かれこれ10数年以上使い続けている土鍋があります。
この伊賀の黒鍋、土鍋と聞くと鍋料理や煮炊きもの専用と思いがちですが、伊賀の黒鍋は油を引いてステーキも焼けます。私はこれでパスタも作ります。丁寧に使い込めば、土鍋は火に慣れ、ますます使いやすく育ちます。窯のある一帯は約400万年前には〝古琵琶湖〟の底に沈み、その間に豊富な堆積物をたっぷり含む耐火度の高い粘土を育み、これほどまでに陶磁器に適した粘土が採れるのは、世界でもそう例がないそうです。
今となっては欠かせない宝物。
とある晩、この料理本に触発されて、地震で割れないよう食器棚の一番下に大事に仕舞ってある黒鍋を取り出し、トマト・チーズ鍋を作りました。
この本の著者とソムリエの若林氏がゲストを交えて食事と酒を楽しむ「あてな夜」というBS番組が不定期で放映されています。若林氏とは以前、彼がタイユバンで働いていた時にサーヴィスを受けて、無駄のない動作に感心した記憶があります。当時は気迫のある雰囲気を漂わせていましたが、今はずいぶんと「角」が取れて丸くなったようです。
大原千鶴さんの京都弁は大変耳に心地良くて、毎回欠かさず観ています。
酒肴好きな者には堪らない番組なんですよね。
「酒」は文化と常々思ってるので、こうした品格と良識に満ちた番組は永く続いて欲しいものです。
畑で採れた三浦大根を寒風に晒して一週間。
こうしてシワシワになった大根をぬか漬けにして、暖かい場所に静置して数日。
旨味の凝縮した沢庵付けの出来上がり♪
日本には世界に冠たる発酵の文化があります。
世界広しといえども、日本にしか存在しない菌が多々あり、
そのお蔭で旨い酒や食に恵まれています。
この夜、トマトチーズ鍋と合わせたのは冷蔵庫にたまたまあった、イタリアはロンバルディア州、ピノ・グリージョで造られるワインが料理と絶妙!。青りんごや洋ナシのアロマが豊かで、葡萄の旨味に溢れ、ほんのり感じるピリッと舌に残る微発泡感が甘味のあるチーズとトマトの酸と絶妙に合います。
陶土が古琵琶湖の堆積物との説明を聞いたのを思い出しました。
真っ黒な土鍋でした、買ってきといたらよかった・・・
>「酒」は文化 確かに!
しかし近頃はジジイは「酒」は友(親友か悪友)かは
酔い方次第ですかな?!
これで酒のアテを作るのが趣味みたいなもんです。
酒は恋人です。
でも相思相愛ではなく片思いです。
大事に扱わないと(上手に飲まないと)、手酷いしっぺ返しを喰らいます。
気持ちが通じた時は天にも昇る気分です笑。