7月の半分が過ぎました。プロ野球も球宴でペナントレースもひと休み。マリーンズは最悪の連敗街道をまっしぐら。地力優勝の目も消え、5割を大きく割り、気がつけば最下位バファローズの射程圏内に入りました。まあAクラスの3チームと比べると戦力が劣りすぎますし、打てない守れない状況で、明るさは全く見えてきませんね。このまま明るい兆しもないまま、下降線をたどっていくのもなんとなく見えてきたような、今日この頃でありました。困ったものです。
さて、今回は前回に続いて、バンベルグ響による演奏です。ホルスト・シュタイン指揮による交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』です。1987年10月にバンベルグでの録音。ホルスト・シュタインは、1985年バンベルク響の首席指揮者となり、96年病気のため辞任しますが、終身名誉指揮者の地位を贈られています。最もこのオケとの関係が深かった指揮者ですね。ヨッフムの後に彼がこのオケを率いたのですね。この人は、ドイツの典型的なカペルマイスターでした。各地の歌劇場で活躍したあと、1962年バイロイト音楽祭で初めて「パルジファル」を。そして1970年からはバイロイト音楽祭で「指環」を指揮するなどの活躍もしました。
もっと多くのCDが残されていたら、といつも思う指揮者ですよねえ。もうかなり入手困難になっているものも多く、シューベルトの交響曲全集などは見たことないですね。ただ、N響の名誉指揮者となっていたことから、N響との演奏がいくつか残されているのは嬉しいことです。ただ、1970年前後にバイロイト音楽祭に出演したことなどからも、オペラが得意であったにも関わらず、ドイツオペラ、特にワーグナーの演奏がCDで残して欲しかったですよねえ(ただ昔LDで、今DVDでマイスタージンカーやパルジファルのバイロイトでの演奏が映像で残されていますが…)。他にも、ブルックナーの2番と6番などのCDも欲しいですね。
ということで、シュタインの演奏、私は好きなんですが、このブルックナーの4番。このブログでもいくつかの演奏を取り上げましたが、この曲も大好きなんですねえ。このシュタインの演奏は、この曲の理想的な演奏のように思います。といっても、特徴的な演奏とか驚くような表現なんては無縁ではなく、派手さもない。しかし、最初から最後まで実に集中して、また飽きることなく聴き通すことができるのです。ややもすれば冗長な部分もないではない曲が、実に集中して聴けてしまうのです。それは、シュタインの指揮と、バンベルク響の演奏によるところが大なのです。それは、まずはホルンなどの金管が実に気持ちのいい素直で伸びやかな演奏を展開しています。そして弦においても、前回のヨッフム同様、非常にまとまりがよく、これもたいそう気持ちがいい。シュタインもまったくツボを心得、テンポや強弱などまさに自家薬籠中の如く、うまい演奏を展開しています。気持ちの籠もった演奏を展開しているのも、それがこちらに伝わってくるのですねえ。
第1楽章、冒頭の弦のトレモロも鮮やかでそれに朗々としたホルンで始まり、透明感あふれる展開が気持ちいい。次第に躍動感も加わり、いくつかのヤマ場もへながら盛り上がっていき、金管が鮮やかに歌い上げて曲のよさを表現してくれます。第2楽章、低弦の響きとそれに絡む管楽器のうまさがこの楽章の魅力でしょうか。透き通った美ですか。そして、この主題の表情も非常に豊かであり、これもこの楽章が充実している要因ですねえ。長さを感じませんね。最後の高揚感もいいです。第3楽章スケルツオ。金管が伸びやかで各楽器は生き生きとした演奏で、躍動感にあふれ、それが実にいい。こういったところにこのオケのよさがあふれています。聴く方も楽しささえ感じてしまいますねえ。中間でも同様。そして第4楽章。終楽章に相応しい厳しさと盛り上がりに満ちていますね。これまでの演奏のよさが凝縮されているよう。加えて覇気に満ち、指揮者の気持ちが正しく伝わり、非常に締まった上にブルックナーを高らかの歌い上げる。実字充実仕切った演奏でありました。
しかし、このCD,ブルックナーもいいのですが、それ以上にいいな、と思うのが、ワーグナーの「リエンツィ」序曲なんです。これはいいです。機会があれば取り上げたいです。ほんとにいい。
(RCA BVCC-38196 2002年)
さて、今回は前回に続いて、バンベルグ響による演奏です。ホルスト・シュタイン指揮による交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』です。1987年10月にバンベルグでの録音。ホルスト・シュタインは、1985年バンベルク響の首席指揮者となり、96年病気のため辞任しますが、終身名誉指揮者の地位を贈られています。最もこのオケとの関係が深かった指揮者ですね。ヨッフムの後に彼がこのオケを率いたのですね。この人は、ドイツの典型的なカペルマイスターでした。各地の歌劇場で活躍したあと、1962年バイロイト音楽祭で初めて「パルジファル」を。そして1970年からはバイロイト音楽祭で「指環」を指揮するなどの活躍もしました。
もっと多くのCDが残されていたら、といつも思う指揮者ですよねえ。もうかなり入手困難になっているものも多く、シューベルトの交響曲全集などは見たことないですね。ただ、N響の名誉指揮者となっていたことから、N響との演奏がいくつか残されているのは嬉しいことです。ただ、1970年前後にバイロイト音楽祭に出演したことなどからも、オペラが得意であったにも関わらず、ドイツオペラ、特にワーグナーの演奏がCDで残して欲しかったですよねえ(ただ昔LDで、今DVDでマイスタージンカーやパルジファルのバイロイトでの演奏が映像で残されていますが…)。他にも、ブルックナーの2番と6番などのCDも欲しいですね。
ということで、シュタインの演奏、私は好きなんですが、このブルックナーの4番。このブログでもいくつかの演奏を取り上げましたが、この曲も大好きなんですねえ。このシュタインの演奏は、この曲の理想的な演奏のように思います。といっても、特徴的な演奏とか驚くような表現なんては無縁ではなく、派手さもない。しかし、最初から最後まで実に集中して、また飽きることなく聴き通すことができるのです。ややもすれば冗長な部分もないではない曲が、実に集中して聴けてしまうのです。それは、シュタインの指揮と、バンベルク響の演奏によるところが大なのです。それは、まずはホルンなどの金管が実に気持ちのいい素直で伸びやかな演奏を展開しています。そして弦においても、前回のヨッフム同様、非常にまとまりがよく、これもたいそう気持ちがいい。シュタインもまったくツボを心得、テンポや強弱などまさに自家薬籠中の如く、うまい演奏を展開しています。気持ちの籠もった演奏を展開しているのも、それがこちらに伝わってくるのですねえ。
第1楽章、冒頭の弦のトレモロも鮮やかでそれに朗々としたホルンで始まり、透明感あふれる展開が気持ちいい。次第に躍動感も加わり、いくつかのヤマ場もへながら盛り上がっていき、金管が鮮やかに歌い上げて曲のよさを表現してくれます。第2楽章、低弦の響きとそれに絡む管楽器のうまさがこの楽章の魅力でしょうか。透き通った美ですか。そして、この主題の表情も非常に豊かであり、これもこの楽章が充実している要因ですねえ。長さを感じませんね。最後の高揚感もいいです。第3楽章スケルツオ。金管が伸びやかで各楽器は生き生きとした演奏で、躍動感にあふれ、それが実にいい。こういったところにこのオケのよさがあふれています。聴く方も楽しささえ感じてしまいますねえ。中間でも同様。そして第4楽章。終楽章に相応しい厳しさと盛り上がりに満ちていますね。これまでの演奏のよさが凝縮されているよう。加えて覇気に満ち、指揮者の気持ちが正しく伝わり、非常に締まった上にブルックナーを高らかの歌い上げる。実字充実仕切った演奏でありました。
しかし、このCD,ブルックナーもいいのですが、それ以上にいいな、と思うのが、ワーグナーの「リエンツィ」序曲なんです。これはいいです。機会があれば取り上げたいです。ほんとにいい。
(RCA BVCC-38196 2002年)
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