一年で最も寒い時期になりました。ここ数年、ダッフルとかPコートなどは着ず、もっぱらダウンものばかりです。やはりダウン系のほうが暖かいんでしょうね。寝るときも羽毛布団。鳥さんにお世話になっているんですねえ。それで今季から、寝るときは薄い綿のパジャマで寝てるんです。ダウンの下は薄着の方が放出する体熱が籠もるので暖かい。これでいくとダウンの下はTシャツくらいの薄着の方が暖かい、のではないでしょうか。まだ、実行はしていませんが…。
そんな寒い中、最近よく行っている西宮の芸文センター。今回は第147回定演。佐渡裕指揮PAC管(兵庫芸文センター管弦楽団)のマーラーの交響曲第9番ニ長調であります。演奏の前に、佐渡さんのお話がありました。このマーラーの最後の交響曲のこと、また佐渡さんが以前にこの曲を演奏したのは29年前の阪神淡路大震災の1月17日だったこと。今回も能登地震があって云々。終了後、募金活動するので協力してください、ということでありました。
西宮芸文センターでは、オペラやピアノなどの公演が多く、管弦楽はあまり聴いたことがなかった。記憶をたどれば、おそらく2012年5月に金聖響指揮のPAC管でマーラーの7番を聴いて以来、と思います。もう10年以上前ですねえ。このときも1000円の席でした。この値段で聴けるは本当に有り難い。ここのコンサート、外国のオケなどになると最安値でも10000円台になるんですが、国内ものは、至って安価。だからしょっちゅう行くのでありました。
だだ、千円だと席はよくない。今回も4階の左横の最後尾の席。以前も述べましたが、ここだとふつうに座るとフェンスが視界を遮り、指揮者も見えない。オケの右半分しか見えないので、体を少し乗り出しての鑑賞。これも多少しんどい。まあ1000円ですから…。せっかく行くんだから、いい席を、という意見もありますが、私的にはこれで十分、であります。同行した先輩は、同じ4階の正面の席でした。正面のほうがやはりいいんだろうなあ…。
それで、このマーラーの9番ですが、声楽や珍しい楽器などもなく、4楽章の至って普通の交響曲。約80分は長丁場ですねえ。とは言え、第1楽章の怒涛の深刻さのあとの第2・3楽章の諧謔さ、そして第4楽章の浄化された世界、と変化のあるあたり、聴きどころ一杯なのであります。この曲に対するマーラーの思いをいろいろと意識しながら聴く。その点では、たいそうわかりやすい曲かもしれません。マーラーの心情はどんなもんだったんだろう。
そんなことを意識しながら聴いていました。最初の第1楽章の印象は、それなりに客観的な演奏で、それほどの感情移入は感じられなかった。それに対して、オケは非常によく鳴っており、曲の細微まで明瞭に聴き入ることができました。以前もそうだったのですが、このPACは非常に真摯な演奏を聴かせてくれるのです。それで、この楽章は峻険な頂きのような厳しさを感じることができ、それはそれで聴き応えがありました。第2楽章、レントラー風の舞曲。マーラーの援徐楽章は、民族的な音楽が展開されることがあります。しかし、ここではほとんど無色な演奏に終始しています。ただ構成は堅固であり、ゆるぎない力感がありました。第3楽章ロンド・ブルレスケ。豪放な演奏を思い浮かべたが、それほどでもなく淡々と進む。それでも前楽章からの非常に丁寧に整理された表情は、とても腰が座っていました。最後の爆発も量感たっぷりでした。そして第4楽章アダージョ。弦楽が主体に進みますが、ここで空気が変わったよう。マーラーの曲に込めた感情をたどるような、ゆったりと、すすり泣く弦の響き。佐渡さんの感情を吐露するオケ。一音たりとも聴き逃すまいと、身を乗り出し、オケを凝視してました。最後のヴィオラの音色が消え入った後のしばらくの静寂。何ものにも代え難い時間でありました。
演奏以外に思ったこと。緊張感いっぱいの第4楽章だったのですが、そんな中で咳が多かった。季節柄仕方なかったのでしょうかね。また、オーボエの女性奏者の方が、お顔を真っ赤にしての熱演も印象的でした。そして、佐渡さんには、次のマーラーはぜひ8番をやって欲しいです。
そんな寒い中、最近よく行っている西宮の芸文センター。今回は第147回定演。佐渡裕指揮PAC管(兵庫芸文センター管弦楽団)のマーラーの交響曲第9番ニ長調であります。演奏の前に、佐渡さんのお話がありました。このマーラーの最後の交響曲のこと、また佐渡さんが以前にこの曲を演奏したのは29年前の阪神淡路大震災の1月17日だったこと。今回も能登地震があって云々。終了後、募金活動するので協力してください、ということでありました。
西宮芸文センターでは、オペラやピアノなどの公演が多く、管弦楽はあまり聴いたことがなかった。記憶をたどれば、おそらく2012年5月に金聖響指揮のPAC管でマーラーの7番を聴いて以来、と思います。もう10年以上前ですねえ。このときも1000円の席でした。この値段で聴けるは本当に有り難い。ここのコンサート、外国のオケなどになると最安値でも10000円台になるんですが、国内ものは、至って安価。だからしょっちゅう行くのでありました。
だだ、千円だと席はよくない。今回も4階の左横の最後尾の席。以前も述べましたが、ここだとふつうに座るとフェンスが視界を遮り、指揮者も見えない。オケの右半分しか見えないので、体を少し乗り出しての鑑賞。これも多少しんどい。まあ1000円ですから…。せっかく行くんだから、いい席を、という意見もありますが、私的にはこれで十分、であります。同行した先輩は、同じ4階の正面の席でした。正面のほうがやはりいいんだろうなあ…。
それで、このマーラーの9番ですが、声楽や珍しい楽器などもなく、4楽章の至って普通の交響曲。約80分は長丁場ですねえ。とは言え、第1楽章の怒涛の深刻さのあとの第2・3楽章の諧謔さ、そして第4楽章の浄化された世界、と変化のあるあたり、聴きどころ一杯なのであります。この曲に対するマーラーの思いをいろいろと意識しながら聴く。その点では、たいそうわかりやすい曲かもしれません。マーラーの心情はどんなもんだったんだろう。
そんなことを意識しながら聴いていました。最初の第1楽章の印象は、それなりに客観的な演奏で、それほどの感情移入は感じられなかった。それに対して、オケは非常によく鳴っており、曲の細微まで明瞭に聴き入ることができました。以前もそうだったのですが、このPACは非常に真摯な演奏を聴かせてくれるのです。それで、この楽章は峻険な頂きのような厳しさを感じることができ、それはそれで聴き応えがありました。第2楽章、レントラー風の舞曲。マーラーの援徐楽章は、民族的な音楽が展開されることがあります。しかし、ここではほとんど無色な演奏に終始しています。ただ構成は堅固であり、ゆるぎない力感がありました。第3楽章ロンド・ブルレスケ。豪放な演奏を思い浮かべたが、それほどでもなく淡々と進む。それでも前楽章からの非常に丁寧に整理された表情は、とても腰が座っていました。最後の爆発も量感たっぷりでした。そして第4楽章アダージョ。弦楽が主体に進みますが、ここで空気が変わったよう。マーラーの曲に込めた感情をたどるような、ゆったりと、すすり泣く弦の響き。佐渡さんの感情を吐露するオケ。一音たりとも聴き逃すまいと、身を乗り出し、オケを凝視してました。最後のヴィオラの音色が消え入った後のしばらくの静寂。何ものにも代え難い時間でありました。
演奏以外に思ったこと。緊張感いっぱいの第4楽章だったのですが、そんな中で咳が多かった。季節柄仕方なかったのでしょうかね。また、オーボエの女性奏者の方が、お顔を真っ赤にしての熱演も印象的でした。そして、佐渡さんには、次のマーラーはぜひ8番をやって欲しいです。
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