こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

カラヤンのマーラーは懐かしい!

2009年05月25日 21時23分09秒 | マーラー
新型インフルエンザは、生活のいろんなところに影響を与えていますね。私の職場では、全員がマスク着用というお達しが出ました。大変です。また、週末の岡山詣。先週、病院から電話がありました。関西からのお見舞いの方は、しばらくの間ご遠慮願いたいということ。まあ、仕方ないですねえ。患者さんへの感染は心配ですからねえ。ネットではマスクをすれば十分だ!という意見もありましたが、まあ少しの間は、そんな措置も逆に安心かもしれません。そんなわけで、この週末は、家でゆったりと過ごすことになりました。毎週食べていた、いつものラーメンが食べれないのは、少々つらいですが…。

それで、まあ仕事をしたり、本を読んだり、CD聴いたりという時間を過ごしたのですが、マーラーを聴きました。マーラーの交響曲第5番嬰ハ短調。演奏は、カラヤン指揮のBPO。1973年の録音。私の持っているCDは、クリスタ・ルードヴィヒによる「亡き子をしのぶ歌」が合わせて入っている2枚組のもので、西ドイツ製とあるので、1980年代後半に発売されたもののようです。添付されている解説によりますと、渡辺護氏によれば、この曲は、以前はマーラーの交響曲の中ではそれほど有名でない方であったとか。マーラーブームの中、演奏回数も増え、レコードも多くなったそうです。その理由としては、この曲の複音楽的構成と激しい情感が近づき難くしていた云々。この曲は、マーラーの交響曲の中でも好きな方ですが、やはり標題のなかったのがマイナスだった。巨人、復活、大いなる喜びへの讃歌など、けっこう派手な名がついてましたからねえ。

カラヤンのマーラーは、4・5・6・9と大地の歌くらいしか録音を残していないですね。この5番は、それまでマーラーをまったく録音していなかったカラヤンが、1973年に満を持してのもの、と言われてました。ジャケットのこれは虹ですかねえ、確かカラヤンのマーラーのジャケットには、この虹が描かれていました。たいそう懐かしいものです。

それで、このマーラーですが、なんといっても、BPOが素晴らしい演奏を聴かせてくれています。極上のサウンドです。弦も美しく、金管も鮮やかで、木管も愛らしい、そして、一糸の乱れもない完璧なサウンドです。マーラーの音楽には、きれいでなく、乱れたような独特の音が展開されますが、そんな風情を一切感じることのない演奏なんですね。よく言われているようなマーラーの苦悩とは、まったく無縁な音楽が繰り広げられているんです。それがマーラーの本質とはかけ離れたものだということで、あまり評価されないんでしょうね。マーラーというより、カラヤンの音楽になりきっているんです。しかし、そうは言っても、こんな極上の美麗極まりない演奏は、滅多に聴けるものではないですね。第1楽章冒頭のトランペットのソロから耳を奪われます。当時23才のマルティン・クレッツァーのソロと言われてますが、暗めの素晴らしい音色です。これから始まって、混じりっけがなく、透明感あふれる管弦楽。これを聴いていると、これくらい出来て当たり前だ、というカラヤンBPOが自信に満ちた演奏を展開します。第2楽章でも、この暗く悲壮な感じよりも、鮮やかな管弦楽に耳を奪われます。第3楽章、ホルンで始まって、マーラーらしいスケルツォ。ここでも明快なオケが明るさを助長する。続く、第4楽章アダージェット。弦楽器が実に素晴らしいですね。美しさ満点。そして、終楽章。ここまでくると、満足感しかありませんね。お見事!。

現在、このCDはDG ORIGINALSでOIBP化されています。ジャケットも少し変わったものになっていますので、オリジナルのものを載せました。
(DG 415 096-2 輸入盤)

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2 コメント

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今回はグーグルでヒットしました (しんちゃん)
2021-03-19 18:52:02
 過日、単身先の那覇で社会貢献(献血)しました。
 ご褒美として、これ、購入しました。那覇のHMVは、品数が少なく、ほかに目ぼしいものはなかったのです。「カラヤンのマーラーか・・」って具合です。
 でも違いました。これは素晴らしいです。
 マーラーの交響曲は、様々なフレーズが混沌としていてわかりにくいのですが、カラヤン、BPOの演奏は、その一つ一つがくっきりクリアーです。混沌としているのに、フレーズが明確に聞こえ、ホールの響きも心地よいです。メルセデスベンツの乗り心地です。
 オーケストラも最上級、豪華絢爛です。第三楽章のホルンの響きから、第四楽章のアダージョを聞いて、私、完全にノックアウトでした。
 1973年の録音ですから、私、小学生でした。このジャケットは40年前から知っていました。それなりに馬齢を重ねて、いろいろな経験を積んだつもりでしたが、知っていながら、気が付かないものはあるのですねぇ。
 で、グーグルでブログの検索をしたのです。すいません、過日は、そちらからお邪魔をいたしました。

 今春、人事異動がありまして、ふたたび博多に戻り、九州・沖縄を兼務することになりました。3/26日にはあわただしく、那覇の住いを引き上げ、移動します。古い格式の高い支店では、思いもよらず、火中の栗を拾うことになりそうですが、最後のご奉公になりそうです。音楽を聴きながら頑張ってみようかなと考えています。 
 そういったこともありまして、このCDは思い出に残ることになりそうです。

 福岡ドームでは、マリナーズ・燕軍の若い大砲たちを見たいです。あと、青木・内川の最後の雄姿を拝見したい。燕軍は、今年もピッチャーが育たないので、順位は定位置かなと、球春早々考えています。

 月曜日の朝、楽しみにしています。毎週の更新は大変と想像いたします。無理されず、くれぐれもご自愛ください。
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コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2021-03-21 16:25:11
しんちゃん 様、コメントありがとうございます。カラヤンのマーラー、4.5.6.9大地の歌、あたりをDGに録音されました。1970年代前半に、おそらくこの5番が最初ではなかったでしょうか。かの『アダージョ・カラヤン』にも収められいた、5番の第4楽章は、まさ極上の美でしたね。ジャケットも有名でした。カラヤンの全盛期ですね。
去年の3月に沖縄旅行をキヤンセルして、今年はぜひ行きたかったのですが、今年もダメでした。いつになったらいけるんでしょうかねえ。博多にも行きたいです。長浜ラーメンと水炊きを食べたいです。
お仕事もたいへんでしょうが、時節柄ご自愛下さい。今後とも、よろしくご教示ください。
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