もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「十二人の怒れる男」見てきました

2020-09-21 17:00:56 | お芝居

COCOON PRODUCTION2020 DISCOVER WORLD THEATRE vol.9「十二人の怒れる男」

                                                    シアターコクーン 2020.09.12 18:30~

ようやくお芝居も、復活しだして、あれこれ行けるようになってきたのがうれしいです。
シアターコクーンは、コロナ前とは、入り口がめちゃくちゃ変わった感じに。
まあ、どこの劇場もですが、体温測定や、手指の消毒、それから受付のところにビニールの囲いなどを
しているのですが、なんかすごく物々しく変わってしまった印象を受けました。

そっか、コロナ後に行った劇場は、新生のPARCOと初めて行った中野ZEROだから、
前と後の違いがわからないんだ。ってことは、このあと世田パブとか、東京芸術とか新国立に行ったら、
違いを実感するんだろうか。

「十二人の怒れる男」は、名前は知っていました。有名ですからね。でも、映画やドラマを見たことはありません。
で、今年のGWに、三谷さんが、この話をオマージュした「12人の優しい日本人」の配信上演をやりましたよね。
こちらの舞台は見に行ったことはなかったんですけど、配信で見てました。

順番が逆にはなってしまいましたが、オマージュ元のこちらの作品、ふむふむという感じで見ることができました。

それはそれとして。。。。
「十二人の怒れる男」ホントに面白くてよかったです。
1人1人の個性も生きてたし、自分がその陪審員室にいるかのような感覚でした。
キャストの演技も最高でした

話の内容は

「蒸し暑い夏の午後、一人の少年が父親殺しの罪で裁判にかけられる。
 無作為に選ばれた十二人の陪審員たちが、有罪か無罪かの重大な評決をしなければならず、しかも全員一致の評決でないと判決はくだらない。
 法廷に提出された証拠や証言は被告である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。
 予備投票が行われる。
 有罪11票、無罪1票。
ただ一人無罪票を投じた陪審員8番が発言する。
 「もし、我々が間違えていたら…」
 陪審員室の空気は一変し、男たちの討論は次第に白熱したものになっていく…」


推定無罪。まずこの言葉を思い出しました。
疑わしきは罰せず。日本の司法でも原則ですよね。

今回のこの話は、まさしくそれでしょう。
予備投票、有罪1票。無罪1票。状況証拠の積み重ねではあるけど、誰もが、少年の犯罪を疑わなかった。
けど、1人だけ、堤さん演じた、陪審員8番が、
「裁判で挙げられた証拠が、本当かどうかが検証できない限り、有罪は証明できない。
間違えた判決で、少年を電気椅子に送っていいのか」と意見を述べる。

そこから、1つ1つの証拠について、論戦が繰り広げられますが、
すぐカッとなる人とか、別にどうでもいいと思っている人とか、自分の話になってしまう人とか、
黙っているだけの人、とても冷静に意見を述べる人、相手を言い負かすことしか考えていない人
などなど。どこにでも存在するような、名もなき12人。

誰かの言葉によって、ある人は気持ちを逆なでされ、言葉を荒げ、また他の人は心を揺り動かされ
意見を変える。そんなことが繰り返され、陪審員8番が繰り出す1つ1つの疑問や気づきに、
議論(ともいえないものもあったが)が白熱し、
最終的には、全員一致で無罪・・・・そこで芝居が終了する。


シアターコクーンの中央に舞台。四方を客席が囲むように配置。
真ん中に大きなテーブルがあり、各自着席するので、背中しかずっと見えない人も
いるのですが、関係ないです。12人の演技が本当にすばらしく、堪能させてもらいました。
約2時間の芝居だったけど、あっという間の時間でした。
本当にすばらしいお芝居を見させていただきました。ありがとうございます。

この芝居の主演は、陪審員8番の堤さんとなっていますが、
もちろん最初に異議を唱える、堤さんもすばらしくて、言葉や切り出し方は抑え気味なのですが、
言いたいことは芯が通っていてゆるぎない。そんな人間性がよく表れていました。

ただ、私の中での主役は、陪審員4番の石丸さんかなあ。
すばらしかったです。
彼はものすごく冷静な思考をもつ性格。そして意見の述べ方も理路整然。
他の人が、感情的になる中、彼は冷静に、陪審員8番に反論していく。
それがとてもかっこよくて、石丸さんに似合う。
そして、最後の議論で、有罪から無罪に意見を変えます。
でも、それは、8番に負けたからとかでなく、自分で考えて、有罪という確信が持てなくなったから
無罪だという、そういうスタンスなのです。
それを演じる石丸さんが本当に素敵でした。

他のキャストもみんな素晴らしかった。

印象的なのは
陪審員3番の山崎さん
この人は本当にしょうもないオッさんなんです。すぐに怒る。カッとなる。
でも、小さい人間なんですよね。彼は自分の息子とのことで心に闇を抱えていて、だからこそ、この少年の犯罪に対して
憎しみを持っているわけなんです。それがすごく表れてて。。。
山崎さんってあんまり、こういう役なかったような気がするんですが
むかつく!!っていう意味で、心を打たれました。

陪審員10番の吉見さんも
偏見に凝り固まったおじさんをよく表してました。貧困層に対する差別感がひどい。
大声でどなれば、何とかなると思っている。こういう人いますよね~

それから、陪審員7番の永山絢斗くん。
こういういい加減な奴もいる。野球の試合に間に合わせたいから早く終わることしか考えていない
で、雨で中止になったと知ってから、もう裁判自体どうでもよくなる。。。
とっても無責任。でもこういう人が多いんだろうな

そんな感じで、こういう人いるよ~っていう人が多く、
無作為に集められた12人が、議論を重ね白熱していくというその芝居に
私もすっかりその中に入った感覚になっていました。

 

久々に行った渋谷駅で、春馬くんの笑顔に会いました。

なんか切なかった

 


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