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真空管6AS7族
先にアップした自分のメインアンプの心臓部と言うべき電力増幅用の真空管。これで音楽を再生しています。
同じ真空管ですが、メーカー、型番が微妙に違う8本。1950年代から1960年代にかけて作られたものです。古いものはもう60歳近くになりますがちゃんと動作します。その当時といえば、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のころ。東京タワーの建設があり、カラーテレビが出始めたころ。もちろん、当時のテレビにはこのような真空管が使われています。
そのころ真空管アンプで聞かれた音楽といえば、美空ひばりとか石原裕次郎、ミュージカルで歌われたSinging In The Rain(雨に唄えば)などでしょうか。
<上段、左から右へ>
東芝製6AS7G、NEC製6AS7G、NEC製6520(6AS7Gの高信頼度管)、RCA製JAN-6AS7G(アメリカ軍の規格で作られた軍用管)
<下段、左から右へ>
NEC製6080、NEC製6080WA(耐衝撃性:特殊用途)、GE製JAN-6080WC(軍用、特殊用途)、東芝製6080
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左足の膝痛再発から1週間、スポーツ障害の対策ネタなら鹿屋体育大学の職場に専門家も本もいくらでもあるので、いろいろと。
でもたった1週間で何が変わるか??また痛くなるだけだろうと思いながらもリハビリランニング。
自宅近くから高隈山・御岳まで。往復約12キロ、標高差1000m弱。赤色のラインがコースです。実は、御岳五合目まで車で行くよりも走った方が早いんです。
この日の御岳は寒いので、誰もいないだろうと思っていましたが、珍しく知り合いによく会う!
膝痛はちょっとまだ違和感ありますが、痛いと思うことはありませんでした。
マンサクは、もうありませんでしたが、アセビがまだ残っています。サツマイナモリがすごいですね。群生がいくつも。
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6080(6AS7)シングルアンプ
製作から1年経ち、この1年はメインアンプとして使ってきました。毎日、吹奏楽やジャズを中心に聴かせてくれます。6080(6AS7)はもともとオーディオ用ではないですが、安く手に入る貴重な三極管です。音質に有利な内部抵抗が小さいものの、増幅率が小さく、一般的にオーディオアンプに用いられる真空管よりもプレート電圧が低く、設計がややこしくなります。ただし、実際に作ってみると、データシート上のデータとは結構異なる特性を示しました。それがいい方向だったので、結果OKでした。この特性を見て、電源部分の定数を変更して完成としました。
また、6080(6AS7)は、ひとつの真空管に2ユニット入っている双三極管なので、1本でステレオアンプになりますが、このことが、設計時に心配になっていました。1本の真空管の中に左右の信号が入り込む、、、左右の信号が混信し、セパレーションが悪くなるのではないか?? もともとこのシングルアンプの回路は電源を通じて左右が繋がっているので、チャンネルセパレーションには不利。よってチャンネルセパレーションには特に注意して、電源トランスを出た先のチョークコイルから左右の回路を独立にしています。
左右1本ずつとすればそれほど心配しなくてもいいですが、この真空管のヒーターは、かなり電力が大きく、電源トランスが電流をまかないきれません。電源トランスを大きくするとコストパフォーマンスに大きく影響します。
完成後、聴感上、チャンネルセパレーションのない差動プッシュプルアンプと比較してみましたが、問題なしでした。測定すれば何かしら出てくる可能性があるでしょうが、聴感上問題なければよしとします。
オーディオの真空管は、微細で低い音から高い音まである音楽の信号を扱いますが、内部抵抗が小さいことがかなり大きく影響するような気がします。でも高い増幅率で小さい内部抵抗の真空管(三極管)は種類も少なく、高価(300B , 2A3等)、桁違いに高い増幅率を誇る多極管は内部抵抗も大きく、品位のいいアンプを作るにはそれなりの設計技術が必要です。
6080(6AS7)は、これらよりも内部抵抗が小さいですが、増幅率はとても小さいので、高能率のスピーカーと組み合わせる必要があります。設計もややこしい。
と矛盾だらけのアンプ設計だからおもしろいんでしょうね。