今年もあとわずかになりました。一年は速いですねえ。何時も悩ましいのが年賀状。今年はハガキが85円に値上げになったこともあってか、以前からの年賀状しまいに拍車がかかるみたい。まあ、一切出さないとはいかないまでも、できるだけメールやLINEで代用したいと思い。となると、年賀状を出すのは、メールなどのやり取りがない人。年賀状を交わすくらいの付き合いしかない人に85円をかけ、日頃から親しい人にはメールで済ますのも、本末転倒の気もしますが、まあそんなもんか、と思いつつ…。しかし、ハガキ代にインク代、けっこうな出費であります。
そんな中、過日仕事に行く途中に梅田のいつもの中古やさんへ。そこで激安BOXをふたつゲット。まずはハンス・グラーフのモーツァルトの交響曲全集13枚組、それとアイヴァー・ボルトンのブルックナーの交響曲全集9枚組。ともにオケはザルツブルク・モーツアルティウム。1300円と1900円。この値段でモーツァルトとブルックナーの交響曲全集が入手できるんだから、中古やさんは実にありがたいですねえ。まあ、指揮者もオケも、失礼な言い方かもしれないですが、バリバリの一線級ではないが、ヨーロッパの伝統の底力を感じる実力者であり、実に聴き応えのある演奏であります。
今年はブルックナー生誕200年。その年の終わりに、ボルトンのブルックナーいうことであります。まずボルトンですが、あまり聞かない名前でしたが、1958年イギリス生まれ。1984年に古楽器使用のセント・ジェイムズ・バロック・プレイヤーズを結成。指揮者とチェンバロ奏者を兼ねて活動。スコットランドCOやモーツァルテウムOの首席指揮者を経て、現在はマドリード王立劇場音楽監督やバーゼルSO首席指揮者だそうです。古楽系や劇場系と経験は豊富であり、欧州のたたき上げの指揮者ですかねえ。
そんなボルトンのブルックナー、年末の休日に一日かけて全曲聴きました。というより、聴き始めたら、どんどん聴きたくなって全部聴いたということ。まあ一日じっくり聴いたというたいそうなことではなく、仕事などや本を読みながらのながら的でありますが…。全曲聴き通した理由は、非常に耳触りがいいのです。ブルックナーと言えば、大規模なオケによる重量級の演奏が多いのですが、このボルトンは、比較的小人数で非常に簡素な響き。見通しもいい。耳にもたれない。力感も程よく疲れないでいくらでも聴ける、って感じなんですね。
それで今回は、交響曲第2番ハ短調です。この曲、私も普段はあまり聴かないですが、隠れた名曲と思っています。1872年の第一稿と1877年の第二稿があり、長かった1872年稿を短くしたのが、77年稿ですね。また72年稿は第二楽章がスケルツォ、第3楽章がアダージョ。77年稿は逆になっています。大方の録音は77年稿であり、72年稿はこれまでアルヒホルン盤しか知らず、かのインバル盤も77年稿でありました。72年稿は77年稿より、約10分ほど長いですかね。小節数でも第一稿は2214で、第二稿は1765ということです。
確かに長く冗長と言われればそうかもしれないが、ブルックナー好きなら、むしろそれに浸る時間が長くなるので、とても心地よい。よくある大人数でガンガン言わせる演奏なら、少し辛そう。モーツアルティウムOは、たいそう味わい深い音色と透明感あるアンサンブルで、比較的小人数のよさを存分に発揮している。そしてボルトンも力まず自然体で、しっかりオケを歌わせ、堅実であります。響きは確かに薄いが、丁寧に演奏する姿勢が伝わり、たいそう心地よいのですねえ。
中でも、第二楽章の中間部や、第3楽章、時には音楽がゼネラルハウゼも含みながら、止まってしまうのではないかと思うようなところが、私にはとても心に染み込んでくる。ブルックナ-のまさに祈りの音楽のようであります。スケルツォからアダージョの順も、まったく違和感なく、むしろこれが自然と確信できますね。両端楽章でもまったく力みもなく、穏やかなブルックナー。まあ、人によってはもの足りない感があっても当たり前の感はありますが、私にとっては、とても満足感いっぱいの演奏でありました。
今日は、29日。あと今年も3日になりました。今日は最後の忘年会。三宮での恒例マリーンズ反省会であります。来年はなんとか優勝を!
(OEHMS OC031/9 2017年 輸入盤)
そんな中、過日仕事に行く途中に梅田のいつもの中古やさんへ。そこで激安BOXをふたつゲット。まずはハンス・グラーフのモーツァルトの交響曲全集13枚組、それとアイヴァー・ボルトンのブルックナーの交響曲全集9枚組。ともにオケはザルツブルク・モーツアルティウム。1300円と1900円。この値段でモーツァルトとブルックナーの交響曲全集が入手できるんだから、中古やさんは実にありがたいですねえ。まあ、指揮者もオケも、失礼な言い方かもしれないですが、バリバリの一線級ではないが、ヨーロッパの伝統の底力を感じる実力者であり、実に聴き応えのある演奏であります。
今年はブルックナー生誕200年。その年の終わりに、ボルトンのブルックナーいうことであります。まずボルトンですが、あまり聞かない名前でしたが、1958年イギリス生まれ。1984年に古楽器使用のセント・ジェイムズ・バロック・プレイヤーズを結成。指揮者とチェンバロ奏者を兼ねて活動。スコットランドCOやモーツァルテウムOの首席指揮者を経て、現在はマドリード王立劇場音楽監督やバーゼルSO首席指揮者だそうです。古楽系や劇場系と経験は豊富であり、欧州のたたき上げの指揮者ですかねえ。
そんなボルトンのブルックナー、年末の休日に一日かけて全曲聴きました。というより、聴き始めたら、どんどん聴きたくなって全部聴いたということ。まあ一日じっくり聴いたというたいそうなことではなく、仕事などや本を読みながらのながら的でありますが…。全曲聴き通した理由は、非常に耳触りがいいのです。ブルックナーと言えば、大規模なオケによる重量級の演奏が多いのですが、このボルトンは、比較的小人数で非常に簡素な響き。見通しもいい。耳にもたれない。力感も程よく疲れないでいくらでも聴ける、って感じなんですね。
それで今回は、交響曲第2番ハ短調です。この曲、私も普段はあまり聴かないですが、隠れた名曲と思っています。1872年の第一稿と1877年の第二稿があり、長かった1872年稿を短くしたのが、77年稿ですね。また72年稿は第二楽章がスケルツォ、第3楽章がアダージョ。77年稿は逆になっています。大方の録音は77年稿であり、72年稿はこれまでアルヒホルン盤しか知らず、かのインバル盤も77年稿でありました。72年稿は77年稿より、約10分ほど長いですかね。小節数でも第一稿は2214で、第二稿は1765ということです。
確かに長く冗長と言われればそうかもしれないが、ブルックナー好きなら、むしろそれに浸る時間が長くなるので、とても心地よい。よくある大人数でガンガン言わせる演奏なら、少し辛そう。モーツアルティウムOは、たいそう味わい深い音色と透明感あるアンサンブルで、比較的小人数のよさを存分に発揮している。そしてボルトンも力まず自然体で、しっかりオケを歌わせ、堅実であります。響きは確かに薄いが、丁寧に演奏する姿勢が伝わり、たいそう心地よいのですねえ。
中でも、第二楽章の中間部や、第3楽章、時には音楽がゼネラルハウゼも含みながら、止まってしまうのではないかと思うようなところが、私にはとても心に染み込んでくる。ブルックナ-のまさに祈りの音楽のようであります。スケルツォからアダージョの順も、まったく違和感なく、むしろこれが自然と確信できますね。両端楽章でもまったく力みもなく、穏やかなブルックナー。まあ、人によってはもの足りない感があっても当たり前の感はありますが、私にとっては、とても満足感いっぱいの演奏でありました。
今日は、29日。あと今年も3日になりました。今日は最後の忘年会。三宮での恒例マリーンズ反省会であります。来年はなんとか優勝を!
(OEHMS OC031/9 2017年 輸入盤)
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