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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

アルバン・ベルクの「ラズモフスキー」第2番

2019年04月28日 22時16分31秒 | ベートーヴェン
4月から電車通勤しています。朝は、1~2本待って座って行ってます。いつも思うのですが、座席を座るのにもう少しなんで詰めて座らないのでしょうねえ。詰めればもう一人座れるのにねえ。座わることには必死になるのに、詰めて多くの人が座れるように気配りが出来る人が、なんと少ないことか。無神経に座っている人をみると、思わずボーッと生きてんじゃねーよ、といいたいのでありました。ほんとに嫌だ嫌だ、ついつい思うのでありました。

それはさておき、今回はベートーヴェンの弦楽四重奏曲です。弦楽四重奏曲第8番ホ短調作品59-2『ラズモフスキー第2番』であります。1806年に作曲。ベートーヴェンはラズモフスキー伯爵の依頼によって作曲された三曲の弦楽四重奏曲をラズモフスキー四重奏曲としてOp.59として出版しました。これはその二曲目に当たるのでラズモフスキー第2番と言われています。1番はヘ長調、3番はハ長調と長調の曲であるのに対して、2番は唯一短調で、ハ短調となっています。この曲が短調になったのは、ラズモフスキー伯の妻との死別が影響しているものと言われています。

この3曲のラズモフスキー四重奏曲。2番というには、一番聴かない曲かな、と思います。1番と3番は、比較的よく聴くし、2番に比べればポピュラーな曲かもしれません。まあ、一般的に2番というのは、あまりパッ、としませんねえ。ベートーヴェンの交響曲でも、私は好きですが、一般的には2番は最も演奏機会が少ないです。数曲ある中から2番が最も有名なのは、ラフマニノフピアノ協奏曲、シベリウス交響曲くらいでしょうかね。

それで、今回のラズモフスキー第2番、これも多くの演奏がありますが、ここはかのアルバン=ベルクSQによる演奏。このSQは、1979年のセッション録音の全集からものと、1989年のウィーン・コンツェルトハウスでのライブ録音。この2種類があります。今回は前者。このCDは、その昔、梅田堂島のワルツ堂で買いました。10枚組でありました。値段はけっこう高かったのではないかな、と思います。
                                           やはり、アルバン・ベルクは、偉大ですねえ。まずは、弦の音色がピカイチですね。ピヒラーのヴァイオリンは実にいい。音色が艶っぽくて、響きにキレがあり、加えて柔らかい。そして、ピヒラーが先頭に引っぱっていますが、突出しているわけではなく、他の三人も実に巧妙にバランスが取れているのでした。透明感も高く、演奏の構造も極めてわかりやすい。そして、尋常ではない緊迫感、そして厳しさにもにも満ちており、現在聴くことのできる演奏の最高峰といっても過言でではない。そんな充実感にあふれ、それがまた非常に心地よいのでありました。
                                          
第1楽章。冒頭のユニゾンから充実した響き。短調の厳しさが身にしみる。どれも妥協を許さないよう鮮烈な演奏がとてもいい。第2楽章、私はこの楽章大好きです。ベートーヴェンの緩徐楽の美しさに満ちています。弦の4つの楽器がそれぞれ非常に美しい。叙情的で弦の美しさが十二分に発揮され、また隅から隅まで、これほどまでにベートーヴェンの音楽が的確に再現できるのは、実に見事であります。やはりピヒラーのヴァイオリンは実に過不足がありませんね。第3楽章スケルツォ。ここでもピヒラーのヴァイオリンの瑞々しい響きに、低弦がが加わり、明確に鮮烈に進みます。そして、第4楽章、終楽章委に相応しい充実した楽章。躍動感の満ちて、それで徐々に盛り上がりもみせ、最後は高揚感があふれて終結。やはり、4人の演奏の鮮明さと表情の豊かさ。それに妥協の余地のなさも、もっとも技術的、そして精神的に絶頂期にならんとしていたときの演奏であり、たいしたものでありました。

昨日から、いよいよ天皇の即位にかかる大型連休になりました。これだけの休みはなかなかとれないので、休日を精一杯頑張りたいと思います。
(EMI CDC 7 47132 2 1979年 輸入盤)                         

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2 コメント

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Unknown (クレモナ)
2019-05-04 20:44:46
令和、令和と大騒ぎですね。スーパーなどでは、新年?福袋?などと、売り込みに盛んです。10連休と重なって、何か良いことが、あったのでしょうかね。ちょっと、違和感を感じるのは、私だけでしょうか。まあ、でも、嬉しいことは、良いことですが。
さて、ラズモフスキー第2番ですが、この曲、あまり、聴いたことが、ありません。たまに、聴くのは、第3番で、今度、第2番も、聴いてみようと思います。一応、スメタナとブダペストは、持っています。
ところで、私も、令和になって、思い切って?CDプレーヤーを、新調しました。今、使っているのは、15年以上前に購入した、ある程度の、高級器です。(SACDプレーヤー)特に、不満があったわけではなく、買い換える必要もなかったので、追加という意味で、買ってみました。一番の目的は、最新のCDプレーヤーは、どんなものなのかを、知りたい、ということでした。機種は、DENONのDCD-755REという、安価モデルです。今使っている機種からみると、おもちゃのような、軽薄さですが、音を聴いて、びっくり?何、この音は?という感じ。高域が伸びているだろうとは、予想していましたが、低域も充分、伸びて、周波数帯域が伸び、それでいて、きめが細かく、解像度が高いのです。デジタル機器は、DACが決め手といわれますが、まさに、それが実証されたような、結果でした。これで、ラズモフスキー第2番も、聴いてみたいと、思っています。僅かな出費でしたが、CDを聴く楽しみが、これから、ますます、高まっていくと思います。
最期に、ロッテは、最下位を脱出しましたが。これから、どうなりますか?
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コメント、感謝です。 (mikotomochi58)
2019-05-05 22:47:17
クレモナ 様、コメントありがとうございます。令和改元は、平成改元とはほんとに違いましたね。平成改元は実に暗かったですねえ。もう30年も前のことになりました。やはり電気製品の技術の進歩は著しいものがあるんでしょうねえ。CDプレーヤーが製造されなくなると、CDはまったくもって、無用の円盤になってしまいます。SACDもシングルレイヤーは、大丈夫かと思いますね。新しいものは、使うのも楽しみですね。マリーンズ、なかなか借金脱出は難しいですね。バファローズとの最下位争いですが、先週の三連戦は負け越しました。なかなかつらいことです。
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