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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

丹波篠山でのブラームス

2009年02月04日 23時16分07秒 | ブラームス
先日、出張で丹波篠山に行ってきました。加古川沿いに北上して、加東市の北からデカンショ街道と言われる国道372号線を通り、約1時間とちょっと。けっこう近いです。篠山には以前の職場の上司の方がおられるので、お土産を買って行こうとして電話をしたら、神戸に出張。行き違いでした。残念残念。お土産は置いていけと言われましたが、せこく持ち帰って食べました。しかし、大分北になるかして、かなり寒かったですね。城下町で風情がありますが、けっこう田舎であります。昔ながらのお店が多いのはいいのですが、郊外型のごはんやさん?が見つけられずに少し迷いました。
篠山までの往復、車中では当然CDを聴く。これもなかなかいいもんですね。天気もよくお日様を浴びる幸せを噛みしめながら…。それで往復3時間程の間、いくつか聴きましたが、その中からブラームス。ピアノ協奏曲第1番ニ短調作品15であります。ブラームス24歳。オーケストラを使った初めての大作。演奏は、ダニエル・バレンボイムのピアノに、ジョン・バルビローリ指揮のニュー・フィルハーモニア管弦楽団。1967年8月22~24日、ロンドンのアビーロードスタジオでの録音。もう40年も前の演奏になるんですねえ。バレンボイム25歳です。バルビローリは協奏曲の指揮者としては定評があります。この二人のブラームスですが、この曲は、よく「ピアノ助奏つきの交響曲」と言われるくらいの管弦楽の比重が高いことは周知のことです。全曲で50分。長いです。交響曲第1番を遡ること約20年。ブラームス25歳のときの作品。若きブラームスの激情が感じられる作品でありますね。
この曲の名盤としては、古くはバックハウス、ゼルキン、そしてブレンデル、アラウと、まあきら星のようにありますが、バレンボイムの演奏については、それほど評価されているわけではないのですが、けっこう好んでます。その理由としては、バレンボイムのピアノの清新さと、バルビローリのブラームスにあります。まず、バレンボイムです。いわゆ大家といわれたピアニストたちの演奏では、ゆったりとしたテンポで雄大なスケールのものが多いのですが、ここでバレンボイムはむしろ切れ味や歯切れのよさを表現し、そこには若き気鋭のピアニストの研ぎ澄まされた感性を鋭さを感じられるのですね。そんなところに魅力を感じます。また、バルビローリの指揮は、この録音よりも前の交響曲全集の録音でも聴けたようなブラームスの心情を色濃くあらわした演奏は、聴いていて実に味わい深いのであります。
第1楽章、バルビローリの指揮は叙情的であり、激しい感情よりもロマンティックな風情を私的には感じます。バレンボイムも少々押さえ気味での叙情的。ブラームスの旋律が心に染みてきます。第2楽章はアダージョ。、好きです。ゆったりとしたテンポで、いつ果てるとも知れない悠久の流れの中に、身を浸す、そんな気持ちにさせてくれますバレンボイム・バルビローリ、ともに優しい響き。そして、飽きさせない。しっとりとした優美な楽章。そして、第3楽章は、歯切れのいいアレグロ。一転して活気溢れるし、躍動感のあるピアノがいいです。ここでピアノは熱くなります。
もうかなり昔の録音であることもあり、音はそれほどよくありません。音が割れたり、聴きにくいところもあります。そこんとこが残念であります。
(EMI TOCE-13172 Classics決定版1300 2005年)

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