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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

古楽器のオックスフォード

2011年07月17日 23時19分53秒 | ハイドン
今年は、梅雨が早く明け、長い夏になりました。先週から、もう夏空が広がり夏本番になってきました。ほんとに暑いです。今年も酷暑になりそうですねえ。そんな夏真っ盛りの中、仕事でのパソコンのネットワークに不具合が生じまして、えらいことになりかかりました。急場は何とかしのぐことができたのですが、根本的な解決にはなっていないので、夏から冬にかけて、不具合が一層深刻化するか、もしくは解決に向かうか、微妙なところなのであります。ほんとに、パソコンってのは、うまくいかなくなると、ほんとに困りますね。

さて、三連休であります。この連休は家でゆっくりしているのですが、なかなか暑いので困っています。暑いので音楽も、さわやかなものを聴こう、と思って、選んだのがハイドンであります。ハイドンでも、古楽器による演奏。ジキスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンドであります。このCDは二枚組で、交響曲第88番から第92番までの5曲が収められています。931991年2月オランダでの録音。その中から、交響曲第92番ト長調『オックスフォード』です。

この曲は、1791年にオックスフォード大学における名誉博士号の授与式でハイドンがこれを指揮したと伝えられていることから、この名がつけられたと言われています。しかし、もともとこの曲は、パリとマルセーユ間で郵便事業を営んでいたフランスのドーニ伯爵からの依頼で作曲されたものなのです。ハイドンの交響曲は、82~87番をパリ交響曲、93番から104番までをロンドン交響曲と言います、この間に位置するこれらの交響曲は、内容的にも充実しているのであります。

この曲の演奏としては、セル、ベーム、バーンスタインなどのモダン楽器による優れた演奏があります。またチェリビダッケはこの曲を得意としていたと言います。基本的には、ベームとバーンスタインのともにVPOによる演奏をよく聴くのです。こられに対して、古楽器によるこのクイケンの演奏は、根本的にもつ印象が大きく異なるのです。同じ尺度で古楽器とモダン楽器による演奏を比べるのは、いかがなものかといつも思うのであります。あたりまえのことですが、まず楽器のそれぞれの音色が全く異なる。このことは大変なことと思います。このことから派生する諸問題で曲についての印象大きく左右されるのです。

クイケンの演奏、まず第1にたいそう爽やかなのです。各楽器の音色が引き締まったところで、余分な贅肉がついていない。それによって暖かみを感じさせないので、夏にはもってこいの音楽なのでしょうか。第1楽章、ゆったりとした序奏、ここからすでに締まった音色。それが続いて主題が奏でられる。そして弦のは次第に普通の響きのように感じさせる。それに木管が絡み、ハイドンはかくあるべきという印象も強調。展開部での対位法的な表現もいいです。そして第2楽章、ゆったりとした優美な旋律も、古楽器では締まった表情。しかし楽器が重なってくるといろんな風味が見えてくる。短調の中間部では激しさと軽さが同居しているのです。第3楽章メヌエット。ハイドンのメヌエットもいいですねえ。曲のもつ楽しさが満喫できますね。いやー、モダン楽器と印象とは若干違いますが、やはりメヌエットは好きです。そして第4楽章、颯爽とした終曲で、古楽器のよさがよく現れています。

ハイドンの曲も、今では古楽器が主流になりつつあります。このクイケンのCD、二枚組なんですが、1000円台で買いました。安いです。
(Emi Virgin Veritasx2 61567 1999年 輸入盤)

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