シス・カンパニー「かもめ」 シアターコクーン 2013.09.28 18:30~
ケラさんがチェーホフの四大戯曲を演出するという、シス・カンパニーの企画の第一弾。
なかなかチケットが取れず、取れたのは、千秋楽のコクーンシート。
キャストがすごいんで。。。コクーンシートでも見たい!と思い、行ってきました。
(レイソルの新潟戦を蹴ってまで(笑い))
主演は生田斗真くん。
主要キャストは蒼井優ちゃん、野村萬斎さん、大竹しのぶさんと超豪華。
それ以外も、浅野和之さんとか、小野武彦さん、山崎一さんとか、なかなかです。
「かもめ」は高校生だか中学生の頃の乱読期間に読んだ記憶があるんだけど。。。
あんまり内容を覚えてない・・・ロシアの作家と女優の卵とかの話だったなあ・・・くらいのレベル。
情けないです。
でも、ケラさん、これからチェーホフの舞台やるそうなんで、図書館とかで借りてきて読もうかな。
この日は先ほども書きましたが千秋楽。立ち見も出てびっしりでした。
たぶん生田くんのファンが多いって感じでした。
さて、いつものごとく感想を書きますが、大阪公演が終わっていないので
少しスペースあけます。。。まあ、有名な話なので、ネタバレも何もないですけど
まず、公式からあらすじ
「帝政末期のロシア。ある湖畔にたたずむ退職官吏ソーリン(山崎一)の別荘では、演劇の改革を目指す作家志望の青年トレープレフ(生田斗真)が、仮設舞台で恋人ニーナ(蒼井優)を主役に自作の芝居を上演する。
その前衛めいた芝居は、トレープレフの母親で大女優のアルカージナ(大竹しのぶ)と、その愛人の流行作家トリゴーリン(野村萬斎)の嘲笑を浴び、憤慨したトレープレフは芝居を中断し退席してしまう。
恋人ニーナでさえも、彼の脚本に疑問を抱いている中で、トレープレフをなぐさめるのは、芸術を愛し理解を示す医師ドールン(浅野和之)のみ。女優としての名声に憧れるニーナは、急速にトリゴーリンに惹かれ、トリゴーリンも彼女の若さに心を奪われていく。ニーナの心変わりを目の当たりにしたトレープレフの苦悩と絶望、そして、若く真っ直ぐな情熱に満ちた少女の出現に、女優としてではなく、女としてのプライドを傷つけられそうになるアルカージナ・・・・。
シャムラーエフ(小野武彦)、その妻ポリーナ(梅沢昌代)、トレープレフを愛し続ける娘マーシャ(西尾まり)、そのマーシャに恋い焦がれるメドヴェジェンコ(中山祐一朗)----彼らを取り囲む人間たちのそれぞれの愛憎も、深く静かにドラマを紡ぎ、物語は登場人物それぞれの決意へと突き進んで行く・・・・。
ままならぬ人生に翻弄されながらも、誰もが理想を追い求め、誰かを愛し、傷つき、すれ違う・・・。
湖上を飛ぶ行くかもめの運命は、自由への飛翔なのか・・・?
撃ち落とされ、迎える破滅なのか・・・?」
あ~こういう話だっけなあ。。。っていうのが印象。
全然内容なんて覚えてなかったんだ。悲しい。
「かもめ」は「喜劇」だそうなんですが。。。???
どうもそう思えない。だって、ニーナ(蒼井優ちゃん)も、アルカージナ(しのぶさん)もトリゴーリンも(萬斎さん)もみんな身勝手でしょ。
確かに恋が報われなかったり、うまく生きていけなかったり、葛藤はあるけど、基本身勝手。
それに振り回されるコースチャ(斗真くん)も結局は身勝手で、、、一度自殺未遂をしたのにもかかわらず、最後にはピストル自殺。
これが「喜劇」なんですかねえ・・・そのあたりが私には理解できなかったです。
キャストの感想
まず主演の生田斗真くん
初めて芝居を見ましたが、すごくよかったです。声もいいしね。
とてもナイーブで影のある役をうまく演じてましたね。それと美しかった。
ニーナの蒼井優ちゃん
彼女は舞台で本当に映える女優さんだと思う。
それから大竹しのぶさん
低音ボイスですごく迫力あった。蒼井優ちゃんとしのぶさんの共演は見ごたえありましたけど、、
優ちゃんもまだまだしのぶさんには勝てないなって・・・そのくらいすばらしかった。
女優としてはうまく生きてるけど、母親としてはうまく息子と向き合えないという、一人の女性の葛藤が感じられました。
萬斎さん、まず声がいいよね。すごくセリフも聞きやすいし、
小ずるい大人を絶妙に演じてたと思います。
この4人が主要キャストですけど、それ以外の人も、皆さんすばらしかった。
特にマーシャ役の西尾まりさん、この人も身勝手。ダンナがいるのにコースチャに恋してる。上手かったなあ。
ソーリンが山崎一さんって最初わからなかった。しっかりおじいさんぽかったです。
残念だったのは、コクーンシートで舞台の下手側だったんだけど、芝居自体、舞台の下手側で演じることが多くて、
乗り出してもよく見えないという・・・すごいそれが残念。
同じコクーンシートでも、上手側はよく見えたのに。。。。
ベンチとか下手側においてあって、そこに座って芝居なんてのが多かったから。。。
「かもめ」自体を見るのが初めてなんですが、KERAさん演出だからか、笑いが起きるように工夫されてて、そこはらしいなって思いました。
あと、KERAさんの芝居だけあって、すごくテンポがよかったと思います。
二幕、ニーナとコースチャの場面で、嵐による停電やバチバチという電気の音や光が、、、効果的で、KERAさんらしい演出だなと。
まだ、あと3作、演出されるそうなんで、、、そのときはまた見たいな。
その前に、戯曲をおさらいしてからにしようと思います。