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またまた三連休でした。土曜日には家人と京都から亀岡、そして篠山に行って来ました。京都では松尾大社に行き、亀岡では明智光秀の築いた亀岡城を見たかったのですが、宗教施設になっており、断念。近くの丹波国国分寺は、整備が遅れていましたが、塔の礎石がきれいに残っていました。篠山では、恒例の「丹波篠山味まつり」で人が一杯でした。黒豆と栗を買って帰りました。しかし実は西国巡礼の穴太寺に詣でるつもりだったのですが、朱印帳を忘れてしまい、なんとも大失敗でありました。でも台風襲来の前のいいお天気で満足満足のお休みでした。
ところで、わざわざ京都に行ったには、京都の先輩から約一ヶ月前にDATをたくさん頂いたことを述べましたが、まだ渡すのを忘れたDATがあるから取りにおいで、ということだったのでした。今回もたくさん頂きました。約300本以上はあるかな、ということ。前回と合わせると800本くらいにはなるかな、でした。ほとんどが演奏会のライブなのですが、やはりここには市販のCDにはない魅力がありますね。毎日楽しませてもらっております。感謝感謝であります。
そんなわけで、今回は再びこのDATからであります。モーツァルトのピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491です。演奏が魅力で、ラドゥ・ルプーのピアノに、クルト・ザンデルリンク指揮のBPOということ。1993年9月30日ベルリンのフィルハーモニーでのライブ録音です。しかし、ザンデルリンクとルプーとは、まあ驚きの組合せであります。私が大好きのお二人です。一ヶ月前には、27番の協奏曲のルプーの演奏で取り上げましたが、24番の演奏が聴けるとは、ですよねえ。
それで、この24番ですが、言うまでもなく、20番と並んで、2曲しかないモーツァルトの短調のピアノ協奏曲です。けっこう劇的で激しく内面を誇示するような演奏もあるのに対して、このルプーのピアノは、たいそう控えめで、大仰な表情もなく、穏やかにモーツァルトの内の世界を示すようであります。この人のピアノの音は元々非常に美しいのでありますが、この演奏では、実に一音一音のタッチが非常にきれいです。その美しさが全編を通じて聴けることと、それがこの演奏の特徴であります。ですので、この曲の激情的な表情で語るのではなく、静謐とまではいかないまでも、穏やかに、淡々とした、そしてデリケートなピアノに徹しています。これがまたこの曲のよさを間違いなく引き出しております。実に、ルプーのピアノは美しいのでありました。
そして、BPOでありますが、よくよく考えてみれば、BPOによるモーツァルトのピアノ協奏曲ってのは、バレンボイムの1990年代前半の全集くらいなんでしょうかね。同じBPOでも、バレンボイムの演奏とザンデルリンクのこの演奏は、ひどく違います。バレンボイムは自らが指揮していることもあるでしょうが、まあ雄弁でオケの限りない性能を誇示するようで、それはそれで圧倒されたのです。ザンデルリンクは、あくまでルプーのピアノが主であり、オケはそれに従うという姿勢。これがまたザンデルリンクの巧さでもあるんでしょう。ルプーのピアノの趣に従いながって行きますが、知らず知らずに主導していってるな、と思いきや、いややはりピアノが主か、と色々と思わせてくれるのであります。でも、さすがにBPO。弦はバシッと決まり、特にこ曲で大活躍する木管はうまい、まあたいしたものです。
第1楽章、出だしはそっと穏やか。それにピアノも呼応するかのように、密やかでデリケートなピアノ。音もたいっそうきれいで、穏やかでもしっかりと自己主張はするピアノ。盛り上がるかなとおもっても、押さえ気味で、終始同じような音に終始するところも計算ずくでしょうが、これがいい味を出しています。そして、カデンツアはルプーの作でしょうか。新鮮でいいですね。中でも聴きどころは、第2楽章でしょうか。冒頭の主題、ルプーのピアノには涙がでるような美しさです。それに絡むBPOに木管も美しい。そして、木管による第2主題がピアノに受け継がれるあたりも静かな中にしみじみとした美があります。そして最後に三回目の最初の主題に戻り、ピアノから木管へと、最後は一体なった世界が素晴らしい。第3楽章、主題と七つの変奏曲。ピアノを中心に展開し、次第に熱を帯びていく。オケは情熱的な勢いで演奏をすすめ、この協奏曲の特徴であるクラリネットやオーボエの雄弁さも加わるが、ピアノはこれまで同様に美しい音色とタッチで進み、時には空虚な表情もはらみながら、盛り上がり終曲を迎えます。
しかし、このDATですが、1994年8月17日のNHKFMの「ベスト・オブ・クラシック」をエアーチェックしたものですが、FM特有のノイズはあるのですが、音が柔らかくて、ふくよかであります。DATでの録音を聴けば聴くほど、いい音やなあ、と思ってしまうのでした。CDの方が音質はいいのはわかってはいるのですが…。蛇足ですが、第2楽章の冒頭、ピアノが切々とメロディを歌いうっとりしているときに、客席から大きなくしゃみが入ります。これもライブならではでありますねえ。
ところで、わざわざ京都に行ったには、京都の先輩から約一ヶ月前にDATをたくさん頂いたことを述べましたが、まだ渡すのを忘れたDATがあるから取りにおいで、ということだったのでした。今回もたくさん頂きました。約300本以上はあるかな、ということ。前回と合わせると800本くらいにはなるかな、でした。ほとんどが演奏会のライブなのですが、やはりここには市販のCDにはない魅力がありますね。毎日楽しませてもらっております。感謝感謝であります。
そんなわけで、今回は再びこのDATからであります。モーツァルトのピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491です。演奏が魅力で、ラドゥ・ルプーのピアノに、クルト・ザンデルリンク指揮のBPOということ。1993年9月30日ベルリンのフィルハーモニーでのライブ録音です。しかし、ザンデルリンクとルプーとは、まあ驚きの組合せであります。私が大好きのお二人です。一ヶ月前には、27番の協奏曲のルプーの演奏で取り上げましたが、24番の演奏が聴けるとは、ですよねえ。
それで、この24番ですが、言うまでもなく、20番と並んで、2曲しかないモーツァルトの短調のピアノ協奏曲です。けっこう劇的で激しく内面を誇示するような演奏もあるのに対して、このルプーのピアノは、たいそう控えめで、大仰な表情もなく、穏やかにモーツァルトの内の世界を示すようであります。この人のピアノの音は元々非常に美しいのでありますが、この演奏では、実に一音一音のタッチが非常にきれいです。その美しさが全編を通じて聴けることと、それがこの演奏の特徴であります。ですので、この曲の激情的な表情で語るのではなく、静謐とまではいかないまでも、穏やかに、淡々とした、そしてデリケートなピアノに徹しています。これがまたこの曲のよさを間違いなく引き出しております。実に、ルプーのピアノは美しいのでありました。
そして、BPOでありますが、よくよく考えてみれば、BPOによるモーツァルトのピアノ協奏曲ってのは、バレンボイムの1990年代前半の全集くらいなんでしょうかね。同じBPOでも、バレンボイムの演奏とザンデルリンクのこの演奏は、ひどく違います。バレンボイムは自らが指揮していることもあるでしょうが、まあ雄弁でオケの限りない性能を誇示するようで、それはそれで圧倒されたのです。ザンデルリンクは、あくまでルプーのピアノが主であり、オケはそれに従うという姿勢。これがまたザンデルリンクの巧さでもあるんでしょう。ルプーのピアノの趣に従いながって行きますが、知らず知らずに主導していってるな、と思いきや、いややはりピアノが主か、と色々と思わせてくれるのであります。でも、さすがにBPO。弦はバシッと決まり、特にこ曲で大活躍する木管はうまい、まあたいしたものです。
第1楽章、出だしはそっと穏やか。それにピアノも呼応するかのように、密やかでデリケートなピアノ。音もたいっそうきれいで、穏やかでもしっかりと自己主張はするピアノ。盛り上がるかなとおもっても、押さえ気味で、終始同じような音に終始するところも計算ずくでしょうが、これがいい味を出しています。そして、カデンツアはルプーの作でしょうか。新鮮でいいですね。中でも聴きどころは、第2楽章でしょうか。冒頭の主題、ルプーのピアノには涙がでるような美しさです。それに絡むBPOに木管も美しい。そして、木管による第2主題がピアノに受け継がれるあたりも静かな中にしみじみとした美があります。そして最後に三回目の最初の主題に戻り、ピアノから木管へと、最後は一体なった世界が素晴らしい。第3楽章、主題と七つの変奏曲。ピアノを中心に展開し、次第に熱を帯びていく。オケは情熱的な勢いで演奏をすすめ、この協奏曲の特徴であるクラリネットやオーボエの雄弁さも加わるが、ピアノはこれまで同様に美しい音色とタッチで進み、時には空虚な表情もはらみながら、盛り上がり終曲を迎えます。
しかし、このDATですが、1994年8月17日のNHKFMの「ベスト・オブ・クラシック」をエアーチェックしたものですが、FM特有のノイズはあるのですが、音が柔らかくて、ふくよかであります。DATでの録音を聴けば聴くほど、いい音やなあ、と思ってしまうのでした。CDの方が音質はいいのはわかってはいるのですが…。蛇足ですが、第2楽章の冒頭、ピアノが切々とメロディを歌いうっとりしているときに、客席から大きなくしゃみが入ります。これもライブならではでありますねえ。
FM放送の音は聴きやすいですね。これは、放送という性格上、多少、電気的に圧縮をかけているのではないでしょうか。つまり、ダイナミック・レンジを狭めているようです。民放などは極端に圧縮していますが、NHKも聴きやすくするために、そういう処理をしているように、感じます。CDの音とは明らかに違います。