いやー、暑くなりました。特に先週あっという間に本格的な酷暑の夏になりました。加えて、我が家は、マンションですが、こともあろうにこの時期、大規模修繕工事やらで、しばらくは窓を開けることが出来ない。それに加えて、木曜日二十年来のエアコンが壊れるという非常事態になりました。古いから仕方ないのですが、この時期に、とは。翌日に急ぎ買いに行きましたが、取り付け工事には三日かかるということで、家で死にそうな暑さを耐えております。
そんな暑さの中、音楽を聴くのも暑いわ!ということなんですが、とりあえず今回も頑張ります。前回に引き続き、ハイドンであります。交響曲第88番ト長調『V字』であります。「ロンドンのフォースター社から交響曲選集を出版した際に各曲にアルファベット1字からなる整理用番号が印刷されていたのが愛称としてそのまま残ったもので、タイトルと交響曲自体の内容は全く関係していない」であります。エステルハージ家の楽団のヴァイオリン奏者だったヨハン・ペーター・トストに依頼されて第89番とともに1787年に作曲されたものと言われています。
ちょうどパリセットとザロモンセットの中間に位置する交響曲ですが、ハイドンの曲ではたくさんの人に取り上げられています。クナッパーツブッシュやアーベントロート、ワルター、そしてフルトヴェングラーなどなど。今回は、これの巨匠の中からフルトヴェングラーによる演奏であります。まあ、一昔前の演奏が多いみたいですねえ。最近の新録音ってのは、なかなか耳にすることがないのも事実でありました。
それでフルトヴェングラーの演奏ですが、これまで3つのものが知られています。①1951年10月22日VPOとのシュトゥットガルトでのライブ、②1951年12月4,5日BPOとのベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音、③1952年3月3日トリノ・イタリア放SOとのトリノでのライブ録音。この中で最も知られているのは②であり、フルトヴェングラーの生前から知られていたものです。今回は①です。最近、フルトヴェングラーやワルターやクナの演奏をターラ原盤から6枚組で出ているものから、1950-53年のVPOとの伝説のコンサート集におさめられているものです。録音は、非常にいいです。ターラのCDは音がいいですね。なんででしょうかね。
それはそれとして、フルトヴェングラーのハイドン。94番『驚愕』とこの88番しか演奏は残っていないのですね。共に有名な演奏です。そしてこの88番、さすがにフルトヴェングラーらしい演奏であります。効果的なテンポのゆれ、ここぞというところでの緊張感と気合一発の壮絶さの極みは、さすがですねえ。そして、昨今のハイドンの演奏とは一味違った分厚いオケの響きは、これはこれでいいな、と実感させてくれます。私はこんなハイドンの方が好きです。
第1楽章、ゆったりとした序奏で始まり、主部への期待が膨らむ。主部では、たいそう生き生きとした演奏に耳が奪われる。そして表情が細かく変化していく様も見事。VPOの弦と管、どちらも美音でこれもいい。第2楽章ラルゴ。ここでもゆったりとしたテンポで、優しい旋律が情感込められて歌われる。のびのびとした美しさがたいそう巧く表現されており、こんな曲にもフルトヴェングラーの凄さが光る。いろんな仕掛けが見られ、見事であります。第3楽章メヌエット。一転して活気に満ち、堂々とした演奏。軽快なメヌエットではなく、重厚なスケールの大きいところがフルトヴェングラーらしいですかね。中間部もテンポははやく、分厚い。そして第4楽章出だしは、そうでもないが次第に迫力と凄味が加わってくる。テンポも速く演奏のキレも凄まじく、圧倒されてしまいますねえ。特に後半の2楽章、フルトヴェングラーらしい演奏に終始し、熱気が凄いですねえ。
そんなこんなで、なんとか本日夕方にエアコンがつきました。なんだかホッとしました。暑い夏はまだまだですねえ。
(King International KKC4173 2019年)
そんな暑さの中、音楽を聴くのも暑いわ!ということなんですが、とりあえず今回も頑張ります。前回に引き続き、ハイドンであります。交響曲第88番ト長調『V字』であります。「ロンドンのフォースター社から交響曲選集を出版した際に各曲にアルファベット1字からなる整理用番号が印刷されていたのが愛称としてそのまま残ったもので、タイトルと交響曲自体の内容は全く関係していない」であります。エステルハージ家の楽団のヴァイオリン奏者だったヨハン・ペーター・トストに依頼されて第89番とともに1787年に作曲されたものと言われています。
ちょうどパリセットとザロモンセットの中間に位置する交響曲ですが、ハイドンの曲ではたくさんの人に取り上げられています。クナッパーツブッシュやアーベントロート、ワルター、そしてフルトヴェングラーなどなど。今回は、これの巨匠の中からフルトヴェングラーによる演奏であります。まあ、一昔前の演奏が多いみたいですねえ。最近の新録音ってのは、なかなか耳にすることがないのも事実でありました。
それでフルトヴェングラーの演奏ですが、これまで3つのものが知られています。①1951年10月22日VPOとのシュトゥットガルトでのライブ、②1951年12月4,5日BPOとのベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音、③1952年3月3日トリノ・イタリア放SOとのトリノでのライブ録音。この中で最も知られているのは②であり、フルトヴェングラーの生前から知られていたものです。今回は①です。最近、フルトヴェングラーやワルターやクナの演奏をターラ原盤から6枚組で出ているものから、1950-53年のVPOとの伝説のコンサート集におさめられているものです。録音は、非常にいいです。ターラのCDは音がいいですね。なんででしょうかね。
それはそれとして、フルトヴェングラーのハイドン。94番『驚愕』とこの88番しか演奏は残っていないのですね。共に有名な演奏です。そしてこの88番、さすがにフルトヴェングラーらしい演奏であります。効果的なテンポのゆれ、ここぞというところでの緊張感と気合一発の壮絶さの極みは、さすがですねえ。そして、昨今のハイドンの演奏とは一味違った分厚いオケの響きは、これはこれでいいな、と実感させてくれます。私はこんなハイドンの方が好きです。
第1楽章、ゆったりとした序奏で始まり、主部への期待が膨らむ。主部では、たいそう生き生きとした演奏に耳が奪われる。そして表情が細かく変化していく様も見事。VPOの弦と管、どちらも美音でこれもいい。第2楽章ラルゴ。ここでもゆったりとしたテンポで、優しい旋律が情感込められて歌われる。のびのびとした美しさがたいそう巧く表現されており、こんな曲にもフルトヴェングラーの凄さが光る。いろんな仕掛けが見られ、見事であります。第3楽章メヌエット。一転して活気に満ち、堂々とした演奏。軽快なメヌエットではなく、重厚なスケールの大きいところがフルトヴェングラーらしいですかね。中間部もテンポははやく、分厚い。そして第4楽章出だしは、そうでもないが次第に迫力と凄味が加わってくる。テンポも速く演奏のキレも凄まじく、圧倒されてしまいますねえ。特に後半の2楽章、フルトヴェングラーらしい演奏に終始し、熱気が凄いですねえ。
そんなこんなで、なんとか本日夕方にエアコンがつきました。なんだかホッとしました。暑い夏はまだまだですねえ。
(King International KKC4173 2019年)
さて、ハイドンの第88番の交響曲、大好きな曲です。誰の演奏でも、この曲はチャーミングで、爽やかな感動が得られます。フルトヴェングラーでは、私も②の盤を所有しています。この曲と、シューマンの第4番の組み合わせのCDは、彼の録音の中でも、音質が良く、聴きごたえがあります。①の盤は所有していませんが、ターラのCDは、聴き易い音質になっていると、思われますので、細部まで、明瞭に聞き取れると思います。是非、聴いてみたいものです。
ところで、エアコンの件では、大変な思いをしましたね。この時期、冷蔵庫や、エアコンが故障する頻度は高いですね。実は、我が家のエアコンで、一番古いものは、居間と、私の部屋に設置しているもので、ほぼ20年使っています。同時期に、3台設置したのですが、母の部屋のものは、10年を過ぎた頃、ダウンしました。同じ、ナショナル製です。では何故、2台だけは、今も動いているのでしょうか?それは、大きな部屋への設置ということで、200Vタイプを設置したのです。つまり、200Vタイプの方が、丈夫だということです。コンセントを専用タイプのものにするなど、少し面倒ですが、絶対、長持ちはするようですね。でも、まだまだ、2台のエアコンは動いています。頑張れ!