安倍さんの国葬、なかなか大変ですねえ。国民には弔意は強制しない、と言われてますが、それなら敢えて国葬にしなくてもいいのでは。国葬という以上、国民の創意として弔意を示すことがあってのはじめて、ではないでしょうかねえ。反対が半分以上を占めるようでは、なかなか辛いですねえ。亡くなられて直後は国葬は多くの人に支持されていたのに、統一教会のことが出て来て反対が随分増えましたね。安倍さんはどれくらい統一教会と関係があったんでしょうかねえ。それも、うやむやにするんではなく、しっかり究明してもらいたいですねえ。
それはそれとして、今回はベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調作品60であります。過日、ふと聴きたくなったんですね。この曲、3番と5番に挟まれ、シューマンが言ったような「二人の北欧神話の巨人の間に挟まれたギリシャの乙女」的なイメージは過去のものになりつつあるんでしょうかねえ。これはこれで、英雄にも運命にも負けない堂々とした威容をもった名曲のように思ってしまうし、そんな演奏も多いのではないかと思います。
それで、誰の演奏で聴こうか、ということ。けっこう悩みました。当然、多くの名演奏があるのです。一番最初に聴いたのは、アンドレ・クリュイタンスのセラフィムの廉価盤のLPでした。ムラヴィンスキーやクライバーの演奏もまず思い浮かびます。最近では、アーノンクールを筆頭に、古楽系も評価が高いようですねえ。そんな中、ウィルヘルム・フルトヴェングラーの演奏ということで。なんだか近年の傾向とは、真逆ですかねえ…。
フルトヴェングラーのこの曲の演奏、①1943年6月BPO(放送録音)、②同BPO(ライブ盤)、③1950年1月VPO、④1952年12月VPO、⑤1953年9月VPOの5種類が知られています。④は、スタジオ録音で、最も知られている物ですかねえ。そして②も戦時中の録音で、フルトヴェングラーらしい名演であります。①と②は、同じ時の放送録音用と実況録音用ですね。この曲は、フルトヴェングラーは、それほど演奏はしなかったのかな。2・8番ほどではないですかね。
それでこの演奏のCDですが、いくつかのものがあります。GRANDSLAM盤のオープンリールからの復刻や、ALTUSのレーザー復刻もあります。それぞれいいのですが、オーパス蔵のSPからの復刻盤が最も気に入っています。音が非常に臨場感にあふれていて、それで鮮明であり、繊細な音が聴けてると思います。オーパス蔵盤を聴くと、いつも恐るべしSP盤ですね。
やはりフルトヴェングラー、圧倒的な迫力と語り口の巧さを感じますね。戦時下のライブゆえとも言えるでしょうが、ライブのフルトヴェングラーの凄味がズンズンと伝わって来ます。そして、緩急や強弱の心憎いばかりの変化も、フルトヴェングラーの手にかかると、まったく不自然さはなく、効果的であり、凄味となっています。この曲はもはや「ギリシャの乙女」どころか、三人目の巨人とすら思えるよな威容で迫ってきます。
第1楽章、序奏から驚くようなゆったりとしたテンポ。不気味な雰囲気が漂う中、主部に入ると俄然明朗で力一杯、かつ爽快な強奏。フルトヴェングラーらしさ全開。明朗快活。迫力満点。実に気持ちも高ぶるような演奏が突き抜ける。第2楽章。援徐楽章にも関わらず、雄弁で剛毅な演奏。ゆったりめのテンポもその後揺れも大きく、それは抜群の効果をもたらす。強い意志をもった演奏に引き込まれますねえ。後半の2つの楽章も、前の楽章以上に立派な演奏。第三楽章、ゆったりとしたテンポだが、その中での怒涛の強奏は、この人ならではですが、ホントにいつ聴いても心地よいし、心が動かされる。それは、第4楽章に入っても継続される。この楽章の充実ぶりは見事です。気迫に満ちて一切の妥協を許さな厳しさを感じさせる。実にこころが動かされますね。この4番いろんな演奏がありますが、はやりこの演奏が一番ですかねえ。
英国王のエリザベス2世が逝去されした。在位70年。ご苦労さまでした。大英帝国も今後変わっていくでしょうね。そして、英国では国葬が行われるらしいです。これには、英国民は異論はないようですかね。
(オーパス蔵 OPK7017 2006年)
それはそれとして、今回はベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調作品60であります。過日、ふと聴きたくなったんですね。この曲、3番と5番に挟まれ、シューマンが言ったような「二人の北欧神話の巨人の間に挟まれたギリシャの乙女」的なイメージは過去のものになりつつあるんでしょうかねえ。これはこれで、英雄にも運命にも負けない堂々とした威容をもった名曲のように思ってしまうし、そんな演奏も多いのではないかと思います。
それで、誰の演奏で聴こうか、ということ。けっこう悩みました。当然、多くの名演奏があるのです。一番最初に聴いたのは、アンドレ・クリュイタンスのセラフィムの廉価盤のLPでした。ムラヴィンスキーやクライバーの演奏もまず思い浮かびます。最近では、アーノンクールを筆頭に、古楽系も評価が高いようですねえ。そんな中、ウィルヘルム・フルトヴェングラーの演奏ということで。なんだか近年の傾向とは、真逆ですかねえ…。
フルトヴェングラーのこの曲の演奏、①1943年6月BPO(放送録音)、②同BPO(ライブ盤)、③1950年1月VPO、④1952年12月VPO、⑤1953年9月VPOの5種類が知られています。④は、スタジオ録音で、最も知られている物ですかねえ。そして②も戦時中の録音で、フルトヴェングラーらしい名演であります。①と②は、同じ時の放送録音用と実況録音用ですね。この曲は、フルトヴェングラーは、それほど演奏はしなかったのかな。2・8番ほどではないですかね。
それでこの演奏のCDですが、いくつかのものがあります。GRANDSLAM盤のオープンリールからの復刻や、ALTUSのレーザー復刻もあります。それぞれいいのですが、オーパス蔵のSPからの復刻盤が最も気に入っています。音が非常に臨場感にあふれていて、それで鮮明であり、繊細な音が聴けてると思います。オーパス蔵盤を聴くと、いつも恐るべしSP盤ですね。
やはりフルトヴェングラー、圧倒的な迫力と語り口の巧さを感じますね。戦時下のライブゆえとも言えるでしょうが、ライブのフルトヴェングラーの凄味がズンズンと伝わって来ます。そして、緩急や強弱の心憎いばかりの変化も、フルトヴェングラーの手にかかると、まったく不自然さはなく、効果的であり、凄味となっています。この曲はもはや「ギリシャの乙女」どころか、三人目の巨人とすら思えるよな威容で迫ってきます。
第1楽章、序奏から驚くようなゆったりとしたテンポ。不気味な雰囲気が漂う中、主部に入ると俄然明朗で力一杯、かつ爽快な強奏。フルトヴェングラーらしさ全開。明朗快活。迫力満点。実に気持ちも高ぶるような演奏が突き抜ける。第2楽章。援徐楽章にも関わらず、雄弁で剛毅な演奏。ゆったりめのテンポもその後揺れも大きく、それは抜群の効果をもたらす。強い意志をもった演奏に引き込まれますねえ。後半の2つの楽章も、前の楽章以上に立派な演奏。第三楽章、ゆったりとしたテンポだが、その中での怒涛の強奏は、この人ならではですが、ホントにいつ聴いても心地よいし、心が動かされる。それは、第4楽章に入っても継続される。この楽章の充実ぶりは見事です。気迫に満ちて一切の妥協を許さな厳しさを感じさせる。実にこころが動かされますね。この4番いろんな演奏がありますが、はやりこの演奏が一番ですかねえ。
英国王のエリザベス2世が逝去されした。在位70年。ご苦労さまでした。大英帝国も今後変わっていくでしょうね。そして、英国では国葬が行われるらしいです。これには、英国民は異論はないようですかね。
(オーパス蔵 OPK7017 2006年)
フルトヴェングラーの4番。手持ちのLPを聴きなおしました。最近のコンサートでは聴けない演奏ですね。ベートーヴェンの良さを再確認できました。
この曲、若い頃はそれほど聴かなかったのですが、最近はよく聴きます。やはり、古楽器による軽い演奏よりは、どっしりした重めの音が好みです。フルトヴェングラーの1952年スタジオ録音は、録音状態が良いので、これがステレオだったらと思ってしまいます。ライブ録音はあまり聴きませんが、オーパス蔵は生々しい音が聴けますね。最近のお気に入りは、ランスドルフ/ボストンSOです。ホールの響きも良く、ドイツ的な演奏です。