土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

とんちの小坊主は臨済宗の名僧、酬恩庵一休寺を訪ねました。

2010年12月20日 | 京都の古寺巡り


(2010.12.18 訪問)
数年ぶりに訪ねました。田辺CCの帰りに一度お参りした事があります。Gのつい
でにお参りはダメですよ、お参りのついでにGでなきゃ。スコアが証明していま
した。本当はヘタなんです。そんなことはどうでもいいんですけど。

通称一休寺、正式には酬恩庵。一休さんが晩年を過ごし、このお寺で示寂。一休
さんの力無くしてこのお寺も大徳寺も無いのではないか、といわれるほどの禅僧。
なんと申しますかこの方は公私すべてで魅力てんこ盛りの方ですネ。
方丈中央の間に一休さんの木像が祀られています。生前像で頭髪と髭に自分の毛
を植えさせたとか。お顔から自信に満ちた孤高の禅僧の風貌アリあり。方丈廊下
にしばらく座り込んで双眼鏡で眺めていました。陽は射しているとはいえ廊下は
ツメタ~イ。

[ 酬恩庵一休寺 ] しゅうおんあんいっきゅうじ
●山号 霊瑞山(れいずいさん)
●寺号 酬恩庵一休寺(しゅうおんあんいっきゅうじ)
●宗派 臨済宗大徳寺派
●開山 大應国師
●再興 一休宗純禅師
●本尊 釈迦三尊。釈迦如来坐像、文殊菩薩、普賢菩薩。

酬恩庵一休寺縁起
臨済高僧、大應国師が十三世紀後半、この地に禅道場を創建。その後兵火で荒廃、
六代法孫一休さんが1456年再興。酬恩庵とは師恩に報いる意味で一休さんが命名。

▼総門。



▼酬恩庵石標。



▼参道。
奥に本堂が見えます。



▼手水舎。



▼七仏通戒偈の詞白碑。
諸悪莫作 衆善奉行。釈迦十大弟子、阿難尊者の作、一休禅師書。



▼庫裏と方丈。(重文)
方丈は加賀藩前田利常が寄進再建したそうです。



▼方丈扁額。
酬恩庵と揮毫されています。



▼一休宗純禅師の木彫像。(重文)
方丈中央奥の仏間にお祀りしています。なぜどのお寺も共通して暗い上に奥へ奥
へとお祀りするのでしょう?



▼方丈各間には狩野探幽の襖絵。



▼方丈廊下。



▼方丈庭園。
方丈周囲には北庭、南庭、東庭とそれぞれ趣向の枯山水のお庭が見られます。



▼本堂。(重文)
入母屋造り檜皮葺き。本尊 釈迦三尊。



▼本堂軒。
組み物のサンプルのような美しさ。



▼本堂花頭窓。
禅宗寺院独特の窓。当初は「火灯窓」と書いたそうですが、木造建造物は火を嫌
うため、「花頭窓」と称するようになったとか。



▼開山堂。
大應国師の木像を安置しています。大應国師の弟子大燈国師が大徳寺の開基です。



▼一休禅師御廟と御廟門。
門扉には菊の御紋。一休禅師は後小松天皇の皇子説から宮内庁管理する陵墓のた
め入れません。





▼このはしわたるな。



▼老若一休さん。



▼鐘楼。
何か判らなくてスミマセンねェ。



▼名残のもみじ。



奇行の数々、奔放で仏教権威に抵抗し時には無視し、風狂精神で禅の精神性を世
に説いたとされているところが一休さんの民衆人気の由縁なのでしょう。

皆さま、年末ですね、またお正月が来ますね、別に待ち遠しくもありませ~んネ。
「門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」 チャンチャン!