あっという間に今年も後残りわずかになりました。28日で仕事も終わりました。安部さんが真珠湾訪問したり、稲田防衛相が靖国参拝したりで、まあなんだかなあ、ってえところでの年末です。このふたつのことは、連動しているんでしょうかねえ。また、福岡県の市長さんが、賭け麻雀をしていたことも、記者会見がすごかったですね。いやはやです。でも、今年最もすごかったのは、沖縄での「土人」発言に対する大臣の答弁だったと確信しております。とほほであります。
ということで。今回はスタニスラフ・スクロヴァチェフスキの演奏。このひと、今年で93才。現役最長老の指揮者です。私、この人大好きなんですね。ベートーヴェンの交響曲7番イ長調作品92。2014年10月11日横浜みなとみらいホールでのライブ録音。オケは読売日本交響楽団です。スクロヴァチェフスキのベートーヴェンは、2005,6年にザールブリュッケン放響と録音した全集があります。読売日響とは、2007~10年に第8代の常任指揮者となり、退任後は桂冠名誉指揮者となっています。このコンビでは、既に2012年のライブ録音でで第3,4,5番があります。今回のは、2、7番で、これでベートーヴェンの交響曲、5曲揃いました。全曲聴きたいものですね。
このCD、というかSACDなんですが、録音がいいんです。DENONからのものですが、以前にブルックナーの7.8.9番が同じSACDで出てます。その中で7番を持っているんですが、これがまたいい録音だったんです。それで、3~5番もよかったので、この2、7番もこれはいいと思って買いました。期待に違わず、いい音で聴かせてくれます。SACDでなく、普通のCDで聴いても、いい音なんで、ほんとにいいですねえ。
読売日響ってオケ、私はほとんど聴いたことありませんでした。1962年に設立。名の如く読売の系列ですねえ。となれば、どうも…、そんなことはまあいいとして、少々硬めな音でもう少し潤いが欲しいな、というところはあるにしても、引き締まった非常にしっかりとした演奏を聴かせてくれています。やはり、その実力は日本では当然mながらトップクラスでしょうね。
スクロヴァチェフスキの指揮による演奏、一言で言うなら、非常に客観的な演奏なんですね。余計な感情はほとんど排除され、直球勝負という印象です。こんなベートーヴェンは、近年では少なくなってきたのかも知れません。でも、やはり、これがベートーヴェンだ、というようなスケールが大きく、堂々とオケを思いっきり鳴らし、気迫とエネルギーを存分に楽しむことができる。やはり、こんな演奏が私は好きですねえ。職場の同僚は、この演奏はもっちゃりして躍動感に欠けると評しておられました。確かにそうかもしれませんが…。
第1楽章、序奏のスケールが大きく分厚い響きはいいですねえ。主部は確かにゆったりとしたテンポ。旋律をゆったりと存分に歌わせているところもいい。特に、SACDの臨場感にあふれた音響で一層迫力と緊張感が加わり、存分にこの曲を楽しめるのでした。第2楽章、旋律は意外にあっさりとした演奏になっているが、透明感に満ちた管弦楽の鮮やかさが、この悲しみを深く表しているように感じる。第3楽章、第4楽章ともに、もっと躍動感や深い表情などが欲しいなと思うところもあるが、一方で非常に細部まで明快な録音で聴けることや、オケを十二分に統制して力のこもった演奏で、しっかり補われている。 第4楽章では、終楽章らしい力みなぎる演奏が力一杯展開されていることで、この曲を存分に楽しむことができる。また、この曲のもつスケールの大きさやエネルギーを改めで認識できるのでありました。
しかし、この一年を振り返るに、政治家のモラルと見識の低下が深刻な問題となっていたように思いますが、如何でしょうか。
(DENON COGQ-95、2016年)
ということで。今回はスタニスラフ・スクロヴァチェフスキの演奏。このひと、今年で93才。現役最長老の指揮者です。私、この人大好きなんですね。ベートーヴェンの交響曲7番イ長調作品92。2014年10月11日横浜みなとみらいホールでのライブ録音。オケは読売日本交響楽団です。スクロヴァチェフスキのベートーヴェンは、2005,6年にザールブリュッケン放響と録音した全集があります。読売日響とは、2007~10年に第8代の常任指揮者となり、退任後は桂冠名誉指揮者となっています。このコンビでは、既に2012年のライブ録音でで第3,4,5番があります。今回のは、2、7番で、これでベートーヴェンの交響曲、5曲揃いました。全曲聴きたいものですね。
このCD、というかSACDなんですが、録音がいいんです。DENONからのものですが、以前にブルックナーの7.8.9番が同じSACDで出てます。その中で7番を持っているんですが、これがまたいい録音だったんです。それで、3~5番もよかったので、この2、7番もこれはいいと思って買いました。期待に違わず、いい音で聴かせてくれます。SACDでなく、普通のCDで聴いても、いい音なんで、ほんとにいいですねえ。
読売日響ってオケ、私はほとんど聴いたことありませんでした。1962年に設立。名の如く読売の系列ですねえ。となれば、どうも…、そんなことはまあいいとして、少々硬めな音でもう少し潤いが欲しいな、というところはあるにしても、引き締まった非常にしっかりとした演奏を聴かせてくれています。やはり、その実力は日本では当然mながらトップクラスでしょうね。
スクロヴァチェフスキの指揮による演奏、一言で言うなら、非常に客観的な演奏なんですね。余計な感情はほとんど排除され、直球勝負という印象です。こんなベートーヴェンは、近年では少なくなってきたのかも知れません。でも、やはり、これがベートーヴェンだ、というようなスケールが大きく、堂々とオケを思いっきり鳴らし、気迫とエネルギーを存分に楽しむことができる。やはり、こんな演奏が私は好きですねえ。職場の同僚は、この演奏はもっちゃりして躍動感に欠けると評しておられました。確かにそうかもしれませんが…。
第1楽章、序奏のスケールが大きく分厚い響きはいいですねえ。主部は確かにゆったりとしたテンポ。旋律をゆったりと存分に歌わせているところもいい。特に、SACDの臨場感にあふれた音響で一層迫力と緊張感が加わり、存分にこの曲を楽しめるのでした。第2楽章、旋律は意外にあっさりとした演奏になっているが、透明感に満ちた管弦楽の鮮やかさが、この悲しみを深く表しているように感じる。第3楽章、第4楽章ともに、もっと躍動感や深い表情などが欲しいなと思うところもあるが、一方で非常に細部まで明快な録音で聴けることや、オケを十二分に統制して力のこもった演奏で、しっかり補われている。 第4楽章では、終楽章らしい力みなぎる演奏が力一杯展開されていることで、この曲を存分に楽しむことができる。また、この曲のもつスケールの大きさやエネルギーを改めで認識できるのでありました。
しかし、この一年を振り返るに、政治家のモラルと見識の低下が深刻な問題となっていたように思いますが、如何でしょうか。
(DENON COGQ-95、2016年)
スクロヴァチェフスキ、11月に脳卒中(Strokeストローク)で手術を受けたという記事(ミネソタ管のtwitter)を目にしました。状態は安定しているとのことでしたが、年齢が年齢だけに心配です。