィルとの1984年11月23日ヘルクレスザールでのライブ録音です。ドイツ・ヴァイトブリックから発売されたもの。このレーベルはなかなか質の高いライブ録音をCD化してくれています。そして安い!。ザンデルリングのライブもいくつか発売しています。
さて、この演奏ですが、各楽器が非常に明快な演奏を聴かせてくれています。ドレスデンとの録音と比較すれは、明瞭なんですね。ドレスデンの少々くすんだような渋の音とは異なる、艶やかで明るい管弦楽です。その点において、曲の印象は異なるのです。加えてそれは、ライブゆえの溢れる高揚感と振幅の大きな演奏となっているところも重要です。それでいて、ライブに聞こえるアラはとんど意識することなく、むしろ緻密で綿密な演奏に仕上がっています。これらのことから、私的には、少々明るいブラームスであり、表現がダイナミックでありながら、場面場面でもたいそう細かい演奏が展開されているのです。それゆえ、そこにブラームスらしさ、例えば哀愁帯びたもの悲しさとするなら、それは少し違うかな、と感じる気もします。
第1楽章、MPOの哀愁帯びた弦の響きがなんとも秋の憂愁を感じます。この弦は、糸を引くようで、この4番の旋律をうまく表現しています。テンポは多少ゆったりめ。時折の木管の音色がこれまた美しい。ライブゆえか、ドレスデンほどのインテンポぶりではないようです。第2楽章、弦の各パートが対位法的に曲を進めていく中で、全くと言っていいほど乱れはない。ザンデルリングの凄みを感じる。各部が重厚に合わさりながら、次第に熱気を帯ながらの展開は聴き応え十分。また透明感あふれる響きは、この4番の渋い美しさを語り尽くしているようですね。なんともブラームスと体臭がぷんぷんしています。第3楽章、豪快で快活な主題が奏せられる。テンポは速め。弦も管もザンデルリングによく統率され、鮮やかな曲の展開が心地良い。ここでもライブらしい高揚感が素晴らしい。そして、第4楽章、この楽章が最高の聴かせどころでしょうか。パッサカリアの主題部との30の変奏曲が実に鮮やか。次々と充実した響きに耳が奪われる。木管がいいですねえ。そして、展開部から再現部では、MPOの雄渾で熱い演奏が繰り広げられ、いやー、素晴らしい。MPOが全力でザンデルリングについていき、展開しているブラームスは、圧巻であります。
ザンデルリングの演奏、もう生では聴けませんが、彼が残したCDは、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラーなどの演奏を持っています。大切に聴いていきたいと思っています。
(Weitbuck SSS0072-2 2007年 輸入盤)
そんなわけで、さきほど逝去されたクルト・ザンデルリングの演奏です。この人の演奏はいいですねえ。最近ますます好きになってきました。今回の曲は、ブラームスの交響曲第4番ホ短調作品98。もう秋たけなわのこの時期にもってこいの曲ですねえ。秋はブラームスですねえ。ほんと。なかでも、この4番は一番の秋に似合う曲でしょうねえ。
ザンデルリングは、ブラームスの交響曲、2回録音しています。1970年初めにドレスデン・シュターツカペレと、そして1990年にベルリン交響楽団と、これは周知のことで、ともに名盤の誉れ高いものです。今回の演奏は、ミュンヘン・フィルとの1984年11月23日ヘルクレスザールでのライブ録音です。ドイツ・ヴァイトブリックから発売されたもの。このレーベルはなかなか質の高いライブ録音をCD化してくれています。そして安い!。ザンデルリングのライブもいくつか発売しています。
さて、この演奏ですが、各楽器が非常に明快な演奏を聴かせてくれています。ドレスデンとの録音と比較すれは、明瞭なんですね。ドレスデンの少々くすんだような渋の音とは異なる、艶やかで明るい管弦楽です。その点において、曲の印象は異なるのです。加えてそれは、ライブゆえの溢れる高揚感と振幅の大きな演奏となっているところも重要です。それでいて、ライブに聞こえるアラはとんど意識することなく、むしろ緻密で綿密な演奏に仕上がっています。これらのことから、私的には、少々明るいブラームスであり、表現がダイナミックでありながら、場面場面でもたいそう細かい演奏が展開されているのです。それゆえ、そこにブラームスらしさ、例えば哀愁帯びたもの悲しさとするなら、それは少し違うかな、と感じる気もします。
第1楽章、MPOの哀愁帯びた弦の響きがなんとも秋の憂愁を感じます。この弦は、糸を引くようで、この4番の旋律をうまく表現しています。テンポは多少ゆったりめ。時折の木管の音色がこれまた美しい。ライブゆえか、ドレスデンほどのインテンポぶりではないようです。第2楽章、弦の各パートが対位法的に曲を進めていく中で、全くと言っていいほど乱れはない。ザンデルリングの凄みを感じる。各部が重厚に合わさりながら、次第に熱気を帯ながらの展開は聴き応え十分。また透明感あふれる響きは、この4番の渋い美しさを語り尽くしているようですね。なんともブラームスと体臭がぷんぷんしています。第3楽章、豪快で快活な主題が奏せられる。テンポは速め。弦も管もザンデルリングによく統率され、鮮やかな曲の展開が心地良い。ここでもライブらしい高揚感が素晴らしい。そして、第4楽章、この楽章が最高の聴かせどころでしょうか。パッサカリアの主題部との30の変奏曲が実に鮮やか。次々と充実した響きに耳が奪われる。木管がいいですねえ。そして、展開部から再現部では、MPOの雄渾で熱い演奏が繰り広げられ、いやー、素晴らしい。MPOが全力でザンデルリングについていき、展開しているブラームスは、圧巻であります。
ザンデルリングの演奏、もう生では聴けませんが、彼が残したCDは、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラーなどの演奏を持っています。大切に聴いていきたいと思っています。
(Weitbuck SSS0072-2 2007年 輸入盤)
このレーベルのザンデルリンクでは、英雄の生涯を買いました。エグモント序曲とヘンデルのコンチェルトグロッソが入っています。
これも素晴らしく愛聴しています。