いやー、もう2月になりました。早いものです。2~3月はいろいろとややっこしい仕事もありまして、かなり憂欝であります。昨日は、前の勤務先において去年まで私が責任者だったイヴェントがあったので行ってきました。旧知の方々にお会いできて楽しい半日でした。その足で岡山に向かい夜に神戸に戻りました。そして今日はお休み。まだ、寒いですねえ。ほんと。
そんなわけで、今回はモーツァルト。先日買った激安BOXものの「PIANO MASTERWORKS」から。しかし、50枚組ともなると何があるかということすら把握できない。買った限りはしっかり聴こう!と、物色していると、モーツァルトもいくらかあって、その中にハスキルの協奏曲もあった。ほうほう、ということで聴きました。モーツァルト作曲ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595。クララ・ハスキルとフェレンツ・フリッチャイ指揮バイエルン国立管弦楽団であります。1957年5月ミュンヘンのヘルクレスザールでの録音。モノラルです。音はそれほど聴きにくくはなく、まあ標準的なモノラルですかねえ。
実は、このCDは「ダブリ」です。もう15年以上前ですかね、レコ芸で「名盤コレクション 蘇る巨匠たち」というCD化されない名盤を復刻しての通販がありましして、それでこのCDを買いました。3000円。ここでないと入手できないという感じでしたので買いましたが、その後、いろんなところで売られてまして複雑な気持ちになったのを憶えています。とほほであります。
さて、この27番の協奏曲。大好きですねえ。いろんな人がいろんなこと言われてますが、最後のモーツァルトのピアノ協奏曲に相応しい明るさと淋しさが同居した傑作ですねえ。そして、この演奏。ハスキルのピアノがいいです。モーツァルトのピアノの曲は、それほど技巧的にも難しくはないそうですが、それだけにうどう弾くかということが大きな課題ですねえ。ハスキルは、この曲に対して思い入れを込めて弾くということではなく、あくまで淡々と、余分な感情を持たずに、という印象を持ちます。一音一音をじっくり確かめるようで、これがモーツァルトの心情を確かめるようですね。しかし、それだけにこのピアノは奥が深く、虚心に聴くことでいろんなことが思い浮かんできます。第1楽章、出だしからそっけないハスキルのピアノですが、進むにつれてしみじみとした淋しさが浮かび上がってきます。たまに明るさも見えますが、淡々とした無表情な語り口が一層淋しさを強調させます。第2楽章では、ハスキルのピアノはたいそう表情が豊かです。それは声高に感情を吐露するわけではなく、しみじみとしたピアノに感情や表情が滲みでてくる。時々刻々とかすかに変化していくところは実に味わい深い。そして、第3楽章は、一転して快活になっていきます。しかし、雄弁なピアノになりきれないところによさがある。喜びや希望を歌いあげたいけれど…、こんな気持ちをハスキルはうまく演奏していると感じます。ハスキルのピアノを聴き込んでいると、オケの音を忘れてしまうほどなんですが、それほど、フッリッチャイの指揮はハスキルのピアノに奉仕しているのでしょうか。ハスキルのピアノに同化したような、と言えば大仰でしょうか。
ハスキルのモーツァルトは、他には9・20・23・24あたりが入手しやすいんでしょうね。LPで13番も持ってたようですが…。
(DECCA 4780474 PIANO MASTERWORKS 2008年 輸入盤)
そんなわけで、今回はモーツァルト。先日買った激安BOXものの「PIANO MASTERWORKS」から。しかし、50枚組ともなると何があるかということすら把握できない。買った限りはしっかり聴こう!と、物色していると、モーツァルトもいくらかあって、その中にハスキルの協奏曲もあった。ほうほう、ということで聴きました。モーツァルト作曲ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595。クララ・ハスキルとフェレンツ・フリッチャイ指揮バイエルン国立管弦楽団であります。1957年5月ミュンヘンのヘルクレスザールでの録音。モノラルです。音はそれほど聴きにくくはなく、まあ標準的なモノラルですかねえ。
実は、このCDは「ダブリ」です。もう15年以上前ですかね、レコ芸で「名盤コレクション 蘇る巨匠たち」というCD化されない名盤を復刻しての通販がありましして、それでこのCDを買いました。3000円。ここでないと入手できないという感じでしたので買いましたが、その後、いろんなところで売られてまして複雑な気持ちになったのを憶えています。とほほであります。
さて、この27番の協奏曲。大好きですねえ。いろんな人がいろんなこと言われてますが、最後のモーツァルトのピアノ協奏曲に相応しい明るさと淋しさが同居した傑作ですねえ。そして、この演奏。ハスキルのピアノがいいです。モーツァルトのピアノの曲は、それほど技巧的にも難しくはないそうですが、それだけにうどう弾くかということが大きな課題ですねえ。ハスキルは、この曲に対して思い入れを込めて弾くということではなく、あくまで淡々と、余分な感情を持たずに、という印象を持ちます。一音一音をじっくり確かめるようで、これがモーツァルトの心情を確かめるようですね。しかし、それだけにこのピアノは奥が深く、虚心に聴くことでいろんなことが思い浮かんできます。第1楽章、出だしからそっけないハスキルのピアノですが、進むにつれてしみじみとした淋しさが浮かび上がってきます。たまに明るさも見えますが、淡々とした無表情な語り口が一層淋しさを強調させます。第2楽章では、ハスキルのピアノはたいそう表情が豊かです。それは声高に感情を吐露するわけではなく、しみじみとしたピアノに感情や表情が滲みでてくる。時々刻々とかすかに変化していくところは実に味わい深い。そして、第3楽章は、一転して快活になっていきます。しかし、雄弁なピアノになりきれないところによさがある。喜びや希望を歌いあげたいけれど…、こんな気持ちをハスキルはうまく演奏していると感じます。ハスキルのピアノを聴き込んでいると、オケの音を忘れてしまうほどなんですが、それほど、フッリッチャイの指揮はハスキルのピアノに奉仕しているのでしょうか。ハスキルのピアノに同化したような、と言えば大仰でしょうか。
ハスキルのモーツァルトは、他には9・20・23・24あたりが入手しやすいんでしょうね。LPで13番も持ってたようですが…。
(DECCA 4780474 PIANO MASTERWORKS 2008年 輸入盤)
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