毎日、高校野球が熱い戦いを繰り広げています。なかなかいい試合が多くてけっこう楽しんでいます。わが家から甲子園までは、一時間くらいで行けるのですが、最近はとんとご無沙汰であります。やはり生で見るのが一番でしょうね。高校野球を見ていて思うのは、バントがきちんと出来ることと、フォアボールを出さないこと、この二つはほんと大事ですね。それに引き替えわがマリーンズ、ついに最下位。バントがまったく出来ません。これでは勝てませんわ。
それで、今回は久々のモーツァルト。最近とんとご無沙汰でした。というのも、ハイドンをよく聴いていたんですね。ハイドンをしっかり聴いていると、なかなかハイドンもよろしいのです。そしてハイドンを聴きつつ、モーツァルトを聴くと、これがまたなんと言いましょうか、濃い音楽なんですね。うーん、少し言い回しが違うかも知れないのですが、素朴なハイドンに対して、濃厚で厚いのであります。うーん、またまた言い方が難しく、我が意が伝わらないかも知れません。そんなわけで、モーツァルトはあまり聴いていなかったのであります。
それで、久々のモーツァルト。フルートのための協奏曲です。フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299、であります。演奏は、カール・ベーム指揮のVPO。ヴォルフガング・シュルツ(fl)ニカノール・サバレタ(Hp)です。1975年5月の録音。フルートとハープについては、このまったく合わないような二つの楽器が驚くほど合うんですねえ。これもモーツァルトの力量でしょうか。『アマデウス』で効果的に使われていましたが、モーツァルトの数ある名曲の中でも最も美しい音楽のひとつでしょう。フルートもモーツァルトは毛嫌いしていたようですが、これ以上この楽器の美しい響きが聴ける曲を知りません。今回、久しぶりに聴きましたが、いい曲であります。
そして、この演奏ですが、実にまろやかで典雅の極みとでいいましょうか。ヴォルフガング・シュルツ、現在のVPOの首席奏者です。当時の首席奏者は、ウェルナー・トリップという名手だったはずなんですが、このシュルツのフルート、なんと味わい深いことか。演奏にキレや活発さを感じることは少ないのですが、安定してモーツァルトの音楽を一音一音噛みしめるような演奏を展開してくれます。また、ニカノール・サバレタはスペインの名手ですが、ここでも歯切れのいい明晰な演奏を展開してくれます。フルートとハープのバランスも聴きどころでしょう。
そして、加えて聴かせてくれるのが、ベームとVPOであります。聴いていてうっかりすると、オケの存在を忘れてしまうんです。フルートとハープの音色に心が奪われてしまい、気づけばああオケもあったな、ってな感じなんです。同じ曲を同じ頃、カラヤンがBPOとジェームズ・ゴールウェイ、フリッツ・ヘルミスと録音した名盤がありますが、この演奏を比較すればおもしろいです。カラヤンはBPOをたいそう立派に鳴らせ、独奏楽器との拮抗する様がいいのです。これに対しベームは、先述のようにフルートとハープを前面に押し出し、VPOはこの二つの楽器を支える役割に徹しているようなんです。しかし、それがまた、VPOの実に味のある音色を引き出し、逆にそれがたいそうな存在感を感じるのであります。そんな演奏を展開してくれるベーム、さすがでありました。
(DG 4775749 2005年 輸入盤)
それで、今回は久々のモーツァルト。最近とんとご無沙汰でした。というのも、ハイドンをよく聴いていたんですね。ハイドンをしっかり聴いていると、なかなかハイドンもよろしいのです。そしてハイドンを聴きつつ、モーツァルトを聴くと、これがまたなんと言いましょうか、濃い音楽なんですね。うーん、少し言い回しが違うかも知れないのですが、素朴なハイドンに対して、濃厚で厚いのであります。うーん、またまた言い方が難しく、我が意が伝わらないかも知れません。そんなわけで、モーツァルトはあまり聴いていなかったのであります。
それで、久々のモーツァルト。フルートのための協奏曲です。フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299、であります。演奏は、カール・ベーム指揮のVPO。ヴォルフガング・シュルツ(fl)ニカノール・サバレタ(Hp)です。1975年5月の録音。フルートとハープについては、このまったく合わないような二つの楽器が驚くほど合うんですねえ。これもモーツァルトの力量でしょうか。『アマデウス』で効果的に使われていましたが、モーツァルトの数ある名曲の中でも最も美しい音楽のひとつでしょう。フルートもモーツァルトは毛嫌いしていたようですが、これ以上この楽器の美しい響きが聴ける曲を知りません。今回、久しぶりに聴きましたが、いい曲であります。
そして、この演奏ですが、実にまろやかで典雅の極みとでいいましょうか。ヴォルフガング・シュルツ、現在のVPOの首席奏者です。当時の首席奏者は、ウェルナー・トリップという名手だったはずなんですが、このシュルツのフルート、なんと味わい深いことか。演奏にキレや活発さを感じることは少ないのですが、安定してモーツァルトの音楽を一音一音噛みしめるような演奏を展開してくれます。また、ニカノール・サバレタはスペインの名手ですが、ここでも歯切れのいい明晰な演奏を展開してくれます。フルートとハープのバランスも聴きどころでしょう。
そして、加えて聴かせてくれるのが、ベームとVPOであります。聴いていてうっかりすると、オケの存在を忘れてしまうんです。フルートとハープの音色に心が奪われてしまい、気づけばああオケもあったな、ってな感じなんです。同じ曲を同じ頃、カラヤンがBPOとジェームズ・ゴールウェイ、フリッツ・ヘルミスと録音した名盤がありますが、この演奏を比較すればおもしろいです。カラヤンはBPOをたいそう立派に鳴らせ、独奏楽器との拮抗する様がいいのです。これに対しベームは、先述のようにフルートとハープを前面に押し出し、VPOはこの二つの楽器を支える役割に徹しているようなんです。しかし、それがまた、VPOの実に味のある音色を引き出し、逆にそれがたいそうな存在感を感じるのであります。そんな演奏を展開してくれるベーム、さすがでありました。
(DG 4775749 2005年 輸入盤)
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