もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「お勢、断行」みてきました

2022-05-27 00:17:23 | お芝居

「お勢、断行」 世田谷パブリックシアター 2022.05.19 19:00~

2020年にもともと上演する予定だったこの演目。
チケットは取ってあったのですが、新型コロナの影響で中止。

2年の時を経ての上演ということで、もちろんチケットゲットしました。
江戸川乱歩の独特の世界をどのように見せてくれるのか。。。期待です。

残念ながら「お勢登場」は予定が合わず見に行けなかったので、さらに期待大です。

公式のあらすじは
「大正末期、資産家の松成千代吉の屋敷に身を寄せた女流作家、お勢(倉科カナ)がいる。その屋敷には、千代吉の娘(福本莉子)と住み込みの女中(江口のりこ)、そして千代吉と小姑(池谷のぶえ)からの圧力に苦しむ後妻(大空ゆうひ)がいた。ある日、千代吉に屈辱を受けた代議士(梶原善)は、後妻と結託し、松成家の財産をすべて奪い去ろうと、千代吉を狂人に仕立て上げる計画を練る。
女中、精神病院の医院長(正名僕蔵)、貧しい電灯工事夫(堀井新太)らを巻き込み、首尾よく進むかに見えたが、第一の殺人がおき、計画は思わぬ惨劇へと突き進むーーー」(公式より)

 

江戸川乱歩原作の話というわけではなく、原案江戸川乱歩で、倉持さんのオリジナルだそうで。

幕が上がるとまずは江口のりこさん演じる女中の真澄が・・・
次はお勢(倉科カナさん)とこの屋敷の娘晶(福本莉子さん)の禅問答のような会話。

さて、話は。。。この屋敷の当主千代吉は資産家だけど暴力的で、後妻のお園さん(大空ゆうひさん)にDVを。
そして代議士の六田(梶原善さん)は殴られてけがをしてしまう。
六田は後妻のお園と精神病院の医者(正名僕蔵さん)と図って精神病院に入院させようとする。

お勢はこの屋敷に身をよせている作家で、いろいろとうごめくこの家の状況を俯瞰して見ている。
千代吉を助けたいとおもっているのは、実の娘の晶。
それと、姉の初子(池谷のぶえさん)。初子はお金をせびりたいと思ってるからだけど。

お園から頼まれて女中の真澄は、知り合いの貧しい電灯工事夫を使って、電気を落とし、
暗所恐怖症の主人の自由を奪い、毒を飲ませて、入院させてしまおうと。

計画は上手くいくかと思われたが、、、
六田の件から探偵が首を突っ込み始め。。。
そして電灯工事夫のしかけをした高圧電線にふれ、探偵は感電死してしまう。
予定していなかった殺人事件に、女中の真澄は電灯工事夫にキレて大喧嘩になる。
そして首を絞められ殺されそうになった真澄は、殺してしまった探偵を屋敷の井戸に埋めようと
提案する。

そして二人で夜中に屋敷の井戸へ死体を運ぶが。。。その最中に、間違えて毒を飲んだ
電灯工事夫が死んでしまう。二つの死体を体力的に運ぶことができない真澄は
そのまま放置して

朝、お園と初子がこれを見つける。
その結果、二人はもめて、初子が階段から転落。そして死んでしまう。

屋敷の居間では、お園と六田、医者・・・・園がだんだんと狂っていくかと思いきや
そこに現れたのはお勢。拳銃で六田と医者を撃ち、逃げるお園も。。。。あっという間のできごと。

医者と一緒に来ていた看護師が現れ、淡々と話し出す。
千代吉がお園に暴力を振るい始めたのは、医者からお園が妊娠できない体だと告げられたからと。
しかし、それは誤りで、誰かによって嘘がもたらされたのだった。

お勢はそれを聞いて戸惑うが、そこに現れたのは娘の晶。彼女は看護師の話を聞いて微笑んでいた。
後妻が子供を産むと、父親の愛情がそがれてしまうのが嫌だったからか。。。自分だけを
見てほしかったからか。。。
父親への偏愛のため、晶は入院から戻ってくる父のために、家じゅうの電気をつけて回る・・
それを見ているお勢
で。。。幕

 

まずは、舞台セットがすごく素敵でした。。。
上手く表現できないんだけど、二階建てになってるんだけど、前後左右に動き、
すごくスタイリッシュな造りなんだけど、中は大正レトロな感じで
なかなか素敵でした。
仕切りの部分は障子だったりで、基本箱形になってて、動きもスムーズで。
階段も場所が動いて、見やすいし、面白いし・・・

話の内容も、時間を行き来するんだけど、今がいつかがテロップで出るから、
私のように、すぐ頭が飽和する人は、わかりやすかったです。

それと、映像も効果的に使ってて、面白いと思いました。

ただ。。。お勢が「稀代の悪女」という触れ込みの割には。。。
そうは思わなかったかな~
まあ、池谷のぶえさん、江口のりこさん、大空ゆうひさんがね~なかなか
濃いキャラなんで、、、ちょっと倉科カナさんの悪女ぶりが消えてしまったかなと。

一応推理ものということなんだけど、そこの謎解きの部分は、弱かったけど、
キャスト個々の力量で乗り切っちゃったっていう感じでしょうか?

「断行」というのは、クライマックスのそういうことなんですね。
ふむふむ。

 

キャストの感想

お勢の倉科カナさん
凛としてきれいですね。レトロな衣装も似合ってました。
それと、とても声がよいので、舞台向きですね~
あと。。。顔ちっちゃい!

ただ、上にも書いたけど、悪女感が今一つ。。。いや、倉科カナさんって
強いけど、カワイイいい人のイメージだから(私の勝手な思い込みですが)
他の面々の濃さに負けちゃってた感じ。(ほかの人が濃すぎる)


お園の大空ゆうひさん
存在感抜群でした。声も滑舌もとってもよくて・・・
さすが宝塚出身です。。
芯が強くてしっかりしてそうだけど、初子とか真澄とかに
振り回されてる感じがよかったです。


真澄の江口のりこさん
飄々としてるというか、淡々としてるんだけど、悪女なんですよね~
何を考えているのかわからないんだけど、いざ行動するときはなかなか
したたかな行動にでるのがさすが・・・
江口さんの雰囲気が、またその役にぴったりで。とてもよかったです。


初子の池谷のぶえさん
もうぴったりですよね。こういう役。
なんだかんだと引っ掻き回すし。。。のぶえさん大好きです


晶の福本莉子さん
初めて拝見かな?
歌を歌ったり、活躍でした。
最後のほほえみには、ゾワッとしました。いやいや、発端はお前かい?って(汗)
強い意志を持っているこの役に合ってましたね。


芝居の最初と最後で繰り返される、お勢と晶の会話
「したいことというのは本当にしたいことではない。
本当にしたいなら、既にしている。だから、私のしたいことは
今までしてきたことの中にある」
繰り返すことで。。意味が深くなるし。。なるほど~と。

 

 

 

 

コメント
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