GWも終わり、まさに初夏。5月ももう下旬になろうとしています。5月は、飲み会がたいそう多く、それもすべて仕事絡み。プライベートでの飲み会なら楽しいのですがね。それでも過日は、石清水八幡宮から、大山崎の離宮八幡、水無瀬神宮と南下し、高槻の神峯山寺、そして総持寺と回ってきました。石清水にはまだ行ったことがなく、ちょうど本殿の内部も拝観できたので、合わせて楽しんできました。間違っても「仁和寺の法師」のようにはなりませんでした(笑)。
そんなわけで、今回はモーツアルトのピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271「ジュノム」であります。この曲、フランスの女流ピアニスト、ジュノム嬢がザルツブルクを訪れた際に、1777年に作曲され、彼女に献呈されたために、この名前があります。モーツアルト21才の時の作品です。モーツアルトのピアノ協奏曲は、第12番以降はウィーンで生活するようになった1782年以降のものとなりますが、この曲はそれ以前のて作曲されたものですが、この曲はそれ以前の名曲と言われています。
そして、この曲の演奏なんですが、どれくらいの演奏がCDなどで聴けるのか分かりませんが、今回は、内田光子さんがジェフリー・テイト指揮のイギリス室内管弦楽団と演奏したものです。1989年10月24日ロンドンのセント・ジョーンズ・チャーチでの録音です。モーツアルト没後200年フィーバーの直前の録音ですが、内田さんは、2012年にクーブランド管とこの曲を再録しておりますので、旧録音になります。しかし、このテイトとの演奏は、発売当時からいいですねえ。このふたりのピアノ協奏曲は、バラで買っていたため、今でも10番台が何曲か持っていません。中古やさんなどで見つければ、買おうということにしてます。この9番も最近買いました。また、このふたりの演奏を、この曲が録音された頃にビデオで見ました。BSで放送していたもので、詳細は覚えていませんが、内田さんのピアノの弾く表情が印象的でありました。
さて、この演奏ですが、内田さんのピアノは、言うほど好きではなかったのですね。特に、シューベルトについては、彼女のピアノの音色が団子みたいに聞こえるあたりが、どうも苦手でした。そして、モーツアルトの場合も、モーツアルトにしては、少し重いというか、一音一音が妙に存在感があるとか、それが意識し出すとけっこう気になるのでありました。それがこの演奏では、それほど思わず、そんな風でもないんですね。それほど重くなく、軽快すぎず、というところででょうか。加えて、テイトとオケが指揮が鮮やかなんです。イギリス室内管はいいですよね。これも表情がたいそう豊かで、ピアノとのまさに協奏が実に見事であります。
第1楽章アレグロ。端正なオケとピアノ。落ち着いた音色での表現で、ゆったりと聴くことができますね。次第にピアノも雄弁さを持ち合わせて、充実した管弦楽とで、堂々とした風情さえ感じてきます。少々重さも気になりますが、それもいいです。第2楽章アンダンティーノ。モーツアルトのピアノ協奏曲で初めての短調の楽章です。内田さんのピアノは太いのですが、それがこの楽章ではしっとりとした量感と潤いに満ちたピアノであします。陰影に満ち、一方ではか細いような響きも感じるのであります。そしてテイトによるピアノの寄り添うようなオケが、これまた榛葉らしい。ピアノを実に巧く引き立てて、それによってこの楽章はモーツアルトの旋律が実にあるときは痛切に、また優しく心に響くのでありました。そして、第3楽章ロンド。前楽章の憂いを払拭する奔走するピアノ。軽快過ぎず、愉悦感すら感じるあたりが、音楽を聴く楽しみを感じさせてくれる。ここでもテイトによって見事にサポートされています。モーツアルトのピアノ協奏曲の中でも、好きなロンド楽章であります。
戸外は、鮮やかな新緑いっぱいですねえ。歩いていると汗ばみ、夏の向かってまっしぐらでありますね。ほんとにいい季節でであります。
(Philips PHCP195 1992年)
そんなわけで、今回はモーツアルトのピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271「ジュノム」であります。この曲、フランスの女流ピアニスト、ジュノム嬢がザルツブルクを訪れた際に、1777年に作曲され、彼女に献呈されたために、この名前があります。モーツアルト21才の時の作品です。モーツアルトのピアノ協奏曲は、第12番以降はウィーンで生活するようになった1782年以降のものとなりますが、この曲はそれ以前のて作曲されたものですが、この曲はそれ以前の名曲と言われています。
そして、この曲の演奏なんですが、どれくらいの演奏がCDなどで聴けるのか分かりませんが、今回は、内田光子さんがジェフリー・テイト指揮のイギリス室内管弦楽団と演奏したものです。1989年10月24日ロンドンのセント・ジョーンズ・チャーチでの録音です。モーツアルト没後200年フィーバーの直前の録音ですが、内田さんは、2012年にクーブランド管とこの曲を再録しておりますので、旧録音になります。しかし、このテイトとの演奏は、発売当時からいいですねえ。このふたりのピアノ協奏曲は、バラで買っていたため、今でも10番台が何曲か持っていません。中古やさんなどで見つければ、買おうということにしてます。この9番も最近買いました。また、このふたりの演奏を、この曲が録音された頃にビデオで見ました。BSで放送していたもので、詳細は覚えていませんが、内田さんのピアノの弾く表情が印象的でありました。
さて、この演奏ですが、内田さんのピアノは、言うほど好きではなかったのですね。特に、シューベルトについては、彼女のピアノの音色が団子みたいに聞こえるあたりが、どうも苦手でした。そして、モーツアルトの場合も、モーツアルトにしては、少し重いというか、一音一音が妙に存在感があるとか、それが意識し出すとけっこう気になるのでありました。それがこの演奏では、それほど思わず、そんな風でもないんですね。それほど重くなく、軽快すぎず、というところででょうか。加えて、テイトとオケが指揮が鮮やかなんです。イギリス室内管はいいですよね。これも表情がたいそう豊かで、ピアノとのまさに協奏が実に見事であります。
第1楽章アレグロ。端正なオケとピアノ。落ち着いた音色での表現で、ゆったりと聴くことができますね。次第にピアノも雄弁さを持ち合わせて、充実した管弦楽とで、堂々とした風情さえ感じてきます。少々重さも気になりますが、それもいいです。第2楽章アンダンティーノ。モーツアルトのピアノ協奏曲で初めての短調の楽章です。内田さんのピアノは太いのですが、それがこの楽章ではしっとりとした量感と潤いに満ちたピアノであします。陰影に満ち、一方ではか細いような響きも感じるのであります。そしてテイトによるピアノの寄り添うようなオケが、これまた榛葉らしい。ピアノを実に巧く引き立てて、それによってこの楽章はモーツアルトの旋律が実にあるときは痛切に、また優しく心に響くのでありました。そして、第3楽章ロンド。前楽章の憂いを払拭する奔走するピアノ。軽快過ぎず、愉悦感すら感じるあたりが、音楽を聴く楽しみを感じさせてくれる。ここでもテイトによって見事にサポートされています。モーツアルトのピアノ協奏曲の中でも、好きなロンド楽章であります。
戸外は、鮮やかな新緑いっぱいですねえ。歩いていると汗ばみ、夏の向かってまっしぐらでありますね。ほんとにいい季節でであります。
(Philips PHCP195 1992年)
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