新年あけましておめでとうございます。旧年中は拙ブロクをご高覧いただきありがとういございます。本年も、昨年同様よろしくお願い申し上げます。
ということで、コロナ第8派の中での新年であります。今年こそはコロナ収束の年にしたいですねえ。この三が日は家でごろごろと相変わらずの正月でありました。でも年が明けるまでは、けっこう長いんですが、明けると速いですねえ。あっという間に三が日も終わり、仕事始めやらなんやらで、もう1月も三分の一が終わろうとしています。今週の月曜日から本格的な始動であります。
年末に、今年演奏家で亡くなった人にはどんな人がいたかねえ、と考えていました。ハイティンクも亡くなったよなあと思い、演奏を聴いてみようと思いました。また、ハイティンクの114枚からなるBOXも出たけど、4万円もするんかぁ、などなど。加えて、バレンボイムさんも80才で体調が良くないとか…。しかし、ハイティンクが亡くなったのは、一昨年の10月だったことがわかり、いやいや光陰矢の如し、いやいや、ボケが始まってるのかなどと…。
まあ、それはともかくハイティンクの演奏であります。この人、RCOを皮切りにもういろんなオケとの演奏が残っており、なかなか複雑です。まあ、それだけ偉大な人だったんでしょうがね。その中で、SKDともいくつかの演奏を残しています。SKDとは前年のシノーポリ急逝のあと、2002年から4年まで首席指揮者となっておりました。その関係でいくつかの録音も残しています。今回は、その中から2002年12月3日ゼンパーオパーでのライブ録音のブルックナーの交響曲第8番ハ短調であります。
ハイティンクのこの曲の録音、この演奏を含めて5種類が残っています。①1969年RCO、②1981年RCO、③1995年VPO、④本演奏、⑤RCOです。特に、ハイティンクはブルックナー
やマーラーの録音は多いですし少々複雑です。ブルックナーについては、RCO①の全集のあと、VPO③と全集を録音し始めますが、中断してしまいました。その後はいろんなオケと演奏して、それらがCDとして発売されているものもあるようですね。
それで、この8番の演奏です。これは素晴らしい。8番については、いろんな優れた演奏がありますが、それらと比べても遜色ないものであります。まず、SKDがとてもいいです。引き締また音色はとても美しい。弦はしっかりと統制がとれ安定感抜群。管楽器も弦と非常に相性がよく、さすがにSKDの面目躍如ってとこでしょうか。そして、ライブとは思えない完成度の高さにも驚かされます。ハイティンクも、SKDのよさを十二分に引き出しています。とくに奇を衒うようなことはなく、実のオーソドックスな指揮振り。自然体とでもいうんでしょうか。それで音楽が素直に耳に入って来る。ライブ特有の緊張感や壮絶な表情なども、聴いていて心に迫り来るところが実にいいです。このブルックナーの長大な曲がこれほど聴きやすい演奏もないのではないかと思います。
第1楽章、ゆったりとした出だしでズンズンと曲が進む。スケールの大きな創造物が次第に熱を帯びてきて、壮絶な展開にたどり着き、聴く方は耳が釘付けにされるような展開に夢中になります。第2楽章スケルツォ。これほど表情の深い演奏はなかなか聴けませんね。特に中間部がいいですねえ。第3楽章の先駆けとも言えるような音楽を、ハイティンクとSKDが歌い上げます。そのあともリズムが心地よい。第3楽章、ここでもゆったりと心を包み込むような優しい音楽。そしてハイティンクも実に優しい音をSKDから引き出す。そして、曲が進むに連れて音楽が浄化されて、天上の世界にでも昇華されそうな世界が現出されるようです。ハイティンクによりこの曲のよさを再認識させてくれましたね。その深遠さは第9番アダージョに匹敵するように思います。そして第4楽章、前楽章に続いて、浄化された世界が展開。それを裏付けるのはSKDの優れた合奏力。ここまでの演奏でその素晴らしさを実感させてくれます。決してハイティンクは力でねじ伏せようとはぜず、SKDを駆使しての極上の演奏が現れています。最初から最後まで、耳が離せません。
今年は三が日の三日後に、またまた三連休。ありがたいですね。今年も、いろんな音楽を聴いていきたいですねえ。
(Profil PH14002 2018年 輸入盤)
ということで、コロナ第8派の中での新年であります。今年こそはコロナ収束の年にしたいですねえ。この三が日は家でごろごろと相変わらずの正月でありました。でも年が明けるまでは、けっこう長いんですが、明けると速いですねえ。あっという間に三が日も終わり、仕事始めやらなんやらで、もう1月も三分の一が終わろうとしています。今週の月曜日から本格的な始動であります。
年末に、今年演奏家で亡くなった人にはどんな人がいたかねえ、と考えていました。ハイティンクも亡くなったよなあと思い、演奏を聴いてみようと思いました。また、ハイティンクの114枚からなるBOXも出たけど、4万円もするんかぁ、などなど。加えて、バレンボイムさんも80才で体調が良くないとか…。しかし、ハイティンクが亡くなったのは、一昨年の10月だったことがわかり、いやいや光陰矢の如し、いやいや、ボケが始まってるのかなどと…。
まあ、それはともかくハイティンクの演奏であります。この人、RCOを皮切りにもういろんなオケとの演奏が残っており、なかなか複雑です。まあ、それだけ偉大な人だったんでしょうがね。その中で、SKDともいくつかの演奏を残しています。SKDとは前年のシノーポリ急逝のあと、2002年から4年まで首席指揮者となっておりました。その関係でいくつかの録音も残しています。今回は、その中から2002年12月3日ゼンパーオパーでのライブ録音のブルックナーの交響曲第8番ハ短調であります。
ハイティンクのこの曲の録音、この演奏を含めて5種類が残っています。①1969年RCO、②1981年RCO、③1995年VPO、④本演奏、⑤RCOです。特に、ハイティンクはブルックナー
やマーラーの録音は多いですし少々複雑です。ブルックナーについては、RCO①の全集のあと、VPO③と全集を録音し始めますが、中断してしまいました。その後はいろんなオケと演奏して、それらがCDとして発売されているものもあるようですね。
それで、この8番の演奏です。これは素晴らしい。8番については、いろんな優れた演奏がありますが、それらと比べても遜色ないものであります。まず、SKDがとてもいいです。引き締また音色はとても美しい。弦はしっかりと統制がとれ安定感抜群。管楽器も弦と非常に相性がよく、さすがにSKDの面目躍如ってとこでしょうか。そして、ライブとは思えない完成度の高さにも驚かされます。ハイティンクも、SKDのよさを十二分に引き出しています。とくに奇を衒うようなことはなく、実のオーソドックスな指揮振り。自然体とでもいうんでしょうか。それで音楽が素直に耳に入って来る。ライブ特有の緊張感や壮絶な表情なども、聴いていて心に迫り来るところが実にいいです。このブルックナーの長大な曲がこれほど聴きやすい演奏もないのではないかと思います。
第1楽章、ゆったりとした出だしでズンズンと曲が進む。スケールの大きな創造物が次第に熱を帯びてきて、壮絶な展開にたどり着き、聴く方は耳が釘付けにされるような展開に夢中になります。第2楽章スケルツォ。これほど表情の深い演奏はなかなか聴けませんね。特に中間部がいいですねえ。第3楽章の先駆けとも言えるような音楽を、ハイティンクとSKDが歌い上げます。そのあともリズムが心地よい。第3楽章、ここでもゆったりと心を包み込むような優しい音楽。そしてハイティンクも実に優しい音をSKDから引き出す。そして、曲が進むに連れて音楽が浄化されて、天上の世界にでも昇華されそうな世界が現出されるようです。ハイティンクによりこの曲のよさを再認識させてくれましたね。その深遠さは第9番アダージョに匹敵するように思います。そして第4楽章、前楽章に続いて、浄化された世界が展開。それを裏付けるのはSKDの優れた合奏力。ここまでの演奏でその素晴らしさを実感させてくれます。決してハイティンクは力でねじ伏せようとはぜず、SKDを駆使しての極上の演奏が現れています。最初から最後まで、耳が離せません。
今年は三が日の三日後に、またまた三連休。ありがたいですね。今年も、いろんな音楽を聴いていきたいですねえ。
(Profil PH14002 2018年 輸入盤)
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