「こころを生かす」 酒井 大岳著の本を、読み終わりました。
感動して、教えられて、反省させられて、この本に出あえて
よかったと、しみじみ思っています。
今日は、物に対するやさしい思いの詩を、紹介したいと思います。
若山 牧水の「枯野の旅」の詩の中にある
「草鞋(わらじ)」という詩です。
【 草鞋 】
草鞋よ
お前もいよいよ切れるか
今日
昨日
一昨日(おとつい)
これで三日履いて来た
履上手の私と
出来のいいお前と
二人で超えて来た
山川のあとをしのぶに
捨てられぬ思ひもぞする
なつかしき
これの草鞋よ
切れそうになってしまった草鞋を、捨てられぬ思いで、
見つめているのですが、じつは、分身であるからです。
「二人」と言っているのがそれです。
わたしが、こころを打たれたのは、草鞋を「もの」として
扱っていないところです。
自分の最愛の友であり、自分の命をささえてくれる、もう
ひとつの命として、見ているところにあります。
ものを片っぱしから捨ててしまう現代人は、自分の分身を
捨てていることに、気がついていません。
かなしいことに思います。
牧水と草鞋は、同体だったのです。
同体であったから、「二人」なのであり、「捨てられぬ思ひ」
だったのでしょう。
現代に生きるわたしたちは、いま、この詩人のこころの
やさしさに、大いに学ばなければ、いけないと思います。
*** 文中より ***
ただ、なんとなく詩をよんでいる私ですが、詩の奥の深さを
読み取る作者も、素晴らしいと思います。
私も、ポイポイ捨てていること多く、物にたいしても、やさしさと
感謝の心を持たなければいけないと、反省大の思いです。
↑ 庭の白式部で、今年は二本の枝に これだけの寂しい実です。
紫式部は、全然駄目でした。
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ウオーキング~35分=4,300歩