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ハイドンをシューリヒトで

2014年01月14日 22時37分48秒 | ハイドン
成人の日の三連休でしたが、14日も勤務先の記念日ということで、できるだけお休みにしましょうという、ありがたいお達しもあり、代休をもらって実に4連休でありました。初日には岡山に行き、あとは三日家でごろごろしておりました。寒いので、自室にとじこもり、CD聴いたり、本を読んだりの三日間でありました。仕事もしなければならいのですが、あまりする気にはならず、でありました。あまり、よくない傾向かもしれません。3月まではけっこう大変ですからね。

そんなわけで、今回はハイドンであります。交響曲第86番ニ長調Hob.I-86。1786年に、パリのオーケストラ団体コンセール・ド・ラ・オランピックの依頼で作曲された、いわゆる『パリ交響曲』に含まれる交響曲です。演奏は、カール・シューリヒト指揮のシュトットガルト放送交響楽団。1954年5月20日シュトットガルトでの放送録音です。

シューリヒトの演奏については、それほど知っているわけではありません。フルトヴェングラーやワルターなどになると、どんな曲をいつ録音しているかなどは、少し調べるとだいたいわかるのですが、例えば、このシューリヒトの録音については、けっこうわかりにくいですね。クナッパーツブッシュなどもそんな傾向ですかねえ。どなたかが、ディスコグラフィを作成していただければいいのいですが…。正規の録音に加えて、ライブに放送用の音源など、けっこう複雑です。同じ曲で、いくつかの録音がある場合もけっこうあったりしてねえ。

このCDも、2007年のシューリヒト没後40年を記念して、ヘンスラーから発売されたBOXに含まれているものです。すべてシュトットガルト放響との1950~66年の放送音源によるものですが、CD20枚にDVDが1枚ついて、タワーさんで4990円(通常価格は22250円とか)で売っていたのを見て、思わず買ってしまったものです。しかし、ここに収められているのもは、他にも既出のものなのかどうかは、よくわからないのですね。そのあたりが困ったものなんです。このハイドンの86番にしても、他にいくつかの演奏があります。1961年の北ドイツ放響のものもありますが、この1954年のシュトットガルト放響とのものは、けっこう有名なんですね。なぜか、マーラーの『復活』と一緒に入っていて、『復活』第5楽章の次ぎに、この86番が収められています。ですので、『復活』の終楽章は結構長いですし、大音響で始まりますので、ハイドンを聴こうと思ってスタートを押すと、少々戸惑ってしまうのでありました。

ということで、シューリヒトの演奏ですが、このひとってやはり天才肌の指揮者ですね。このハイドンも、速めのテンポで小気味よく進み、オケのコントロール抜群であり、一糸乱れぬ素晴らしさで、見事な音色を聴かせてくれます。曲の表情も多彩で、これも刻々と移り変わるあたりも非常に興味深いものであります。モノラルの録音なんですが、演奏のオケの素晴らしい色彩感と変幻自在とでもいう指揮によって、それをほとんど感じさせないところもいいですね。

第1楽章、序奏から管と弦による見事なユニゾンで優しげな旋律が流れたと思いきや、しはらくすると怒涛の主部。ここからの展開は息もつかねぬ躍動感あふれるオケによる滑降が展開される。爽快感あふれ、それでいて表情も豊かです。第2楽章ラルゴ。打って変わってしっとりとした表情が心に染み込む。ハイドンの交響曲の援徐楽章は重要です。ここでも弦はしっとりと旋律を歌い上げ、ハイドンのよさが切々と語られています。第3楽章メヌエット。このメヌエットも極上のもの。メヌエット好きとしてもリズムの切れといい中間部の優雅さと、まあ満足であります。そして、終楽章のスピード感と愉悦感が同居した展開は、終楽章にふさわしく、見事に曲をまとめてくれています。全曲で25分ほどの曲ですが、終わってよかったなあと、じみじみと思うのでありました。

でも、いろいろと勉強していけば、シューリヒトの録音も見えてくるんでしょうね、何事も根気と努力が大切であります。年頭において、このことを大事にしたいと思います。
(Haenssler Classic Carl Schuricht Collection 1950-1966、2006 輸入盤)

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