箕面のタカ渡り!
今日は箕面・聖天の森の上空で、毎年 今頃繰り広げられるタカ渡りを
観察してみたいと思いでかけました・・・
とは言っても、何の知識も情報もないので、前夜 箕面市の公報
「もみじだより」 に案内されていた観察会(タカ渡りと10種類の雲)に
参加してみようと思いでかけたのです。
数年前に、才が原林道からの下り時でした。
一人の方が双眼鏡で熱心に上空を覗いていたので・・・
・ 何が見えるんですか? と、尋ねてみたところ・・・
* 知らないの? という顔をされて・・・
少し恥かしい思いをしたことがありました。
手を休め、その方に教えていただいたのが、あの猛禽類の鷹の飛翔、
タカ渡りということでした・・・
その意味さえも分からずにいると・・・
その方が急に双眼鏡を構えて見上げると・・・ ハチクマだ!
ハチ? クマ? と、トンチンカンな私のリアクションに、再び失笑を
かってしまいました。
その後で私が見つけて あそこにも!・・・ と、得意になって指さすと、
* あれはカラスです!
と、またまた失笑をかい、散々だったことを思い出します。
箕面には沢山の自然活動団体があり、週末の箕面駅前にはそんな
人たちの集まりが多く見受けられます。
私は今まで団体活動が苦手な為に、いつも一人で気のおもむくままに
歩いてきました・・・
しかし、知らない事は時には知識も、情報も、謙虚に人に教えてもらう
事が大切です。
駅前の緑の旗が目に付き・・・
・ あの~ 初めてなんですが・・・ と。
参加を申し込み、登録をし、200円の保険代を払う。
主催は(財)日本自然保護協会の自然観察指導員が中心となって
いる 「箕面の自然と遊ぶ会」 とあります・・・
頂いた資料を見ると毎月2回、箕面山麓の各地でいろんな自然活動を
されているようで、かなり専門的なテーマから対応し、子供から老人迄
遊べ、楽しめそうな内容です。
今日の一般参加は15~6人・・・
今日は小学校の運動会が多く、子供の参加がないな~ と、スタッフの
方が残念がっていました。
西江寺まで歩き、涼しい秋風の吹く境内で各々自己紹介をした後、
タカ渡りと関係する雲の様子について、レクチャーを受けました。
きれいに澄み渡った空に、白く浮かぶ雲を見上げながら、そんな雲の
絵を描いて各々名前を付けたりもして遊びました・・・
雲の種類などものすごい数だろうなと思いきや、なんと十種位とか・・・
その雲形は高い空から順に・・・
すじ雲--うす雲--うろこ雲--ひつじ雲--おぼろ雲--あま雲--
にゅうどう雲--わた雲--うね雲--きり雲-- となるらしい。
・ あの~ いわし雲 はどこに入るのでしょうか? と、
聞きそびれましたが・・・ (笑)
西江寺裏山を上り、聖天展望台に向う途中で・・・
あっ! あれ あれ・・・! と、リーダーの指差す方向に、
2羽のタカが上空を旋回しています・・・
みんなが一斉に双眼鏡で見上げる・・・ いた いた あれが・・・! と
一気に賑やかになりました。
リーダーの説明を聞きながら少し興奮です。
なんでも北は青森方面から下り、信州、伊良子岬などを通って箕面、
甲山、四国から佐多岬、沖縄諸島を伝って何千キロかなたの
フイリピン、インドネシアなどの熱帯地に渡るのだと言う。
そして春になると、今度は逆ルートで日本に渡り来て、子供を作り、
育て、秋にはまた新たな一家で渡るのだと・・・
旋回中のタカが一気に上空の強い上昇気流に乗ると、すごいスピード
で南下していく・・・
あの他を寄せ付けない孤高のタカが、この時ばかりは不思議と数百羽
も集まり、上昇気流にのって旋回し、空高く舞い上がる姿を蚊柱に
なぞらえて「鷹柱」と呼ぶのだそうですが、不思議な現象です。
やがて展望台に着くと、先着の方々でいっぱいです・・・
日本野鳥の会の袋が見え、各サークルや大型望遠鏡つきカメラで構え
ている人などで賑やかです。
あれはサシバだ! いやノリスだ、ハチクマだ、ハイタカだ! と、
私にはどのタカも同じに見えますが・・・
* あっ! あそこにも・・・
一斉にみんなが双眼鏡を向けると・・・ カラスや! と、
ガッカリの声 (笑)
後方では、タカに詳しい方々の説明や会話が入り混じり、ここで聞き耳
を立てているだけで、大いに勉強になります。
今日はなかなか面白い企画に参加できてよかった! 感謝です。
私は現地解散となったのでお礼を述べた後、裏山からみのお山荘へ
登り、才が原林道に入った後、望海展望台に向いました。
ここは先ほどの展望台の上方にあり、屋根つきベンチ付きで
大阪湾まで眺望できる森の中にあります。
私はここでしばしタカ渡りのことを忘れて昼食に・・・
やがて私はリュックに入れていたA-5の小さなキャンバスに、
この風景をスケッチしてみることにしました。
手前下 森の谷間に昆虫館を見、左右の山間から遠望する箕面、
豊中、大阪の市街地、更に泉南から生駒の山々・・・
更に、秋空に浮かぶ雄大な雲を入れると、広大な構図です。
下方は観察の沢山の人で溢れていたのに、ここは私のいる間は
貸切で、一人も来る人がいなく、不思議な空間でした。
静かに流れる秋風と戯れながら、そんな森の音色を楽しみながら
絵を描くひと時・・・ 至福の時間でした。
一段落して前方を見ると・・・
タカだ!
双眼鏡で覗いてみると、教えてもらったばかりのサシバが3羽、
上空を旋回しています・・・ 親子だろうか?
やがて上昇気流を捉えたのか、羽根を広げたまま~ うす雲 の中を
一気に甲山の方へ飛んでいきました・・・ ここは特等席です。
観察会で教えていただき・・・ 楽しむのは一人で・・・!
このパターンが、私には心地良さそうです (笑)
ありがとうございました・・・
いい秋の一日でした。
09-9-26 (完)