冬の使者!
今日は箕面・白島(はくのしま)のバス停から、建て替え工事中の
老人介護施設・白島荘を北方へ上り、谷山谷方面へ向かいました。
ここから山越えをして勝尾寺南山(407m)を目指します。
山道にさしかかる頃から左右に大きな農業池が見えてきます。
私はここを通る時はいつも飛来している鳥達を観察するのが楽しみの
一つなのです。
近くの箕面・石丸の打越池やここの五藤池、薩摩池、新薩摩池などには
毎年、冬鳥が遠くユーラシア大陸・シベリアから飛来するのです。
ちなみにここから西の山里一帯には大宮寺池、尊心谷池、取池、普請池
、山口池など10数箇所の大小池があります。
冬の訪れを告げる渡り鳥のキンクロハジロが、今宮の沼田池に飛来して
長旅の疲れを癒している・・・と聞いたのでその前にそれも確かめに
やってきました。
いましたよ・・・
長い長い旅を終えてやっと到着した数十羽ほどの群れです。
何とも愛らしく泳いでいる姿は微笑ましい限りです。
キンクロハジロは目がキン(金)、体がクロ(黒)、翼帯が白いハジロ
(羽白)で、誰がつけた名前か知りませんがまさに・・・そのまんま・・・
ですね (笑)。
カモ科で体長40-50cm、後ろに垂れ下がる冠羽はオシャレです。
やっと冬の使者の到来です・・・。
私が箕面の森の散策を始めた最初の頃です。
先の白姫大明神(水神社)へ初めて行く時に立ち寄った五藤池でカモより
小さな潜水採餌のカイツブリを初めて見たときはビックリでした。
アレ! と 言うまに池にもぐるといつまでたっても上がってこない・・・?
どうしたの・・・? どこへいったの・・・?
池面を目をこらして見渡してもどこにもいない・・・?
どれだけ経ったのか、諦めかけた頃 ヒョッコリと顔をだしてきたので・・・
その息の長いのにもうビックリ!
更にそんなビックリ顔の私を見たからなのか・・・
小さな首を振りふり・・・ ケレケレケレ・・・ と大きな声で鳴くのです・・・
笑うなよ! と カイツブリに向かって苦笑した事がありました。
マガモの夫婦を初めて見たのもこの池でした。
一瞬 デコイ ・・・ と、つぶやいてしまいました。
それまで木で作ったデコイをもっていた事があり本物を目の前で見たこと
が無かったからですが・・・
箕面・新稲の水田でも二羽で仲良く餌を採っているのを見かけて、いつも
夫婦(つがい)でいるのが羨ましい・・・? と 思ったものです。
つがいと言えばこの池でオシドリの夫婦もよく見かけますよ・・・
オスの美しい色彩、メスの目の後ろにある白い線・・・ 仲のいいこと・・・
しかし、実際には繁殖後 卵やヒナの世話はメスだけで行うそうで、
決して仲が言い訳ではないとのこと・・・ 仮面夫婦か?
今までこの池で最も可愛かったのはやはりカルガモの親子連れ・・・
なんど見ても微笑ましい・・・
広い池面をお母さんの後を10羽ぐらいの子ガモが続いている姿は
本当に愛らしいものです・・・
ところでお父さんはいずこに?・・・ いつも思うのですが!
鳥の世界も人間サマの世界と余り変りが無いようですね?
その他に名前はよく分かりませんがコガモ、ヒドリガモ、オナガガモ・・・?
そんな中にアオサギやコサギなども飛んできます。
この周辺の池はどこも釣り禁止の看板が上がっていますが、時々釣り人
を見かけます。
そして、池側面にたまにテグスや釣り針が落ちているのを見かけて悲しい
気分になり、憤りを感じる時がありますが 最低限のマナーは是非守って
いただきたいものですね。
そんな事を考えていたら・・・
左方の木の枝に・・・
金属光沢のある緑色の翼とコバルト色の背、橙色の下面、黒くて長い
くちばし・・・
そうです!
ひときは美しいカワセミが止まり狩りを始めました。
池面に冷たい冬風が吹き始めました。
その強い風にあおられてケヤキなどの落葉樹の枝葉が一斉に舞い踊り
池面に降り注いでいます。
しかし、カワセミは置物のようにじ~と動かず池面を見つめたまま・・・
その時です・・・
一瞬、水中に飛び込んだかと思ったら口には小魚をくわえていました・・・
お見事!
やがて東の空に黒いカモの一群が見えたかと思うと池面にきれいに
着水しました。
散歩から戻ってきたのでしょうか?
それとも新しく今 遠いシベリアから到着したのでしょうか・・・?
来年3月下旬頃まで、ゆっくりと箕面の山里ですごしてください・・・と
願いました。
私は冬の使者の飛来を眺めつつ・・・
自然の営みはすごいな・・・!
と 改めて感激し、感動している心を胸に いつまでもこの光景が続いて
欲しいな・・・ と、思い願いつつ五藤池を後にして谷山谷へと向かいま
した。
北の空 はるか到来 冬の使者
池面に 冬鳥の群れ 波紋柄
冬鳥の 仲むつまじき 舞姿
思い出し カモとデコイを 見比べる (花詩)