コロナのワクチン接種がいよいよ始まりましたね。でも様子を見て、接種するかどうか決める、という声をよく聞きます。私は、接種できるようになったらもうすぐにでもしてもらいたい。それは副反応よりも感染の方が怖い、と思うからです。副反応と感染、どちらが起こる確率は高いのか…。そんなことを考えていても、いつワクチン接種はできるようになるんでしょうかね。夏まで、いや年末までには…。そのころには、副反応云々はほとんど話題にならなくなるほと、ワクチンが効果を発揮してもらいたいですね。
まあ、いろいろありますが、今回は、再度モーツァルト。歌劇『ドン=ジョヴァンニ』であります。その昔、宇野功芳先生がモーツァルトの歌劇の中で、最もとっつきにくいが、よさがわかると、これほどの作品もない、というようなことを言われていましてね。確かに、その通りであります。いま、モーツァルトの歌劇と言えば、これを聴くことが多いです。本当に、モーツァルトの歌劇は、奥が深い作品が多いですねえ。
それで、『ドン=ジョヴァンニ』には、たくさんの名演奏と言われるものがありますね。フルトヴェングラー、ジュリーニ、ベーム、カラヤンなどなど。今回は、テオドール・クルレンツィスとムジカエテルナによる演奏です。今をときめくクルレンツィス、ですね。近年この人の演奏は非常に話題になることが多いです。モーツァルトの歌劇でも、いわゆるダ・ポンテ三部作も録音すでに録音されており、この『ドン=ジョヴァンニ』は最後の録音でありました。2015年11月23日~12月7日の録音。
古楽系の演奏は、どうも相性がよくない、と言い続けながら、このところそっち系のものを取り上げることが多いのも、世の趨勢でしょうか。私はクルレンティスの演奏は、この曲と『フィガロの結婚』しか聴いたことがありません。話題となった『悲愴』や『運命』も聴いてみたいのですが、CDを買ってまで、とはなかなか思わないのです。この『ドン・ジョヴァンニ』もたいへんおもしろく聴きました。舞台を見ながらなら、数倍の面白さがあるだろうと思いました。おそらくは、これほどの変幻自在のオケの演奏はないでしょう。場面場面に応じての表現は実におもしろい。なるほどこう来るか、って感じですねえ。
やはり、しっかり聴かなければならない。最初に聴いたときは、オケの演奏はおもしろく、刺激的でした。序曲からして強烈。古楽器の響きを×2乗した刺激的なもの。そして「シャンパンの歌」は颯爽として痛快でした。ただ、地獄落ちではどう展開するか、期待しましたが、そこはそれほどではなかったでかね。全体的にはテンポも速めでどんどんまくしたてていくところは、古楽器の一般的であるが、非常に丁寧に進めており、細部にまで細心の注意が微に入り細に入りって、ところですかねえ。聴く度に新たなことも気がつきます。これも楽しいですねえ。
しかし、歌手にはうーん、と思うところがあった。一時代前の名盤と言われる演奏での名歌手の歌唱に比べるとやはり聴き劣りがするし、私には名前を見てもほとんど知らない人ばかりですね。聴いていてもレポレロかドンジョヴァンニか、ドンナアンナかエルヴィーラか、よくわからなかったのですね。それゆえかして、独唱はあまりおもしろくない。その中で、ドンナ・アンナのミルト・パパタナシュはなかなかの美声でした。これに対して、重唱はいい。おもしろいです。できれば3人以上。まず、第10曲の四重唱とそれに続くドンナ・アンナのアリア。ここでの女声2人はいいですね。そして第13曲の第1幕のフィナーレ。全員とオケの絡みがおもしろい。第15曲のエルヴィーラの苦悩とオケも雄弁です。また、薬屋の歌のあとの第19曲の六重唱。これはみなさん揃い踏みの背後でオケがガンガン鳴ります。なかなか爽快であります。そう思うと、次は重唱の多い『コシ・ファン・トゥッテ』を聴かねばいけませんね。
しかし、先週は寒かったですねえ。また昨日くらいから神戸でも17度くらい。まあ温暖の差が激しいです。もう2月もあと少し。春が待ち遠しいですねえ。
(SONY 88985316042 2017年 輸入盤)
まあ、いろいろありますが、今回は、再度モーツァルト。歌劇『ドン=ジョヴァンニ』であります。その昔、宇野功芳先生がモーツァルトの歌劇の中で、最もとっつきにくいが、よさがわかると、これほどの作品もない、というようなことを言われていましてね。確かに、その通りであります。いま、モーツァルトの歌劇と言えば、これを聴くことが多いです。本当に、モーツァルトの歌劇は、奥が深い作品が多いですねえ。
それで、『ドン=ジョヴァンニ』には、たくさんの名演奏と言われるものがありますね。フルトヴェングラー、ジュリーニ、ベーム、カラヤンなどなど。今回は、テオドール・クルレンツィスとムジカエテルナによる演奏です。今をときめくクルレンツィス、ですね。近年この人の演奏は非常に話題になることが多いです。モーツァルトの歌劇でも、いわゆるダ・ポンテ三部作も録音すでに録音されており、この『ドン=ジョヴァンニ』は最後の録音でありました。2015年11月23日~12月7日の録音。
古楽系の演奏は、どうも相性がよくない、と言い続けながら、このところそっち系のものを取り上げることが多いのも、世の趨勢でしょうか。私はクルレンティスの演奏は、この曲と『フィガロの結婚』しか聴いたことがありません。話題となった『悲愴』や『運命』も聴いてみたいのですが、CDを買ってまで、とはなかなか思わないのです。この『ドン・ジョヴァンニ』もたいへんおもしろく聴きました。舞台を見ながらなら、数倍の面白さがあるだろうと思いました。おそらくは、これほどの変幻自在のオケの演奏はないでしょう。場面場面に応じての表現は実におもしろい。なるほどこう来るか、って感じですねえ。
やはり、しっかり聴かなければならない。最初に聴いたときは、オケの演奏はおもしろく、刺激的でした。序曲からして強烈。古楽器の響きを×2乗した刺激的なもの。そして「シャンパンの歌」は颯爽として痛快でした。ただ、地獄落ちではどう展開するか、期待しましたが、そこはそれほどではなかったでかね。全体的にはテンポも速めでどんどんまくしたてていくところは、古楽器の一般的であるが、非常に丁寧に進めており、細部にまで細心の注意が微に入り細に入りって、ところですかねえ。聴く度に新たなことも気がつきます。これも楽しいですねえ。
しかし、歌手にはうーん、と思うところがあった。一時代前の名盤と言われる演奏での名歌手の歌唱に比べるとやはり聴き劣りがするし、私には名前を見てもほとんど知らない人ばかりですね。聴いていてもレポレロかドンジョヴァンニか、ドンナアンナかエルヴィーラか、よくわからなかったのですね。それゆえかして、独唱はあまりおもしろくない。その中で、ドンナ・アンナのミルト・パパタナシュはなかなかの美声でした。これに対して、重唱はいい。おもしろいです。できれば3人以上。まず、第10曲の四重唱とそれに続くドンナ・アンナのアリア。ここでの女声2人はいいですね。そして第13曲の第1幕のフィナーレ。全員とオケの絡みがおもしろい。第15曲のエルヴィーラの苦悩とオケも雄弁です。また、薬屋の歌のあとの第19曲の六重唱。これはみなさん揃い踏みの背後でオケがガンガン鳴ります。なかなか爽快であります。そう思うと、次は重唱の多い『コシ・ファン・トゥッテ』を聴かねばいけませんね。
しかし、先週は寒かったですねえ。また昨日くらいから神戸でも17度くらい。まあ温暖の差が激しいです。もう2月もあと少し。春が待ち遠しいですねえ。
(SONY 88985316042 2017年 輸入盤)
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