(2015.12.12訪問)
今日は槇尾山施福寺に登山参拝と御朱印を戴くため訪ねたのですが、チョットしたアクシデントで急遽予定変更、同じ
大阪の南端泉南市の長慶寺を訪ねました。地元大阪にこんなお寺が在ったとは、ビックリと同時に感激の一日でした。
さほど広くない境内に堂塔伽藍がギュッと詰め込まれ、しかも全部新しい。寺歴はきわめて古いにも関わらず古刹を窺
うものはありません。境内で檀家のご年配と立ち話、「ここの住職は偉い、五十年ほど前この寺に赴任した住職の奮闘
ぶりは凄かったよ、荒れ寺をここまで立派な寺にしたんやから」……。
とにかくビックリ境内を回ってみましょう。
▼町道に面している参道口。
[ 長慶寺 ]
●山号 金泉山 (きんせんざん)
●院号 慈昌院 (じしょういん)
●寺号 長慶寺 (ちょうけいじ)
●勅願 聖武天皇 (しょうむてんのう)
●開基 伝 行基 (ぎょうき)
●開創 伝 神亀年間 (724年頃)
●本尊 如意輪観音坐像 (秘仏)
●宗派 真言宗泉涌寺派 (しんごんしゅうせんにゅうじは)
▲拝観 自由 朱印300円 駐車場無料
▲大阪府泉南市信達市場815 電話072-483-2692
▲和泉西国三十三カ所第二十八番札所
南海沿線七福神第五番福禄寿札所
ぼけよけ地蔵尊二十四霊場第二十三番霊場
▲JR阪和線「和泉砂川駅」から徒歩15分
JR阪和線「新家駅」からコミュニティーバス北回り「市場青年会場前」下車 徒歩10分
国道26号線を和歌山方面「市場稲荷」交差点を左折
▼寺号碑。
長慶寺縁起。(長慶寺パンフレットから抄出)
金泉山長慶寺は神亀年間行基菩薩により開創され、金泉山慈昌院海会宮寺と呼ばれた。大苗代村海会宮池の傍らにあっ
たと云われ、白鳳様式の古瓦や和同開珎などが出土、法隆寺式伽藍配置と推定されている。
天正六年(1578年)信長の兵火、天正十三年(1585年)秀吉の根来攻めで伽藍壊滅。一宇観音堂のみが残り、その後豊臣
秀頼が観音堂と本尊如意輪観音を現在地に移築、改めて往時の年号を逆にして長慶寺と称した。その後江戸期時運は隆
昌、しかし明治の廃仏毀釈により衰退の一途、戦後は往時を偲ぶべくもなきまで荒廃。近年復興機運漲り本堂をはじめ
山門、開山堂、三重塔、鐘楼等の建立で山容寺容が整いつつあり、多くの参拝者で賑わうようになりました。
▼100段参道。
「厄除けの石段」と伝えられ、女性は33段目、男性は42段目で厄除祈念すればご利益が!
▼仁王門が見えます。
▼仁王門。三間一戸、八脚重層楼門、入母屋造、本瓦葺。両脇花頭格子窓の中に金剛力士が。
▼金泉山と刻された扁額。彩色のない扁額、いいもんです。
▼金剛力士阿形像。
▼金剛力士吽形像。
阿吽両像ともブロンズ像、現代仏師の作と思われますが、相貌表情がおとなしく、動きの迫力が感じられません。
▼大きな厄除け草履が掛けられていますが、なんで草履?
▼仁王門を潜ると本堂への参道。きれいな境内です。
▼鐘楼です。切妻造、本瓦葺。四脚柱にそれぞれ2本の添え柱が、強度がいるんです、梵鐘を見たらビックリしますヨ。
平成二十一年(2009年)再建。
▼梵鐘。デカイ! 鐘高2mはあるかも、重量は相当なものでしょう。
ご住職から一撞き許しをいただき、ゴ~~~ンと一発、震えましたよ響きで。
▼真新しい手水舎。意匠も二重屋根、ほかであまり見かけませんネ。
▼庫裏と客殿への長屋門風の門。
▼本堂遠景。
▼本堂。桁裄六間、梁間六間、入母屋造、本瓦葺。二間向拝付。平成九年(1997年)再建。
▼内陣の荘厳。伝行基作の本尊如意輪観音は須弥壇奥のお厨子の中に祀られています。本尊は秘仏、六十年に一度ご開
帳とのこと。暗くて見えませんが、須弥壇両脇に多聞天、持国天、左脇陣に愛染明王、福禄寿、不動明王を、右脇陣
には弘法大師、役行者を祀っています。
▼内陣長押に山号扁額。
▼外陣天井画。龍が横目でどこを睨んでいるんでしょう。
▼参道左に広~い枯山水庭園が。
▼孔雀塔(三重塔)。
本尊孔雀明王。今年十一月真言宗最高位の僧をはじめ高僧の出席のもと、落慶法要が盛大に行われたそうです。境内
で一番新しい三重塔。決して六重塔ではありません。大和薬師寺三重塔と同じ主屋根の下は裳階。
▼まだまだ元気に頑張ってます。
▼三宝塔(三重塔)。本尊大日如来。もうひとつの三重塔。平成十六年(2004年)建立。塔高21m、本瓦葺。
塔姿の美しい三重塔、建立後10年でこの風格が出るんですネ。
▼ぼけよけ地蔵さん。ぼけよけ地蔵尊二十四霊場第二十三番霊場です。
▼本堂横に建つ開山堂(多宝塔)。本尊行基菩薩。
塔高13.8m、下層辺3.96m、本瓦葺。平成三年(1991年)建立。
▼開山堂前石段に布袋さんがお坐りです。
▼本堂横に観音堂。ごくごく小さいお堂。(堂名はボクが勝ってに言ってるもので正しくないかもしれません)
▼馬頭観音と思われる石像が祀られています。
▼こちらも小さなお堂、如意輪堂。屋根が相当ヤバいことに。
(堂名はボクが勝ってに言ってるもので正しくないかもしれません)
▼如意輪観音石像が祀られています。
▼またまた小さなお堂、文殊堂です。(堂名はボクが勝ってに言ってるもので正しくないかもしれません)
▼文殊菩薩石像が祀られています。
▼石仏。
境内には十数棟の小さなお堂が点在、西国、坂東、秩父の霊場本尊石仏がお祀りされています。
▼裏参道。駐車場からだと先ずこちらから入山することになります。
▼裏参道から右手上に大師堂。
▼儀式の仏心殿。
▼龍の凄い彫刻が彫られている、ゆうに3mはある石灯籠。中国からの輸入らしいです。
▼駐車場から境内を見上げると。モチロン全景は見えません。
▼こんな五重石塔も。
▼本堂を見上げると。
▼巨石が積まれた石庭。
▼開山堂を見上げると。
▼御朱印です。
檀家の方が「凄い住職」と言っていた長慶寺住職、松永雄重師とお話をする機会が偶然持てました。カブで檀家回りか
ら帰ってきたばかりのご住職に御朱印をお願いするとスグ書いて戴き、なんせこのご住職話し上手、「まぁチョット上
がってお茶でも飲んで行き」と、お寺再興の苦労話や先月落慶した新三重塔の落慶法会秘話などプレス写真など交え伺
い、本尊孔雀明王の写真まで頂戴し、帰り間際「これ持って行き、不断は入れん所まで拝観できるから」と本山泉涌寺
への紹介状を戴く幸運、超ビックリでした。
ご住職は真言宗泉涌寺派の重鎮、御年86歳、単車に乗るはクルマは運転するはで二度ビックリ、早い話、超人ですワ。
このお寺の人気、高い訳がよく判りました。 ありがとうございました。 合掌
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