土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

閻魔さんに出会えるお寺、白毫寺を訪ねました。

2010年03月01日 | 奈良の古寺巡り
どうも週末が雨という予報なので、25日に白毫寺を訪ねました。天然記念物五色椿
もまだまだ蕾固し。花のお寺は時期を外すといささか寂しい感じがします。
真言律宗のこのお寺は天武天皇皇子の志貴皇子の山荘をお寺にという由緒がありま
すが、高円山の山麓にという以外、おそらくその面影は無いのでしょう。鎌倉時代
西大寺再興の叡尊上人がやはりこのお寺を再興したと伝わりますが、室町時代に兵
火により堂宇すべてが失われ江戸時代に再興と伝わります。難を逃れた鎌倉仏像群
が宝蔵に安置されています。

参道石段から山門。
石段左右には秋になると萩がこれでもかと咲き競います。


山門


本堂が見えてきました。


本堂
扉が閉じられており入堂出来ませんでした。


樹齢400年と云われる天然記念物、奈良三名椿の一つ五色椿の大木。小さい蕾はあ
りましたが、ほころぶ気配は全くありませんでした。


石仏の道の石像。不動明王や地蔵菩薩をはじめ多くの石仏が並んでいます。


所々開花している、何という椿でしょうか。


御影堂
小さいお堂です。江戸時代中興の祖、空慶上人を祀っています。


宝蔵
白毫寺のご本尊であり、この宝蔵のご本尊でもある阿弥陀如来坐像は小ぶりでほっ
そりとした上品な感じで眉間の白毫はやや大きく、彫眼が印象的なお像です。
このお寺の目玉、冥界十王の、閻魔王坐像と太山王坐像、その眷属の司命坐像は共
に玉眼が嵌入されつり上がった目は、憤怒の相をより強調しています。慶派の重、
運慶の孫康円の作だそうです。


数本ある梅も4~5分咲き位でしょうか。


境内から眺める奈良市街。
高円山の山麓のこの地から金剛信貴生駒の山並が遠望され、奈良市街が一望できま
す。判りにくいですが写真右に興福寺五重塔が見えます。


儚げな散り椿


境内あちこちに椿の木がありますが、蕾固しの中にも既にポトリ椿はあります。武
士道で嫌う花と云う意味が、この生々しい散り椿を見ると一層感じ、寂寥感と共に、
この簡素で静寂な佇まいの境内から逃れたい、一瞬そんな気持ちになりました。