土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

北向山不動院、皇城鎮護のため、ご本尊は北を向いています。

2014年03月12日 | 京都の古寺巡り


(2014.03.08訪問)

安楽寿院の西、鳥羽天皇陵を挟んだお隣に北向山不動院はあります。このお寺も鳥羽離宮の一角に創建され、
平安京を北に望んでいることから国家皇城鎮護、守護を使命に本堂とご本尊不動明王はその名の通り北を向
いています。往時の広大な離宮、広大な寺域のイメージは今は昔、町中のお寺という印象そのままのお寺景
観です。南北に細長い境内には、不動院の名の通り、不動明王をはじめとした五大明王の石像が所狭しと立
並び壮観ですが、ゴチャゴチャ観は否めません。お不動さん信仰は根強いらしく夜中でもお参りの方がいる
そうですが、時々不逞の輩もいるそうで、夜中にアラームが鳴ってビックリしますと、ご住職の奥様が嘆い
ていました。


▼本堂。




[ 北向山不動院 ]
●山号 北向山 (きたむきさん)
●寺号 北向山不動院 (きたむきさんふどういん)
●宗派 天台宗系単立
●開基 鳥羽上皇 (とばじょうこう)
●開山 興教大師覚鑁 (こうきょうだいしかくばん)
●開創 大治五年 (1130年)
●本尊 不動明王 (重文)。
▲京都市伏見区竹田浄菩提院町61 TEL.075-601-4588
▲拝観料 境内自由 御朱印300円
▲近鉄京都線、京都市営地下鉄烏丸線竹田駅下車、徒歩10分

北向山不動院縁起 (北向山不動院パンフレットから抄出)
鳥羽上皇勅願で大治五年鳥羽離宮内に、興教大師覚鑁さんを開山上人とし創建されたのが起源です。覚鑁さ
んは仏師康助に不動明王を刻まされ、その不動明王を皇城鎮護の為に北向に安置、鳥羽上皇から北向山不動
院の名を賜ったのです。


▼古絵図。いつごろの絵図か聞き漏らしました。




▼山門。




▼寺標。




▼山門から境内。




▼山門裏扁額。




▼鐘楼。梵鐘は元禄七年 (1694年) 京釜師の名越浄味 (なごし じょうみ) が鋳造。



名越浄味さんは方広寺の梵鐘鋳造で有名な方で、太閤はんの息秀頼さんが例の江戸のタヌキにいちゃもんを
つけられた「君臣豊楽」「国家安康」の銘が入ったあの鐘の鋳造者らしいのですが、時代が若干合わないよ
うな気もします。       


▼参道右に四菩薩の石像。




▼境内。




▼本堂。正徳二年 (1712年) 東山天皇の旧殿を移築したものだそうです。




▼本堂正面の大提灯。




▼内陣。本尊 不動明王 (重文) 像高137cm、木造、仏師康助(定朝の三代目)。
 奥のお厨子に秘仏本尊不動明王が祀られています。毎年一月十六日開扉。




▼開山堂。出来立てホヤホヤ感のお堂です。開山上人興教大師覚鑁さんをお祀りしています。




▼不動明王三尊の石像。




▼こちら降三世明王の石像。外にも明王像がイッパイ!




▼石仏が集められています。




▼不動の滝。




▼庫裡と玄関。




▼らしからぬ小窓。




▼西門。




▼御朱印です。




伏見のお寺巡り オ シ マ イ !
山門前の道を西に行くと城南宮はスグ、梅見でもと思ったんですがハックションが止まりません。
今日は帰ります。



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