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DFDひとりが歌う「子どもの不思議な角笛」

2017年05月14日 19時58分53秒 | マーラー
しかし、マリーンズ、どん底であります。14日で9勝25敗。その原因は、とにかく打てない。チーム打率は、.188。規定打席に達しているのは鈴木のみで、.270。他は2割超えているのは、平沢、ダフィー、福浦、井口ぐらい。期待された外人もパラデスは不振で二軍落ち。最初は、まずまずだった投手も、最近は投懐状態。打てない・守れないでは、勝てるわけがない。本当に状況は深刻で、よくなる見込みすらない。これからどうなるんでしょうねえ。困ったものです。

それはさておき、今回はマーラー。歌曲集『子どもの不思議な角笛』であります。演奏は、ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウの独唱にダニエル・バレンボイム指揮のBPOであります。1989年4月、ベルリンのフィルハーモニーでの録音。DFDは、この歌曲、いくつか録音しております。最も有名なのは、ジョージ・セル指揮でシュワルツコップとのEMI盤、バーンスタインのピアノ伴奏盤でしょうかね。他にもい、バレンボイムのピアノ伴奏での録音もありますし、サヴァリッシュのピアノ伴奏、などなどけっこうあります。その中で特徴的なのは、女声と一緒に歌っているのが一般的なのに対して、DFDはひとりで全曲歌っているのはいくつかあり、むしろ全曲を歌いたいのかな、と思えるようなのでありました。ただ、男女で歌うことが多いこの曲で、男声のみというのは、最初は面食らうのでありました。というのも、私的には女声の方が断然すきだったからでしょうかねえ。

ただ、このDFDの独唱による演奏、女声が聴けないので、最初は戸惑うのでありますが、次第に慣れてきて、 むしろこのDFDの歌唱に聴き惚れてしまうのでありました。この録音時には、もう63才で、声の艶などは若い頃に比べると、少々くたびれ感がありますが、それをどうでもよく思ってしまう、技巧であります。この子どもの不思議な角笛には、いろんな表情の曲があります。最初の「トランペットが美しく鳴り響くところ」は、戦場に行ってしまった恋人についての歌ですが、恋人への想いをきめ細やかに、心が絹にように柔らかな表情で歌われ、なんとも巧さと表情の深さを感じてしまいます。「歩哨の夜の歌」は、夜寝ずの番をしている兵士と、それを誘惑する女との会話ですが、男声と女声が交互に歌うことが多いのですが、これも女声の部分を上手く対比をつけての歌唱。これも巧さが光ります。4曲目の「ラインの伝説」からは少し明るくなる。これは恋人に会いたくて仕方のない娘の妄想の歌ですが、指環をめぐる会話が明るい表情満載ですね。「高き知性への賛歌」「不幸な時のなぐさめ」も同様で、こんな調子の明るい童謡っぽい歌についても、このひとより上手く歌える人を知りませんよねえ。「この世の暮らし」「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」「無駄な骨折り」は、童謡ぽい中にシリアスな部分も含めた歌。ここでも表情の変換が見事で、両者の対比で実に生き生きとした歌になっていますねえ。そして、「塔の中の囚人の歌」も男女の交互の歌ですが、「この歌を作ったのは誰?」は女声が多いものですが、これも男声だけでもまったく違和感を感じません。そして、最後の「死んだ少年鼓手」は、これはもうDFDの歌唱でしかありえないのです。それは、この歌曲集を初めて聴いたのが、セル盤でその最初がDFDによるこの歌だったので、すり込まれたのでした。

また、DFDがすごいとばかり言ってきましたが、バレンボイムなんですが、この人、マーラーの交響曲はほとんど演奏しないのです。ただ、この曲については別なんでしょうかね。でも、私的には、バレンボイムはマーラーをやらせると上手く合うのではないか、と密かに想っているのですね。ベートーヴェンやブルックナーでは、うーんと思ってしまうのが、マーラーではそうでもないように思うのでありました。まあ異論もあると思いますが…。

マリーンズ、今日も負けて、ファイターズに三タテ。両外人が一軍に復帰して、少しはましになったようです。これから巻き返して欲しいですが…。とほほであります。
(Sony Classical Maste 88697721012 2012年 輸入盤)

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