(2014.03.22訪問)
ねねのみちをそぞろ歩く人の多さは相変わらずで、高台寺への石段にも多くの人が上ってゆきます。かの黒
田官兵衛もねねさんには相当厄介になったんでしょうし、豊臣恩顧の武将達もねねさんを慕い、ある種サロ
ン的雰囲気が漂い、タヌキですら一目置いたと云いますネ。そんな女性の魅力と人心掌握の術、高度な政治
力を身につけた当時としては傑出した女性、太閤はんの奥方ねねさん。大坂夏の陣で炎上する大阪城を高台
寺の茶室から見ていたというねねさん。僅か二代で滅んだ豊臣の滅びの美学をどのように受け止めていたの
でしょうか。
ねねのみちを挟んで前に圓徳院はあります。ねねさんはここに十九年住んだそうです。
▼ねねのみち
[ 圓徳院 ]
●寺号 圓徳院 (えんとくいん)
●開基 三江紹益禅師 (さんごうじょうえき)
●開創 慶長十年 (1605年)
●宗派 臨済宗建仁寺派 高台寺塔頭
●本尊 阿弥陀如来 (重文)
▲京都市東山区高台寺下河原町530 TEL.075-525-0101
▲拝観料 500円 御朱印300円
▲拝観時間 10:00~17:00
▲HP http://www.kodaiji.com/entoku-in/idx.shtml
▲JR京都駅・近鉄京都駅から市バス206(東山廻り)→東山安井停下車東へ徒歩5分
阪急 河原町駅・京阪 祇園四条駅から市バス207→東山安井停下車東へ徒歩5分
▼ねねさん像。(写真はウイキから)
北政所ねね、出家後高台院 (1549~1624年)ねねさんに関する賛否評論は色々有るそうです。
圓徳院縁起 (圓徳院HPから抄出)
豊臣秀吉の没後、その妻北政所ねねは「高台院」の号を勅賜されたのを機縁に高台寺建立を発願し、慶長十
年、伏見城の化粧御殿とその前庭を山内に移築して移り住みました。それ以来、多くの文化人が、北政所を
慕って訪れたと伝えられています。ねね五十八歳の時のことです。これが圓徳院の起こりです。ねねは七十
七歳で没するまで十九年間この地で余生を送り、終焉の地となりました。そのねねを支えていたのが、兄の
木下家定とその次男の利房です。圓徳院は利房の手により、高台寺の三江和尚を開基に、木下家の菩提寺と
して開かれ、高台寺の塔頭とされました。寛永九年、ねね没後九年目のことです。
▼正門。もともと木下家屋敷なので正門は長屋門。武家屋敷の形態がとられています。
▼北政所ねねさんの舊跡石標。
▼唐門。
▼唐門扁額。
▼方丈。(写真はウイキから)
▼方丈前にシンプルな枯山水の南庭。
▼馬酔木が満開になってきました。
▼南庭。
▼渡り廊下。
▼宗旦狐の置物。
江戸期に御所周辺に出没した古狸。茶宗匠や僧侶に化けて悪さをしまくったそうです。圓徳院との関係は
よく判りません。
▼方丈裏の坪庭の蹲。
▼少し小粒ですが沈丁花も咲き出してます。
▼北書院からの北庭。
伏見城北政所化粧御殿の前庭を移したもので、原型をほぼそのままに留める桃山時代の代表的庭園。
▼北庭。全体に巨岩を多数配置した珍しい庭園としても知られるそうです。
▼北庭の三尊石。
▼檜垣の手水鉢。宝塔の笠を利用し、笠石を横にして、その面を凹字形に切り取り手水鉢とした珍しいもの
です。
▼北庭。
▼北庭。
▼北書院歌仙の間。
▼北書院からの北庭。
▼椿。
▼三面大黒天堂。御堂は京都御苑から移築したもの。
三面大黒天は太閤はんが念持仏としたといわれ、大黒天、毘沙門天、弁財天の三つの顔を持った珍しい尊
像。いわば秀吉出世守本尊と伝わるそうです。
▼手水舎。
▼歌仙堂。
ねねさんの甥木下勝俊は出家して長嘯子と号し、多くの和歌を残し「歌仙」と称され結んだ庵は、歌仙堂
と呼ばれ、歌人の聖地として親しまれているそうです。
▼歌仙堂。
▼ねねの小径って知ってます?
▼ねねの小径。圓徳院の境内を横切って小径があります。
▼方丈から見たねねの小径。
▼御朱印です。三面大黒天堂で相当お歳を召した方が書いてくれました。
ねねさんの生き方には賛否があるようですが、豊臣秀吉、北政所ねね、この二人の夫婦を越えたコンビネー
ションは今の時代、賞賛アレこそ非難めいたことはあまり聞きません。しかし史実としてはどうなのか、興
味シンシンです。
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こちらのコーナーにて「圓徳院」の記事を我々のアプリで紹介させて頂こうと思い、アプリ上の「Walking MAP」よりこちらの記事にリンクさせて頂いております。
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