土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

後の祭りでした。茅原の吉祥草寺。

2011年01月17日 | 奈良の古寺巡り


(2011.01.15 訪問)
14日の茅原吉祥草寺大トンド、今年こそ行くつもりでしたが事務所脱出に失敗。
翌土曜日、天候的には最悪、しかし行かねばなるまい「土曜日は古寺を歩こう」
雨、みぞれ、雪の中葛城古道櫛羅から東へ、茅原の吉祥草寺を訪ねました。
まさに後の祭り…。
昨日の喧騒は夢の中?吉祥草寺の参拝者はさすがボク一人でした。

▼本堂偏額。



[ 吉祥草寺 ] きっしょうそうじ
●山号 茅原山(ちはらさん)
●院号 金剛寿院(こんごうじゅいん)
●寺号 吉祥草寺(きっしょうそうじ)
●宗派 本山修験宗 大本山
●創建 舒明天皇 
●開基 役行者( 役小角)
●本尊 五大明王

吉祥草寺縁起
茅原の地は修験道開祖、役行者の出生地とされ、西の葛城山系は、役行者の修行
場、葛城修験の舞台となったところ、創建は舒明天皇と伝えられ、役行者縁りの
名刹として隆盛を誇り、平安時代理源大師聖宝が勅を奉じてお寺を再建したと伝
えます。ところが戦乱の南北朝時代の兵火によって悉く焼失、室町初期に再建さ
れたと伝えています。

▼山門。



▼鐘楼。



▼本堂。
本堂は焼失後の室町初期再建と伝え、護摩札に寛文五年(1665年)の墨書きによ
り、このころ改築されたそうです。



▼本堂本尊。不動明王坐像。
左右に四体の明王が祀られています。





▼本堂前の14日の左義長、茅原大トンドの痕。
本堂前の大トンドの痕が盛り土できれいにされていました。奥は観音堂。



▼14日に行われた茅原大トンド。
この写真は、地元奈良を中心に撮影されている「週末写歩」さんのブログから臨
場感タップリの写真をお借りしました。



▼本堂横、護摩行の名残も。



▼観音堂。
本尊 十一面千手観音立像。薄暗いお堂の中、眈々のお目にグッときました。
本尊は役行者の母堂、白専女本地仏の由緒があるそうです。





▼役行者産湯の井戸。
境内の一角には産湯の井戸がのこされています。



▼鎮守社熊野権現の鳥居。



▼熊野権現拝殿から本殿。



▼熊野権現本殿。



▼境内切り株から新しい命。
熊野権現本殿前に1m位の朽ちた切り株に若芽が。



▼真新しいお百度石。



吉祥草寺のHPに、
「開山堂には、等身を超える木造の役行者倚像・前後鬼坐像を祀り、これは恐ら
く本堂が改築された江戸初期の作と考えられます。この役行者像は顎髭がなく、
若き日の役小角の姿を写した珍しい像で、同じく堂内に祀る木造役行者母公坐像
も、他に遺品の少ない貴重な作例です。」
とありますが、開山堂なる堂宇はどこにもありません。よって肝心の役行者像は
拝見出来ませんでした。

開山堂と役行者はどこへ行ったのでしょうか。ボク達HPが頼りなんですが。
寺務所に寄ればよかったんですが、雨が強くなりました。
次の高取の光雲禅寺へ続きますのですよ。