美しい姿勢で話し方レッスン   shimaoka minobu          

美しい姿勢は、一生の宝物! 「見た目を磨くレッスン」と「コミュニケーション力を磨くレッスン」のヒント集

明治生まれの従軍記者が書いた本

2024年09月20日 07時51分20秒 | 日記、その他

彼岸に入っても連日猛暑、島岡美延です。

図書館の新名丈夫著『あなたが知らない太平洋戦争の裏話』(新人物文庫)を読んで色々考えました。表紙に「これが昭和の戦争の実相だ!」、全く知らなかった「そこまでひどい!?」という事実(それを軍が隠蔽)も。

著者は1906年(明治39年)生まれ。「歴史は足で書く」という元毎日新聞記者。従軍記者をし東京裁判、巣鴨拘置所へも取材。

1970年出版、2010年に新人物往来社から文庫本に。「今日の歴史家は公式文書を第一史料と言っているが、著しく真実を隠蔽し、戦いを美化した日米の軍の文献などに基づいて真の歴史は書けない」とも。

私が読んで「教科書や本、テレビで見聞きした戦争よりずっとひどい」と感じたのだから、もっと若い世代は、自分が聞いたことのある戦争とは全然違っていて、フェイクとすら思うかも。「事実は書き換えられていく」――、関東大震災、太平洋戦争、今起きていることもたぶん。

 

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アートの世界を切り開いた女性

2024年09月19日 07時47分05秒 | 姿勢&見た目

生きづらいのは女性も男性も昔も今も、島岡美延です。『虎に翼』は最終盤、あらためてそう感じますが、総裁選の面々が新しくしたいのは自分らが放置してきた社会。

この女性アーティストこそ革新的。映画『Viva Niki! タロット・ガーデンへの道(25日公開)』をご紹介します。フランス貴族の娘だったニキ・ド・サンファル(1930‐2002)は、女性としての困難を怒りとともにアートに反映させたり、開放感あふれる「ナナ」シリーズを創作。野外彫刻や建造物の集大成が、イタリア・トスカーナにある〈タロット・ガーデン〉。

監督・撮影・脚本は、オノ・ヨーコら世界で活躍する女性アーティストのポートレートなどを撮影してきた松本路子。「生涯でやり残したこと」を考えた時、10年以上交流があったニキともう一度向き合いたいと、ヨーロッパ、アメリカ、日本国内の彼女の作品を巡り、タロット・ガーデンを再訪。

ナレーションは小泉今日子。インタビューでニキを語る上野千鶴子も素敵でした。

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天才デザイナー、すべてを語る

2024年09月18日 07時49分41秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

62.3%という数字にショック、島岡美延です。文化庁が発表した「1ヵ月に1冊(電子含む)も本を読まない人」の割合。5年前はかろうじて「1冊以上読む人」が半数以上だったのに。ネット記事とは全く違う世界が1冊の本の中にはあるのだけど。

ショックといえばこれも。映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー(20日公開)』をご紹介します。2011年、クリスチャン・ディオールのデザイナーだったジョン・ガリアーノの逮捕。見ず知らずのカップルに反ユダヤ主義的暴言を吐いたのだ。有罪になった彼はディオール及び自身の名を冠したブランドから解雇され、全てを失った。

そんな彼に今、洗いざらい語らせたケヴィン・マクドナルド監督。最大の謎、暴言の背景に何があったのか、に斬りこむドキュメンタリー。大切な人の死が相次ぎ、アルコール依存症が加速、「ゆっくり死に向かっていた」と語るガリアーノ。華やかな天才のファッションショーのアーカイブ映像もたくさん。ラスト、復帰のショーに拍手!

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台湾の小さな理髪店、常連客が

2024年09月17日 07時47分57秒 | 姿勢&見た目

中秋の名月でも真夏日予想、島岡美延です。エミー賞18冠という真田広之プロデュース・主演『SHOGUN』の快挙、トランプ前大統領またも暗殺未遂・・・、アメリカのニュースはいつも衝撃だけど、Xの顔のあの人の投稿も衝撃的。

そんな日常から離れる物語はいかが。映画『本日公休(20日公開)』をご紹介します。台湾の俊英フー・ティエンユー監督が、自身の母親をモデルに脚本を書き、台中にある実家の理髪店でロケ。日本の懐かしい風景のようにも感じます。

昔ながらの理髪店を守り続けるアールイ(ルー・シャオフェン)。女手一つで育て上げた子どもたちも既に独立。今日も一人、店に立ち、「いつもどおり」という常連もいれば、彼女の勧めに従う客も。ある日、離れた町から通ってくれていた常連客の〈先生〉が病の床に伏したことを知ったアールイは店に「本日公休」の札を掲げ、最後の散髪のため、久々に車を運転し、その町へ向かう――。

老いや変化を受け入れていく過程、新たな希望を見出す物語。

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首里城の地下で起きていたこと

2024年09月16日 07時48分23秒 | 日記、その他

雨が降りそうな敬老の日、島岡美延です。90代で水泳やバレエは珍しくなさそう。

戦後79年、戦争について語れる人はどんどん減っているから、せめて学びたい。保坂廣志著『首里城と沖縄戦 最後の日本軍地下司令部』(集英社新書)は今年6月の出版、図書館で借りました。現在進行中の自衛隊配備の〈南西諸島シフト〉が戦争中の日本軍と重なるという指摘も。

2019年に首里城が火災にあい、日本軍司令部跡が改めて注目されました。本書に出てくるのは、文字から匂いや音まで想像できるほど悲惨な地下壕の実態。第32軍司令部、兵士、民間人、米軍…、誰もがなぜ、あれほど残酷な最期となったか。

東京では空襲後の焼け野原の5月、「沖縄で日本勝利」というデマを大本営が流し、人々は熱狂したとも。「沖縄語」は英語と同じ敵性語で、それを話す者をスパイとみなした軍司令部。沖縄から疎開する船舶は対馬丸など20隻以上撃沈されていて、「住民避難」の難しさ、令和の政治家はどう考える?

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秋から始める計画をたててみる

2024年09月15日 07時35分28秒 | 姿勢&見た目

総裁選候補者9人は与党で何をしてきたか、島岡美延です。政策もだけど「手書きの文字は人を表す」と実感(惹かれる字はなし)。

さて、今月の姿勢テーマ『身体を動かしてストレスを減らそう』を実践していますか? 1日には「朝晩なら涼しさも」と書いたけど、その後にぶり返した猛烈な残暑でウォーキングしたい気分などはそがれている?

今月で朝ドラは終了、様々なことが10月から変わるこの時期は「新しい習い事」を検討するのもいいかもしれません。最近、バレエのレッスンで思うのは、本当に「大人からバレエ」を始める人が増えているということ。それも50代、60代など、子育てや介護がひと段落して、人生初のチャレンジとして始める人が少なくないよう。

跳んだりはねたりはスタジオで、家ではストレッチや筋トレなどしながら、週に何回かのレッスンに通う皆さん。多くの教室が「超入門」クラスを充実させています。頭で覚えて、動いて実践、バレエやダンスは、最高の脳トレにもなること間違いなし。

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長澤まさみ、これほど楽しい役は

2024年09月14日 08時15分51秒 | 姿勢&見た目

この三連休も猛暑に注意、島岡美延です。日没は17時台なのにまだ暑い夜。

今年は「知っている秋」とだいぶ違う。「自分が知っている人」とはかなり違う、という経験は? 映画『スオミの話をしよう』を公開初日に観てきました。『記憶にございません!』から5年ぶりの三谷幸喜監督作品、映画で組むのは初めて、という長澤まさみ主演。

大富豪の妻スオミが行方不明になる。果たして事件か、それとも? 屋敷に集まってきた男たちも実は彼女の元夫。5人のうち、誰が一番彼女を愛していたかのバトルの様相。ただ、同じ女性とは思えないほどそれぞれの思い出が違う。いったい、スオミとは何者なのか――。

夫役は結婚順に、遠藤憲一、松坂桃李、小林隆、西島秀俊、坂東彌十郎。長澤まさみは外見、性格が別人の妻5人分に加え、スオミ母も。さらに神出鬼没な女、の役の宮澤エマが変幻自在。瀬戸康史、戸塚純貴や三谷作品皆勤賞の梶原善。俳優たちが「やりすぎ」レベルの三谷コメディ色に染まって、楽しんでいる感じ。

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台風が破壊した街を彷徨う人々

2024年09月13日 07時49分03秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

政治への不信感、低成長、日本をそんな国にしたのは誰、島岡美延です。責任を取らずに未来の夢を語る――、繰り返し見せられてきた光景。

2013年のフィリピンでは台風がきっかけで非常事態宣言も。映画『たとえ嵐が来ないとしても(14日)』をご紹介します。最も被害が大きかったタクロバン出身のカルロ・フランシスコ・マナタッド監督が体験し、見てきた物語。

観測史上最強の台風ハイエンがフィリピンを襲い、タクロバンでは、宗教を狂信する者、自暴自棄な人、略奪する者、逃げ惑う動物も野放しに。無気力だった青年ミゲルは恋人アンドレアと母ノーマを探して歩き回る。3人は出会い、ミゲルはこの街を出ようと説得するが、母は行方不明の父を探したいと応じない。また嵐が来るという噂も流れ、首都マニラに向かうという船に人々が殺到。果たしてミゲルたちは――。

タクロバンは、言語の違いで正しい情報が伝わらなかったとも。数千人の犠牲者が出た街は、災害前から取り残された場所、だったのかも。

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総力戦研究所とは教育訓練の場だった

2024年09月12日 07時57分11秒 | 日記、その他

日米の討論、リーダーとは、島岡美延です。「はて?」があふれそう。

『虎に翼』で航一(モデルは三淵乾太郎氏)が「戦争の責任」から涙を流す場面がありました。その〈総力戦研究所〉を知りたくて図書館で借りた『失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇』(ダイヤモンド社)。第5章「総力戦研究所とは何だったのか」の冒頭、ドラマに出てきた「日本必敗の結論」。

昭和16年4月、次代のリーダーとして集められた35名。内閣直轄文民機関で軍人5名、官僚22名、民間5名、法曹界3名。既に要職にある彼らが「1年職務を離れ、毎日講義や体操、総力戦研究に専念」する教育訓練の場。6月からの机上演習テーマは「南方に石油を取りに行ったら」。彼らの結論は「日本は開戦できない」、演習を続けるほど「日本必敗」を確信。

8月、精緻な成果を首相官邸報告会で発表。「これは机上の演習、戦争とは君たちの考えているようなものではない」と発言したのが東條陸相。実際、真珠湾と原爆以外、ほぼ予測通りに――。

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映画監督の息子が見た父親の旅立ち

2024年09月11日 07時48分52秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

米大統領選、TV討論は用意したメモも持ち込めず、島岡美延です。試されるのはその場の対応力、人間力。こんな討論、日本の政治家で出来る人いる? 全県議86人から辞職要求が出る知事はどんな能力で留まり続けるのか。

誰でも、いつかその日は来る――。映画『あなたのおみとり(14日公開)』をご紹介します。40日余りに渡る両親の日々を見つめたのは、優れたドキュメンタリーを手掛けてきた村上浩康監督。

末期がんで入退院を繰り返していた父(90代)が「うちに帰りたい」と。在宅での看取りを決意した母。ヘルパー、訪問看護師らが出入りし、母にも「ありがとう」と言うようになった父。母は出来る限り父のそばで時間を過ごす。仙台の実家で監督が見たのは未知の老々介護。オレオレ詐欺の電話もあれば、母と久々の会話も。

「看取り難民」という言葉も生まれる現代、不思議な爽快感すら感じる看取りの記録。家族での葬儀、遺言による散骨。人間は1度しか死ねない、だから、どんな最期を望みますか?

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