いやー、新型インフルが関西では大流行であります。学校も休校、繁華街も閑古鳥と、まあ大変です。その中で思ったこと三つ。第一に、学校の休校について。朝のラジオでは、休校に関わらず街中に出没する高校生を見て、「休校にする必要があるんですかねえ」と。でも、休校にせずに学校で集団感染すれば、非難されるのは学校ですからねえ。第二に、初の東京での感染者が出現。ニュース番組では、「人から人への感染の段階になることも想定していかないと」と。関西ではすでにそんな段階なんですがね。東京では関西で起こっていることは他人事なんですかね。第三に、発熱外来では殺到する人でパンク状態。一般の病院でも受診することに。もし、強毒性の鳥インフルが流行ったときの対応は大丈夫なんでしょうか。云々。なんといっても、今回の新型。今のところ強毒性でなかってほんとによかったですねえ。
というわけで、もとに戻って、今回はまたまたベートーヴェンであります。先日、クルト・ザンデルリングのベートーヴェン交響曲全集を入手しました。値段は3000円と少し。ベートーヴェンの交響曲全集がこの値段で買えるとは、いつもいうことですが、いい時代になりましたねえ。昔、カラヤンの7番のLPを2200円で買ったことを思えば、隔世の感があります。そのお陰で、わが家にも何セットもの全集があることになったのですね。
クルト・ザンデルリングですが、「最後の巨匠」と言われました1912年ドイツ生まれ、2002年に高齢を理由に引退されました。訃報には接しておりませんので、今年で97才。主に、ベルリン交響楽団やシュターツカペレ・ドレスデンなどの旧東ドイツでの活動が多かったので、メジャー・レーベルの録音が少ないんですね。そこのところが残念であります。このベートーヴェンは、1980~81年にフィルハーモニア管弦楽団と録音したもの。ザンデルリングとフィルハーモニア管弦楽団は、1972年に首席客演指揮者、後には名誉指揮者に任命されたことからの関わりが深かったんですねえ。
この全集、どの曲もなかなか渋い名演なんですが、現在一番印象深かったのが4番であります。ザンデルリング、テンポは少しゆっくりめ。オーケストラから実に味わい深い音色を導き出しています。そして、その音楽の造りは極めて堅固なんですね。第1楽章、聴き慣れた曲だが、新鮮な印象。主部に入ってからは、雄渾で構成のしっかりした曲が展開される。それと対比されるような弦楽器の滑らかな音色も聴かれる。第2楽章でも弦楽器の豊かな表情がいいです。そしてあくまで輪郭は強固なのであります。その中でも曲の優しさは捨て置かれていないのです。第3楽章混じり気のない澄んだ音で、かつ明快なスケルツォが聴かれます。この楽章はいいですね。そして、第4楽章。豪快な表情も持つが、むしろ全体的には優しさが聴かれる。それにオケの豊かな表情が随所に感じられ、いい終曲となっています。それほど強固な自己主張があるわけではないですが、大変豊かな音楽となっています。
新型インフル、それほどの被害が出ないことを祈るばかりであります。
(Disky classic ROY70522 1998年 輸入盤)
というわけで、もとに戻って、今回はまたまたベートーヴェンであります。先日、クルト・ザンデルリングのベートーヴェン交響曲全集を入手しました。値段は3000円と少し。ベートーヴェンの交響曲全集がこの値段で買えるとは、いつもいうことですが、いい時代になりましたねえ。昔、カラヤンの7番のLPを2200円で買ったことを思えば、隔世の感があります。そのお陰で、わが家にも何セットもの全集があることになったのですね。
クルト・ザンデルリングですが、「最後の巨匠」と言われました1912年ドイツ生まれ、2002年に高齢を理由に引退されました。訃報には接しておりませんので、今年で97才。主に、ベルリン交響楽団やシュターツカペレ・ドレスデンなどの旧東ドイツでの活動が多かったので、メジャー・レーベルの録音が少ないんですね。そこのところが残念であります。このベートーヴェンは、1980~81年にフィルハーモニア管弦楽団と録音したもの。ザンデルリングとフィルハーモニア管弦楽団は、1972年に首席客演指揮者、後には名誉指揮者に任命されたことからの関わりが深かったんですねえ。
この全集、どの曲もなかなか渋い名演なんですが、現在一番印象深かったのが4番であります。ザンデルリング、テンポは少しゆっくりめ。オーケストラから実に味わい深い音色を導き出しています。そして、その音楽の造りは極めて堅固なんですね。第1楽章、聴き慣れた曲だが、新鮮な印象。主部に入ってからは、雄渾で構成のしっかりした曲が展開される。それと対比されるような弦楽器の滑らかな音色も聴かれる。第2楽章でも弦楽器の豊かな表情がいいです。そしてあくまで輪郭は強固なのであります。その中でも曲の優しさは捨て置かれていないのです。第3楽章混じり気のない澄んだ音で、かつ明快なスケルツォが聴かれます。この楽章はいいですね。そして、第4楽章。豪快な表情も持つが、むしろ全体的には優しさが聴かれる。それにオケの豊かな表情が随所に感じられ、いい終曲となっています。それほど強固な自己主張があるわけではないですが、大変豊かな音楽となっています。
新型インフル、それほどの被害が出ないことを祈るばかりであります。
(Disky classic ROY70522 1998年 輸入盤)
今回のインフルエンザでも、TVはなんだか情報だけは流れてきますが、知りたい情報は殆ど無い・・・というのが実感です。
自分の母校の発症者は40人に達しているらしく、休校措置がもう一週間延びたようです。このいい季節に誰も居ない校舎を思うと・・・
ザンデルリングの素晴らしさに気付いたのは最近です。このベートーヴェンは持っていないんですが、SKDとのブラームスは本当に素晴らしいです。もっと早く気付いていれば、実演に接することが出来たかも・・・と思います。