Tik's little window 

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板垣、切ない親心ー『風林火山』鑑賞記24

2007-06-23 18:24:37 | S.Chiba
            第24回 「越後の龍」

 今回、遂に、長尾影虎(上杉謙信)・GAKUTO登場。と言ってもまだ絡みは無く、真田幸隆(佐々木蔵之介)の話の中での登場だったが、久々に新しいキャラクターの爽やかな風が吹き込んできた。

 一方、千葉ちゃん板垣は、久しぶりに重臣の列にも並んで、登場シーンも多く嬉しい限り。但し、その胸のうちは、かなり複雑だ。

 勇ましい姿を現す前に、板垣の言葉だけが一足早く、登場。晴信(市川亀治郎)と共に四郎様を見つめる由布姫(柴本幸)。その口から、板垣の言葉が晴信に伝わる。心根の優しい晴信を思って言った言葉のはずだったが、由布姫と勘助(内野聖陽)と自分を複雑に見比べる晴信には、その言葉の意味が、ある感情を含んで聞こえしまう。「わしと勘助とどちらが好きか?」と親方・晴信。あまりに率直な尋ね方。由布姫の答えに素直に反応する晴信に、在りし日の信虎と晴信の会話を思い出す。父親譲りのナイーブな一面が、災いし、その表情と共に、心中穏やかならざらぬ状況へ変化してゆく晴信。その発端が、板垣の言葉とは、本当に悲しい。死ぬまで続くような、父と息子のわだかまりの始まりも、こんなふとした言葉、思いの行き違いから始まるのだろう。変わった、晴信の冷ややかな表情が胸に突き刺さる。

 久々に重臣の共に並んだ、千葉ちゃん・板垣の登場。父、信虎(仲代達矢)の亡霊に取り付かれたような冷ややかな晴信の情け容赦無い言葉>。「恐れながら・・・」と勘助の名を口に出す度に「勘助がいなければ、親方様は早くに負けていたかもしれぬ」と由布姫から聞いた板垣の言葉が頭をよぎり、晴信の表情が冷酷さをます。「残党を一人残らず切る」と力攻めを主張する。しかし、その変化の理由が分からない板垣は、何度も晴信に訴える。御屋方様が変わってしまったと嘆く重臣・甘利虎泰(竜雷太)飯富虎昌(金田明夫)。だが、板垣はまだ信じらず黙り込む。

 諏訪上原城での勘助との対面で「いささか自信を深められたように存じます」と晴信のことを話す勘助に目を閉じて頷き「慢心であらねばよいがのう」と心配そうに話す板垣千葉ちゃんは、若くして勝ち続け、書物の戒めも聞かなくなっていることを嘆き、どのようなご主君になるかは、村上と戦を構えるこれからにかかっていると、勘助に本心を明かす。考え込む勘助を見つめ「そちが生きておった事は幸いであった。充分気をつけて御屋方様を見守ってやってくれ。」と言った表情は思いのほか穏やか。その心中にはある決意が固まっている?!板垣討ち死にまで、あと、4話

 馬糞で助かった勘助のエピソードに、笑ってしまったオープニングだったが、晴信の心の変化が、悲惨な戦いを予感させる。由布姫との再会し、和子様・四郎様を嬉しそうに抱いた勘助の前に、必然的に起こる御世継ぎ争い。そのいさかいの渦が、晴信を、そして、多くの人々を巻き込み激しい戦へ追い立てていく気配。

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イリュージョンピッチングに拍手ー桑田真澄投手

2007-06-23 16:15:45 | sport
 パイレーツの桑田真澄マリナーズのイチローの対決。に痺れた!
わが道を追求する二人の、互いに相手に敬意を払ったコメントの言葉に、思わず微笑んだ。

 巨人の桑田真澄投手の頃の印象は、アンチ巨人の自分にとって、特別に好いと言うほどの物ではなかった。単身大リーグに挑戦し、怪我をしつつも常に前向きに状況を受け入れ努力し続ける姿に、おおっ!っと目を見張る。そして、好感を持って初登板をまち、夢が実現した日、投球する姿に胸が熱くなった

 そして、遂に、イチローと対戦する時が訪れた。「力が抜けている。」と言うイチローのコメントに、桑田投手の器の大きさを感じた気持ちが入れば入るほど、身体は力んでしまう場合が多い。そんな中、長年憧れていた舞台で、自分をコントロールしながら投げる事が出来る桑田真澄と言う人間に、思わず唸った。「自分のピッチングは、イリュージョン」と言いきった元巨人のエース。その潔さに、イチロー自身も、感じるところがあったのだろう。

 野球が好き、野球をするのが好き、ピッチングが好き、ピッチングをしている自分が好き、それだけで、楽しくて幸せ!投げきった桑田の静かに微笑んで話す表情を見ているうちに、胸が熱くなってウルウルしてきた。

 野茂英雄、三浦知良、そして、桑田真澄。いぶし銀の輝きを放つ人々。人は年を取り、経験は増えるが、身体は一つ。自分が大切なもの、手放したくない大切なものを、ずっと持ち続けるための努力を惜しまない人の輝きに、憧れる。勝ち負けのシビアなスポーツの世界で、挑戦し続ける姿に憧れる。
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