集大成か、通過点か

スキージャンプ団体銅メダルに感動、島岡美延です。
やはり、団体種目のメダルっていい！　フィギュアは今後、ペアとダンスの強化ですね。
ソチ五輪開幕前、元金メダリスト・清水宏保さんのコラムが印象に残りました。
「集大成として迎えると、余分な力が入る。今大会をあくまで通過点ととらえている葛西がいい。」というような内容。
日本の五輪報道は「今回が最後」の物語を求めがちで、その最たるものがフィギュア男女のエース・・・。
「41歳」がやたら強調される葛西選手は、「当たり前」のように4年後、8年後への挑戦を銀メダル獲得後に語りました。
彼にしてみれば、飛べている自分に「やめる時期」を聞かれることのほうが不思議かもしれません。
個人のメダルに子どものようにはしゃいでいた葛西選手が、20歳の清水選手から年の順に飛んだチームで獲った銅メダルに泣きじゃくっていました。
いい光景でした。もちろん私もその映像が流れるたびに、泣いています。
集大成の2人と初の1人。フィギュア女子決戦、間もなくです。

文字通り、身を削った演技

大雪の爪跡残る月曜日、島岡美延です。
また明後日、降るかしら。
「余命30日」と宣告されたら・・・、無鉄砲に生きてきた男が、薬の個人売買組織を作った実話。
映画『ダラス・バイヤーズクラブ（22日公開）』をご紹介します。
1985年テキサス。その日暮らしのカウボーイのロン（マシュー・マコノヒー）は、ある日、運び込まれた病院で目を覚ます。
医師が告げたのは「HIV陽性、余命30日」。
同性愛者ではない自分が？と認めないロン。
インターネットもない時代、病気について調べ始めた彼は、未承認薬の存在に辿り着くが、医師は臨床試験がまだだと処方を断る。
勉強などしたことのない彼が、すべては「生きるため」、国境を越えて新薬を手に入れる。
彼に立ちはだかる医師、製薬会社、政府。
世界中から持ち込んだ薬を「会費を払った会員に無料で配る」という法の目をかいくぐる方法で、列をなす患者に渡すロン。
余命宣告から7年を生き抜いたロンを演じるため、21㌔の減量で挑んだマコノヒーの壮絶な演技をぜひ。

「耽美派」劇団の真骨頂

葛西紀明選手の銀メダルに感涙、島岡美延です。
日本選手団は、41歳と15歳が快挙ですね。
羽生選手の金メダルの余韻に浸りつつ、今夜はアイスダンス。
ジャンプがない分、男女2人による濃厚な世界が圧倒的。
男女の物語も男性だけで作り出し、「耽美派」と評される劇団スタジオライフ。
直木賞作家皆川博子の原作、『少年十字軍』をシアターサンモールで観てきました（3月2日まで）。
1212年フランス、聖地奪還に向かう途中、アレクサンドリアで奴隷として売り飛ばされた、とされている少年十字軍。
大天使ガブリエルの啓示を受け、不思議な力を持つ羊飼いの少年エティエンヌと聖地エルサレムを目指す子ども達。
行く先々でエティエンヌの奇跡が噂になり、寄進や参加者が増えていく。
身勝手な大人たちは、甘い汁を吸おうと近寄ってくる。
多くの試練を乗り越えて辿りついたマルセイユの港。聖地は海の向こうまで近づいていた・・・。
理不尽な選択を迫る大人に、無垢な者たちが挑む。現代にも通じる物語です。

堂々といこう！

生中継で見た羽生選手の金メダルの滑り、島岡美延です。
町田選手、高橋選手も精一杯の演技で堂々の入賞。
フィギュアの神様が、どの選手にも極限の試練を与えた中でのフリーの戦い、本当に見ごたえがありました。
ここまでの様々な種目で、やはり「オリンピックは特別」なんだと強く感じます。
さて、今月の姿勢テーマ「胸を張って、笑顔になって」を実践していますか？
悔しいと思ったら、泣いたっていいし、自分を責める時があってもいい。
でもやっぱりどこかで区切りをつけて「堂々と胸を張る」ことが大事。
「形」が「気持ち」を引っ張る、ということがあります。
自分の中のやる気を出すには、少し上を見て。
その先に「希望」があります。
ノルディックスキー複合の渡部暁斗選手は「メンタルで落ち込んだ時でも前を見て、態度を堂々としていると、それが自分のものになっていく」と、銀メダルを取ったあとに語っていました。
それは、スポーツ選手じゃない私たちでも同じ。
「姿勢が気持ちを作る」のです。
ぜひ、お試しを！

天才アウトロー、コラボ！

雪のバレンタイン・デー、島岡美延です。
フィギュア男子SP、羽生選手は圧巻！　金メダルを手にしてほしい。
高橋選手、町田選手も今夜、渾身のフリーを。
何かやらかしそうな面々の何もかもてんこ盛りにした映画『土竜（モグラ）の唄　潜入捜査官 REIJI（15日公開）』をご紹介します。
監督・三池崇史、脚本・宮藤官九郎、主演・生田斗真。
元交番勤務の巡査、菊川玲二（生田）は、突然、署長にクビを言い渡され、潜入捜査官＝モグラとなって暴力団数奇矢会会長を挙げることを命じられる。
潜入した数奇矢会の若頭・日浦（堤真一）に気に入られる玲二。
内部の権力闘争、関西の蜂乃巣会との抗争も勃発、玲二に襲い掛かる果てしない窮地。
でも「童貞のまま死ねない」と、交通課婦警の純奈（仲里依紗）に連絡を取り・・・。
高橋のぼるの漫画が原作。
濃すぎる暴力団キャラに岡村隆史、山田孝之、上地雄輔、岩城滉一ら。
ゆるすぎる警察官キャラに吹越満、遠藤憲一、皆川猿時ら。
漫画を忠実に実写にした、お手本のよう！？

ハリケーンから48時間

ノルディック複合で渡部暁斗選手が銀メダル、島岡美延です。
「出し切った」表情が素敵です。
昨年11月、交通事故で40歳で亡くなった俳優ポール・ウォーカー。
製作総指揮の一人でもあった主演作、映画『ハリケーンアワー（15日公開）』をご紹介します。
2005年8月、巨大ハリケーン「カトリーナ」が迫るニューオーリンズの病院に運ばれた妊婦アビゲイルと夫ノーラン（ポール）。
強風でロビーの窓ガラスが破壊される。
そんな中、医師は、未熟児の女の子を産んだ妻が死亡したとノーランに告げる。
暴風雨で浸水した病院から、医師、患者たちは避難していくが、生命維持の保育器に入った娘とノーランは、そこから動けない。
やがて病院は停電、保育器を維持するバッテリーも寿命が切れかけていた・・・。
妻を亡くした失意のノーラン、果たして娘を守りきれるのか！？
交通事故に遭った時、フィリピンを襲った巨大台風の被災者チャリティイベントに向かう途中だったというポール・ウォーカー。
その渾身の演技、見納めです。

7人の大統領に仕えた執事

スノボ10代の快挙、島岡美延です。
平野歩夢選手が銀、平岡卓選手が銅メダル！
大舞台を「楽しめた」よう。
冬の五輪に黒人選手が増えつつあります。でも最初は簡単ではなかったはず。
ホワイトハウスに、7人の大統領に仕えた黒人執事がいました。
映画『大統領の執事の涙（15日公開）』をご紹介します。
綿花畑の奴隷として生まれたセシル（フォレスト・ウィテカー）は、見習いからホテルのボーイとなり、遂にはホワイトハウスの執事にスカウトされる。
アイゼンハワーからレーガンまで、キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争・・・、アメリカが大きく揺れ動いた時代に、セシルは歴史の瞬間を目撃しながら、忠実に働き続ける。
「世の中をよくするため白人に仕えている」夫に理解を示す妻。
父親に反発し、反戦運動家になっていく長男。一方、ベトナム戦争へ志願する次男。
アメリカの激動の歴史と、夫であり父であったセシルの苦悩を丁寧に描いています。
オバマ大統領は、モデルとなった男性を大統領就任式に招待しました。

池上彰さん、CIA映画で

建国記念の日、島岡美延です。
表彰台に日の丸が揚がる光景、そろそろ10代の選手たちが実現させてくれるはず。
国際情勢が変われば、スパイ映画の背景も移り変わる・・・、映画『エージェント：ライアン（14日先行上映）』をご紹介します。
「ジャック・ライアン」シリーズを生んだトム・クランシー（昨秋、謎の急逝）を敬愛する池上彰氏が初の字幕監修。
元海兵隊員、今はウォール街で働くライアン（クリス・パイン）は、婚約者キャサリン（キーラ・ナイトレイ）にも、CIA情報分析班のアナリストであることを秘密にしている。
ロシア企業の不穏な動きを察知したライアンはモスクワへ。投資会社代表チェレヴィン（ケネス・ブラナー）が世界経済の破綻を目論んでいた。
ホテルで命を狙われたライアンに、上司ハーパー（ケヴィン・コスナー）は、決定的な証拠をつかむよう命じる。
次世代テロの阻止に向けて、ライアンが走る！
インテリ悪役チェレヴィンを演じたケネス・ブラナーが監督も。
市場破綻を狙うテロ、現実に起こったら！？

凄みのある美しさって

凍結した路面が怖い月曜日、島岡美延です。
フィギュア団体、ロシアが強かった！
日本は、責任感が力みになってしまった印象。
五輪選手の技、表情に負けない、「凄み」すらある女優の美しさをぜひ、映画『エヴァの告白（14日公開）』をご紹介します。
『エディット・ピアフ～愛の讃歌～』でアカデミー賞に輝いたマリオン・コティヤール。彼女の放つ美に圧倒されたジェームズ・グレイ監督の書き下ろし。
1921年、戦火のポーランドからアメリカへ、妹と移住してきたエヴァ（マリオン）。
夢を抱いてNYに辿り着くが、病気の妹は入国審査で隔離され、エヴァも理不尽な理由で入国を拒否される。
強制送還になる彼女を助けたのは、一目ぼれしたブルーノ（ホアキン・フェニックス）。
移民の女たちを劇場で踊らせ、売春を斡旋するブルーノに従うしかなく、娼婦に身を落とすエヴァ。
彼女に想いを寄せるマジシャンのオーランド（ジェレミー・レナー）に光を見い出したものの・・・。
生きるために精一杯だった彼女が犯した罪とは？　

大雪降ってソチ三昧

大雪の影響、大丈夫でしたか、島岡美延です。
昨日は外出を取りやめ、ソチ五輪の放送をしっかり見ていました。
開会式ではロシアが「バレエ大国」であることを改めて実感。
ザハロワはトウシューズで相変わらず素敵な踊りを見せてくれたし、ワシーリエフ、ヴィシニョーワも登場。
チャイコフスキー、ストラヴィンスキーなど、バレエ曲が式典を盛り上げました。
フィギュアスケートの団体は、面白い（心臓には悪いけど）！
女子SPは、ロシアのリプニツカヤが地元の声援をすべて力にして圧倒的な点数。
直後の浅田真央選手は、痛々しいほどのプレッシャーが伝わってきました。
明日未明に行われるフリー、メダルに届くことを祈ります。
今朝、起きて知った「上村愛子選手、4位」のニュース。
「すべて出し切った」清々しさが本人の言葉から感じられました。
「メダリストにならなかった5大会連続入賞」のオリンピック選手って、他にいるのかしら。
これからも記憶に残り続けるだろうし、立派な記録はそう簡単に破られそうにありません。