こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

アーノンクールとACO

2010年06月20日 22時35分19秒 | モーツァルト
先週は、3日職場を離れての出張がありました。これだけ職場をあけるとその穴埋めがたいへんです。そのつけは、今週にまわってくることは必定で、少々憂鬱な週の始まりであります。一方で、サッカーですねえ。私はサッカーはほとんど見ない人なんですが、これだけの大きな大会となれば、ついつい見てしまいますね。レベルの高い戦いはおもしろいです。ただ、あのうるさい「笛」は、なんとかなりませんかねえ。ヨーロッパみたいにあの音をカットして放送してほしかったりして…。

そんな中、このごろ音楽を聴く時間が少なくなった気もするのですが、今回は、モーツァルトです。交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」であります。この曲、最初に聴いてからもう40年がたとうとしているんですが、おそらくモーツァルトの交響曲の中では1番好きな曲でしょうねえ。メヌエットがないのが少し不満なんですが、最初から最後までモーツァルトそのものって曲が大好きであります。こんな有名曲ですから、演奏も多くあります。何と言っても一番のお気に入りは、カール・ベームのものですが、今回は最近よく聴く演奏から。というのも、このごろニコラウス・アーノンクールのものをよく聴くのです。アーノンクールの演奏は、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とヨーロッパ室内管弦楽団のものと二種類あります。今回は前者のもの。しかし、この組合せの録音は、どれだけの曲があるんでしょうか。25番以降、ただし27番はなし、ってところでしょうか。調べてみたのですが、ここまでしかわかりませんでした。またご教示ください。

このアーノンクールのモーツァルト。その昔、1990年前後にテルデックから出ていた31.33番の組合せのCDを買ったのでしたが、はっきり言って、これがモーツァルトかぁ、って思い、ACOとあろうものが、こんなのしてしまってなんともなーって思ったのでありました。当時、アーノンクールのモーツァルトって、グルダと協奏曲や、DGなどからもクレメルとの協奏曲など、けっこう耳にしていましたが、特にこの交響曲はなんだかなーってことだったのでした。しかし、今やそんなことを臆面もなく述べることはなく、むしろ耳も頭も慣れて、それなりのスタンダードになってしまったのです。草葉の陰で、ベーム翁はさぞお嘆きのことでしょうねえ。

まあ、それはそれとして、このアーノンクールとACOとのプラハ、いいですね。この演奏、まずは、ACOの瑞々しく鮮やかな音色が実に素晴らしい。世評では、ECOとの演奏が上といいますが、オケが違う!と思いたいのです。アーノンクールにかなりやりたいようにやらせながらも、自分たちの音は信念のように守っているACOはいいです。モーツァルトの美しい旋律がこれほど新鮮に、かつ特に弦の美しさや、木管のスキのなさはさすがであります。この音を聴いていると、アーノンクールの演奏はそれほど意識しなくなってしまうのです。といって、アーノンクールもそれほど前衛的かというと、今となってはそれほど感じません。ノンビブラートゆえの弦の清新さや、金管の響きやティンパニもやってるな、ってことです。でもACOと対峙しての緊張感はさすがです。第1楽章、アダージョの序奏、まず弦の響きの流麗さがいい。『フィガロ』と関連ある旋律が散りばめられていますが、その展開も実に鮮やか。思わず聴き惚れてしまう。テンポも揺れずに意外にもじっくり聴け、旋律の美しさも実感します。第2楽章アンダンテ。透き通った音と、さすがのACO。オケの音色はいいが、少々先を急ぎすぎるところも感じられる。
アーノンクールはかなりの思い入れでの演奏に思える。第3楽章プレスト。金管とティンパニが、それらしい特徴を展開。そうは言っても音楽の流れがたいそうよく、見通しが明確。やはりACOは、安定感ある美しさ。さすれば、指揮者とオケの間の緊張感が背後に見え隠れするのかな。それも、名演の要因かもしれない…。

このCDは、生誕250年記念でワーナーからでたもののひとつです。17~24番がコープマン、それ以降がアーノンクールという8枚組のものです。少し前に、岡山のBOOKOFFで1950円で買いました。たまにこんなに安いCDがこの店には出てますね。お買い得でした。というように、調子よく書いたのですが、このCD約2年前にも別の曲で取り上げてました。あしからず(笑)。

(Warner Classics Mozart 250th Anniversary Editon 2564 62334-2 2002年)

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2 コメント

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私も大好きな曲 (crest)
2010-06-24 10:01:08
たまたま昨日「プラハ」をガーディナーで聴きました。これは一寸癖が強い感じであまりよく思いません。繰り返しの多いのもややうんざりですね。
昔からワルターが愛聴盤でした。クーベリックのCDもなかなかいいと思っています。
私も大好きな交響曲なので、是非アーノンクールでも聴きたいところです。
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コメントありがとうございます。 (mikotomochi58)
2010-06-24 21:25:05
crest 様。コメント感謝です。「プラハ」はいいですよねえ。私は、ベーム盤が一番のお気に入りであります。でも、ワルターやクーベリックも良いですよねえ。やはり古楽器は…、ということもよく思っていまいます。私も古楽器は苦手であります。またご教示ください。
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