11月も中旬です。またまたボチボチ忙しくなってきました。最近は、帰宅してからもしっかり二時間くらいは、仕事をしなければ、どうも追いつかない毎日です。まあ、仕事があることが、最近は苦痛にならなくなって、もしかしたら、なかったら反対に不安になる、まあこんな風に考えてしまうのは、よくない傾向であります。そんな中で、今日は昼から、「営業」活動に出かけ、早く終わったので家で仕事しちゃおってことで、早く帰ってきました。でもなぜかブログを書いています(笑)。
前回、スクロヴァチェフスキのベートーヴェンを取り上げましたが、今回もその続編です。なかなかこのベートーヴェン全集、いいですねえ。前回から他の曲も聞きましたが、交響曲第3番変ホ長調「英雄」でありますが、これがなかなかいいんですよ。今回は「英雄」であります。まあ、なんというか、「英雄」なんていう超有名曲は、あまり聴く気にはならないもんなんですねえ。聴いたとしても、演奏によってはもうエエわ!、って思って途中でやめにしてしまうこともありますよねえ。最近では、今は巨匠と言われているけれど、若いころは凡庸の代表のように言われた指揮者の演奏したもの、なんかは、もうなんともダルいなあ、って思ってしまった、そんなことを思い出します。しかし、このスクロヴァチェフスキの「英雄」、まったくそんな気にはならず、しっかり、また何度も聴いてしまいました。なかなかこの演奏、素晴らしいですよ。
何がいいのか。まず、第一に、最初の音符から最後の音符まで、気の緩むことがなく、ピンとした緊張感と熱気が感じられます。第二に、弦楽器も管楽器も、一音も揺るぎない響きを聴かせてくれます。両方とも見事な演奏となっています。第三に、少々速めだが、リズム感がしっかりしており、表情も豊かで、聴いていて愉悦感を感じますね。オケの充実振りと、スクロヴァチェフスキの気力充実の演奏は、最近の聴いたベートーヴェンの中でも、ピカイチの感想をもちました。かのフルトヴェングラーも凌ぐ!、と言ったら言いすぎでしょうか。
第1楽章、出だしの二発目が慌てているんです。実に画切れが、テンポがよく、畳みかけるように次から次にブレーズが現れる。爽快です。澄んだ弦と柔らかい管が力一杯の若さあふれる演奏ですね。そして第2楽章葬送行進曲。それほどの深刻さはないのですが、深さを十分に感じる。それも、この演奏のスキのなさが背景はある。ときたまうなり声も聞こえます。しかし、次第にせり上がるように熱いものが吹き出して、聴き慣れた楽章ですが、新鮮に感じますよ。第3楽章スケルツォ。第2楽章からの盛り上がりが継続され、怒涛のようなリズムが心地よい。しかし、ザールブリュッケン放響は透明感あふれる音ですね。すっきりとした音で見通しがよく、ただ、もう少し、コクが欲しい気もしますが。そして、途切れずに第4楽章。ますまず、オケの音がいいですねえ。スクロヴァチェフスキも実に細部まで行き届いた指揮ぶり。フレーズごとによく考えられています。そういう意味でも、聴く度に新しいことが見えてきますね。次第にゆったり目のテンポとなって、熱気をもちながら、曲を閉じます。
この全集、ほんとに水準の高い演奏が聴けます。また機会があれば、他の曲も取り上げたいと思っています。
(OEHMS CLASSIC OC526 2007年 輸入盤)
前回、スクロヴァチェフスキのベートーヴェンを取り上げましたが、今回もその続編です。なかなかこのベートーヴェン全集、いいですねえ。前回から他の曲も聞きましたが、交響曲第3番変ホ長調「英雄」でありますが、これがなかなかいいんですよ。今回は「英雄」であります。まあ、なんというか、「英雄」なんていう超有名曲は、あまり聴く気にはならないもんなんですねえ。聴いたとしても、演奏によってはもうエエわ!、って思って途中でやめにしてしまうこともありますよねえ。最近では、今は巨匠と言われているけれど、若いころは凡庸の代表のように言われた指揮者の演奏したもの、なんかは、もうなんともダルいなあ、って思ってしまった、そんなことを思い出します。しかし、このスクロヴァチェフスキの「英雄」、まったくそんな気にはならず、しっかり、また何度も聴いてしまいました。なかなかこの演奏、素晴らしいですよ。
何がいいのか。まず、第一に、最初の音符から最後の音符まで、気の緩むことがなく、ピンとした緊張感と熱気が感じられます。第二に、弦楽器も管楽器も、一音も揺るぎない響きを聴かせてくれます。両方とも見事な演奏となっています。第三に、少々速めだが、リズム感がしっかりしており、表情も豊かで、聴いていて愉悦感を感じますね。オケの充実振りと、スクロヴァチェフスキの気力充実の演奏は、最近の聴いたベートーヴェンの中でも、ピカイチの感想をもちました。かのフルトヴェングラーも凌ぐ!、と言ったら言いすぎでしょうか。
第1楽章、出だしの二発目が慌てているんです。実に画切れが、テンポがよく、畳みかけるように次から次にブレーズが現れる。爽快です。澄んだ弦と柔らかい管が力一杯の若さあふれる演奏ですね。そして第2楽章葬送行進曲。それほどの深刻さはないのですが、深さを十分に感じる。それも、この演奏のスキのなさが背景はある。ときたまうなり声も聞こえます。しかし、次第にせり上がるように熱いものが吹き出して、聴き慣れた楽章ですが、新鮮に感じますよ。第3楽章スケルツォ。第2楽章からの盛り上がりが継続され、怒涛のようなリズムが心地よい。しかし、ザールブリュッケン放響は透明感あふれる音ですね。すっきりとした音で見通しがよく、ただ、もう少し、コクが欲しい気もしますが。そして、途切れずに第4楽章。ますまず、オケの音がいいですねえ。スクロヴァチェフスキも実に細部まで行き届いた指揮ぶり。フレーズごとによく考えられています。そういう意味でも、聴く度に新しいことが見えてきますね。次第にゆったり目のテンポとなって、熱気をもちながら、曲を閉じます。
この全集、ほんとに水準の高い演奏が聴けます。また機会があれば、他の曲も取り上げたいと思っています。
(OEHMS CLASSIC OC526 2007年 輸入盤)
スクロヴァチェフスキのベートーヴェンを楽しんでらっしゃるんですね。以前、ブルックナーの3番を読売日響とのコンビで聴きましたが、そこら辺の中堅・若手指揮者よりもよほど溌剌とした演奏でビックリしたのを覚えています。
mikotomochi58さんの一押し老巨匠(?笑)はスクロバチェフスキでしょうか?僕はブロムシュテットなんですが、チェコ・フィルとの来日公演で、その境地を確かめてきたいと思います。