土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

大原三千院。今日の大原、墨絵ぼかしの隠れ里と云いたいんですが。

2014年02月10日 | 京都の古寺巡り



(2014.02.08訪問)

ペルシャ絨毯より上等と云われる三千院有清園の緑の絨毯も、今日は白一色になってます。
とは云え、お寺の方も云ってました、「こんなベタ雪はかないまへんな、滑りやすいんで気つけなはれや」
なんのなんの、訪れる人はさすがに多い。寒かろうが、雪が降ろうが、雨が降ろうが天下の三千院です。
よ~く考えてみると、今日から初午三千院名物大根焚き、皆さんこれがお目当てなんやな。
ボクは違いますよ、墨絵ぼかしの隠れ里、雪の大原、雪の三千院ってどんなんかな、で、はるばる出町柳か
らバスでやってきたんです。

▼往生極楽院。




[ 三千院門跡 ]
●山号 魚山(ぎょざん)
●寺号 三千院門跡(さんぜんいんもんぜき)
●宗派 天台宗
●開基 伝教大師最澄(さいちょう)
●開創 延暦年間(782~806年)
●本尊 薬師如来立像(秘仏) 宸殿に祀られています。
▲京都市左京区大原来迎院町540 TEL.075-744-2531
▲拝観料 700円 御朱印300円
▲拝観時間 9:00~16:30 (冬期12月~2月)
▲JR京都駅から市バス16、17系統「大原」下車徒歩20分
 京阪電車「出町柳駅」から「八瀬」下車、市バス16,17系統「大原」下車徒歩20分

三千院縁起 (三千院HPから抄出)
比叡山延暦寺を開かれた伝教大師が、東塔南谷に草庵を開いたのに始まり、その後幾たびか移転しました。
寺名も円融房、梨本房、円徳院、梨本門跡、梶井宮と変遷、応仁の乱後、梶井宮の政所であった現在の地を
一時仮御殿とされ、明治維新までは御所の東、河原町御車小路梶井町に御殿を構えておりました。
元永元年(1118年) 堀川天皇第二皇子、最雲法親王が梶井宮に入室され正統を継がれて以来、皇族出身者が
住持する宮門跡となりました。妙法院、青蓮院、曼殊院、毘沙門堂とともに天台宗五箇室門跡のひとつとし
て歴代の天台座主を輩出してきました。

▼御殿門。




▼庫裡拝観受付。




▼客殿玄関。




▼客殿坪庭の蹲。




▼客殿前庭、池泉回遊式庭園の聚碧園。一面綿帽子で何が何やら。




▼宸殿。
大正15年(1926年) 宮中行事の御懺法講儀式を行うため御所の紫宸殿を模して建立。




▼宸殿本尊。本尊 薬師瑠璃光如来立像は秘仏。このお像は御前立像。(BS11京都国宝浪漫から複写)




▼宸殿左前に立つ石仏。お顔が良くわかりません、どなたなんでしょうか。




▼放生池。すっかり凍ってます。




▼蹲。




▼宸殿から見る往生極楽院(重文)。桁行三間、梁行四間、単層入母屋造、柿葺。寛和2年(986)の建立。




▼往生極楽院の本尊、阿弥陀三尊像。



本尊 阿弥陀三尊像。脇侍は向かって右、左脇侍観音菩薩坐像。向かって左、右脇侍勢至菩薩坐像。
中尊阿弥陀如来坐像(国宝) 像高233.0cm、木造檜寄木造、漆箔。久安四年(1148年)。
脇侍観音菩薩坐像(国宝) 像高131.8cm、木造檜寄木造、漆箔。久安四年(1148年)。
脇侍勢至菩薩坐像(国宝) 像高130.9cm、木造檜寄木造、漆箔。久安四年(1148年)。
衆生を彼岸へ誘うため阿弥陀さんと、菩薩お二人の来迎する姿を表していると云います。菩薩お二人は、ま
さに立ち上がろうとする瞬間の姿、上半身やや前屈みのご存知大和坐りで。

▼中尊の阿弥陀さんのお顔。




▼有清園から見る往生極楽院。
このカットを撮ってる時、ビックリしました。杉のてっぺんからドサッと雪が落ちてきてもろにかぶりま
した。




▼わらべ地蔵。右上のわらべちゃんがこの姿に。ほかのわらべちゃんはすべて雪の中。




▼灯籠。




▼往生極楽院から真っすぐ先に朱雀門。




▼観音堂。




▼観音堂本尊。キンピカの聖観音立像が祀られています。




▼恒例の三千院初午大根焚きが今日から始まりました。




▼正装 (大原女正装) でボクの為に大根を入れてくださった昔お嬢さん。




▼どうです、お出汁のいい匂いしません? 



美味しくて、暖かくて、ホッコリしたところでさてボチボチ帰るとしましょうか。

▼御殿門から見た金比羅山が白く染まりだしました。




▼まだ雪が舞っている御殿門。




▼朱雀門。今は飾り門のようです。往生極楽院を本堂としていた頃の正門だそうです。




▼御朱印です。




▼大原の里。







▼今日の出町出会い。さすがにこの寒さ、人がいませんが、すっかり雪は止んでます。
ウン、洲の先端に白いものが。




▼雪ダルマじゃないですか、なんとも粋でおしゃれな演出、ブラボーちゃん!!




雪の大原は初めてです。いまや大原の里は「隠里」「祈りの里」という風情を感じることは出来ません。
そんな中、深々と降りそぼる雪に一帯がモノトーンの世界に変わる時、雪がすべてを隠し、寂びた風情を感
じることが出来るのではと、墨絵ぼかしの里を訪ねてみたのでした。
深々と降りそぼるというほど情緒のある降り方ではなかった今日の大原。時折の強風にまるで吹雪き、と思
えば大粒のベタ雪が顔を濡らし、杉のてっぺんから雪は容赦なく落ちてくるし、境内参道はジュクジュク、
こわごわ歩く始末、墨絵ぼかしの情緒に浸る暇はありませんでした。




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