モチロンプロデュース 「阿修羅のごとく」 シアタートラム 2022.09.14 13:00~
向田邦子さんの「阿修羅のごとく」の舞台化。キョンキョン主催のモチロンプロデュース。
これはみないと。。。。
と、チケットゲット。
センターステージになっていて、周りを客席が囲むスタイル。トラムは小さい劇場なので、横方向は2列ずつしかない。。。
私は、2列のうちの前列で、さらに端っこの席だったから、ホントにキャストがすぐ目の前。。。
ドキドキしちゃいました
話の内容
「とある日、三女・滝子(安藤)の、話したいことがあるという連絡により、四姉妹が集まることに。
数日前、70才を迎える父親が愛人らしき人物といるところを目撃した滝子は、興信所に父の身辺調査を依頼したのだ。
四人は、母親に知られることなく父に浮気を解消してもらうための作戦を練る。
そんな姉妹だが、実は自身の生活にもそれぞれ悩みを抱えていた。
長女・綱子(小泉)は仕事先の妻子ある男性と不倫関係、次女・巻子(小林)は夫の浮気の予感にもやもやした日々を過ごし、
三女・滝子はその堅い潔癖さで男との出会いもなく、四女・咲子(夏帆)はボクサーの彼との不安定な生活に疲弊していた。
ままならない現実をあたふたと、それぞれの業を抱えて正直に生きようとする四姉妹の闘いの日々は続く、阿修羅のごとく・・・」
(公式より)
ドラマを約2時間の舞台に、そしてキャスト6人で。。。どう描くんだろう?
でも「阿修羅のごとく」のドラマは見てなかった。。。1979年だったんですね。。。まだ、ドラマにはまる前ですからねえ。見てないです。
なので、どこをどう端折ったりしてるのかは、わからないんですが。
簡単なあらすじは
四姉妹の三女滝子(安藤玉恵さん)が、話があると連絡し、次女巻子(小林聡美さん)の家に四姉妹が集まる。
滝子は、父親が愛人らしき女性といるところを目撃し、興信所に父を調査してもらったのだった。どうやら、愛人にはこどももいるらしい。
さて、どうするか!だが、4人の考え方の違いや、今の生き方が違うので、なかなかまとまらない。(会話がホントに女の会話だった。。。)
結局決まったのは、母親には知らせないことにするだった。
さらに、調査してもらった結果、子供は父親の子ではないことがわかり、姉妹は安心する。
四姉妹もそれぞれ、問題を抱えていた。
長女の綱子(小泉今日子さん)は、生け花の師匠で、ダンナを亡くした後、妻子ある男性と不倫状態。
三女の滝子は、図書館司書でくそ真面目な性格。三十路間近なのに、男っ気がない。
四女の咲子(夏帆さん)は、新人王をめざしているボクサーの彼(岩井秀人さん)との先が見えない生活に振り回されていた。
次女の巻子も平凡な主婦だが、会社員の夫に女性の影を疑っている。
数か月後、ある日の朝刊の投書欄に、「老いた父に愛人がいることがわかり、母が不憫。波風を立てない方がいいのか」と、三姉妹の主婦からの投書がのり、
それを読んだ姉妹は次女の巻子が書いたのでは?と疑いを向ける。
しかし、4姉妹はそれぞれやはり問題を抱えていて、母親の様子を気にかけながらも、自分の生活に忙しかった
長女の綱子は、不倫関係にある男性の妻(小林聡美さん二役)に乗り込まれ、修羅場に。
三女の滝子は、調査を頼んだ興信所の職員(岩井さん)といい関係になる。
そして、四女の咲子は、彼が減量しているからと一緒にがんばってきたのに、その彼が浮気をし、ラーメンも食べてると知って怒り狂う。
さらには、次女巻子の夫(山崎一さん)も出張といいつつ、浮気をしていることに気づく。
姉妹の母親は、父親の浮気に気づいていた。もしかすると新聞の投書は母親がしたのでは?と思う姉妹・・・
その母親は、父親の浮気相手の家の近くに、
そしてそこで倒れてしまう。そのまま病院に運ばれる
集まる四姉妹と、次女の夫。姉妹は、父親を探すが。。どこにもいない・・
ようやく表れた父親。実は愛人が結婚することになって・・・落ち込んでいたようだった
場面は変わって母親のお葬式に。
姉妹と次女の夫。そして三女と付き合っている興信所の職員が喪服で並んだところで、、、幕。
芸達者なキャスト6人の化学反応というか、2時間があっという間の舞台でした。とっても良かった、貴重なものを見れました。
みなさん、何役がやってたし。
そしてテンポがとてもよかったです。
で、肝心の父親は姿を見せず・・・母親も倒れるときだけしか出てこない。
でも、キャストのお芝居でそこにいるかのようでした。なかなか斬新。
舞台セットもなかなかよかった。
黒子さんが、開演と同時に、机とか椅子とか箱とかを運び込み。。。
それがシーンごとに組み替えられたり、別の小道具と組み合わせて違う使い方をしたりと、、、
小さい空間で、さらに限られたものと人なのに、芝居をいろいろ大きくに見せてました。
あと、懐かしの黒電話が生きてましたね~新聞も。
キャストの感想。
今回一番すごいなと思ったのは
四女の彼のボクサーと、興信所職員を演じていた岩井秀人さん
岩井さんといえば、「ハイバイ」の主催、「いきなり本読み」の主催という、、、プロデュース系でしか
見ていなかったんですが。。。
すばらしかったです。早替えまであって。。。
ボクサーもだし、興信所職員もそうだし。。。うだつがあがらないというか、情けないというか、そういう役がすごく似合ってた。
情けない点は同じですが、キャラが全然違う役の演じ分けさすがでした。
やっぱり演出されてる方っていうのは、芝居も上手なんですね~
それと、もう一人の男性キャスト、次女のダンナを演じてた山崎一さん
こういうダンナさんいるよね~四姉妹にというか、自分の奥さんの次女巻子に
なんだかんだといつも翻弄されてるダンナさん。
でも、影で浮気もしてるという、なかなかちゃっかりな感じで、
昭和の亭主って感じが、すごくよく出てました。
あと、長女の愛人役も演じてましたが、こちらは本妻に乗り込まれて、別れさせられる情けない役。
別人の演じ分けって難しそうですが。。。さすがでした。
さて、四姉妹です。。。
長女綱子の小泉今日子さん
キョンキョンの演技のすごさは、何度も見てわかってるんだけど、
今回もさすがだな~ってつくづく思いました。
それと、、、顔がホントに小さい・・・
長女ってもっと世話焼きとかになるのかと思いきや、意外に自由に生きている
綱子さん…(その分、次女が長女みたいな感じですけど)
キョンキョンが演じると、何がきても動じない強い長女という感じでした。
次女巻子の小林聡美さん
普通の専業主婦という感じをよく出してらして、、あ~こういう人いる!って感じでした。
すごくナチュラルで、演じてる感がないのもすごいな~と思いました。
四姉妹の中心にいる、しっかりものの次女でしたね。
それと、長女の浮気相手の奥さんも演じてましたが、巻子とは全然違うキャラで、
是もまたお見事でした。
三女滝子の安藤玉恵さん
さすがの安藤玉恵さんでした。。。たぶん、舞台で拝見するのは初めてだと思うんですが、
(WOWOWの舞台の映像では何回か見ましたが・・・)
今回一番見たかった役者さんです。
滑舌も声もいいし、あとはお客さんを芝居に引き込むのに長けていて、さすがだなあ~と。
二役で咲子の彼のボクサーと寝る娼婦の役もやってたけど、、超真面目な滝子とのギャップが
すごくて。。。
四姉妹の中では、一番インパクトが強かったです。
四女咲子の夏帆さん
末っ子キャラ全開の咲子でした。
売れないボクサーに自分の夢までかけてしまうような女の子!
彼が浮気をしても、それすら許しちゃう。。
彼にしてみれば、かなりうっとうしい女なんだろうな。
夏帆ちゃんもホントに上手いな~とつくづく感じました。
ということで、キャストが本当に素晴らしく、
そして木野花さんの演出も、テンポよくて、見ごたえのある芝居でした。
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