土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

城北公園菖蒲園、満開ですよ。

2016年06月11日 | 花巡り





(2016.06.09訪問)


いずれがアヤメか杜若忘れちゃならない花菖蒲、と云うことで大大阪のオアシス城北公園菖蒲園が見頃との噂。
噂につられて早速行ってまいりました。
菖蒲園内は団体様ご一行、昭和四十年頃にブイブイのお姉-さま方、お兄-さま方が悠然とフラフラとご鑑賞、
おかげで花がもの凄くキレイに見えたのは錯覚かな。
そう広くはないですがきれいに管理された園内に、約250品種、13,000株が植わっているそうです。




▼佐野の渡







▼加茂の花







▼花曇







            ▼小笹川







▼めざめ







▼日の出鶴







            ▼滋賀の浦波







▼紅千代鶴







            ▼小町娘







▼江戸錦







▼夕鶴







            ▼花車







▼神曲







▼佐野の渡







            ▼江戸美人







▼山紫水明







▼白雪







            ▼揚羽







▼朝の光







▼伊勢千歳







            ▼枕草子







▼花名見当たらず。





いずれがアヤメか杜若忘れちゃならない花菖蒲、オ  シ  マ  イ




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将軍塚青龍殿、東山のテッペンで青不動に会う。

2016年06月09日 | 京都の古寺巡り





(2016.06.04訪問)


青蓮院門跡の山外境内の将軍塚青龍殿を訪ねることにします。落慶後一年半、東山山上の大舞台ってどんなんかなァ
迷車大和路号のアホナビには困ったもんです。青蓮院から東山山上へ行くのに、東から回ればいいのに、西から回ろうとする、あろ
う事か倍からの遠回り指示をする始末、アホナビは即OFF! 道を知ってるならナビを使うなと云われそうですネ。
京街中の車の洪水を知ってか知らずか東山ドライブウェイは快適そのもの、途中東山山上への道を入ると突き当たりが将軍塚青龍殿
です。



▼桓武天皇の想いが埋められた将軍塚。





[ 青蓮院青龍殿 ]
●寺号 青蓮院青龍殿(しょうれんいんせいりょうでん)
●宗派 天台宗(てんだいしゅう)
●開創 平成二十六年十月(2014年)
●本尊 青不動二童子像(青不動明王)
▲時間 9:00~17:00
▲拝観 500円 朱印300円   
▲京都市山科区山科厨子奥花鳥町28 電話075-771-0390
▲京阪バス(70番)年間土・日・祭日、11月は毎日運行、4月、5月の連休運行 運賃 大人230円 小人120円均一
 三条通蹴上より五条通に通じる東山ドライブウェイの頂上から将軍塚へ
 
 京都駅よりタクシー 約20分 青蓮院よりタクシー 約10分



▼山門福徳門。青龍殿駐車場はこの右にあります。





将軍塚青龍殿縁起 (将軍塚青龍殿HPから抄出)
平成二十六年十月、京都東山山頂に大護摩堂「青龍殿」を建立、落慶。
青龍殿とは、奈良大仏殿の約横幅半分の木造大建築物で、国宝青不動をお祀りする建物です。国宝青不動を奥殿に安置、複製画を通
じてお参りすることが可能です。建物内では護摩を修し、皆様の諸願成就を祈願させていただいております。青龍殿と併せて木造の
大舞台を新築、これにより東山山頂より京都市内を見おろし、大阪近郊まで一望できるようになり、雨の日でも雲の上にそびえ立つ
天空のお堂として見応えがあり、大舞台から京都市街をご覧いただきますと、観光地や史跡などの確認出来、京都の理解に役立ちま
す。さらに平安遷都の折、桓武天皇が築かせた由緒ある将軍塚が現存します。また庭園には紅葉、桜など四季を彩る樹々をはじめ、
枯山水庭園など整えられています。



▼山門を潜り初めて目にするのはおシャレな幾何構成の花壇と云うべきか、何と云えばいいのか……。







▼この大日堂が入場受付です。







▼この参道を行くと青龍殿。







▼青龍殿です。ワイドが無いので正面が撮れません。







▼真新しい扁額。





早速中へ入ってみましょう。その前に青龍殿の由緒を。 (将軍塚青龍殿HPから抄出)

大正二年(1915年)明治天皇大喪使総裁、大正天皇即位大礼使総裁の伏見宮貞愛親王殿下より令旨を賜り、大正天皇の即位を記念し、
大日本武徳会が中心に京都府民から浄財を募り「大日本武徳会京都支部武徳殿」として京都北野天満宮前に建立されました。 武徳殿
は一見純和風に見えて「和洋折衷」という大正時代建築の特徴を示す木造大建造物で価値の高い建物です。昭和二十二年(1947年)京
都府に移管され「平安道場」として警察の柔剣道の道場となりましたが、平成十年(1999年)京都府は雨漏りの手当が遅れ、修繕に多
額の維持管理費用がかさむことから「平安道場」を閉鎖し解体処分とすることにしました。その後青蓮院が歴史的文化遺産の継承を
決意し平成二十一年「青龍殿」として京都東山山頂将軍塚に移築再建することを決定、平成二十六年十月完成いたしました。
木造平屋建桟瓦葺 
外陣延面積 約537㎡ 高さ14.5m 東西長さ 約26m  南北長さ 約20m
内陣延面積 約138㎡ 新築 東西長さ 約12.8m 南北長さ 約11.4m



▼まさに道場そのものですね、外陣です。       







▼め~ん、ど~と聞こえてきそうですネ。













▼正面扁額から奥が内陣。

 





▼道心と書かれた内陣扁額。奥に青不動明王像が見えますね、これはレプリカです。国宝青不動明王像は後ろ奥殿の中にいらっしゃ
 るそうです。







▼青不動の部分アップです。(この写真は数年前青蓮院本堂後堂にいらっしゃった時のレプリカを撮ったものです)







それでは天空の大舞台へ行ってみましょう。

▼標高220メートルに在る大舞台、こんな感じです。青空やったらなァと云うのはヒガミでしょうか、言い訳でしょうか。 













▼大舞台から京都市街です。北から西方向がよく見渡せますが、青空やったらなァ。













▼大舞台から青龍殿。手前新しい建物が青龍殿内陣として建てられたものです。 













▼大舞台に珍しい建物が。ガラスの茶室「光庵」陽光があれば虹色が現出するそうです。吉岡徳仁さんの作品。







▼北を見れば……、

 





▼平安神宮が見えます。

    





▼これが将軍塚。直径約20mの円形土壇。
 この地は京都四条通の真上に位置し、桓武天皇が都を定められる折り、和気清麻呂を伴ない登られて、この京都を都とすることを
 お決めになり、将軍の像に甲冑を着せ埋めて、都の安泰を祈ったと伝えられています。(将軍塚青龍殿HPから抄出) 













新しいわりには結構樹々が繁っているお庭を歩きましょう。

▼石の小径に沿って……、

    





▼小さい流れを見ながら……、







▼変な石塔と石仏を撮り……、







▼東屋で一服、タバコは吸ってませんよ、禁煙です。







▼両側につつじの刈り込みを、アアちょっと遅かったなァと思いながら……、







▼枯山水庭を横目に……、







▼庭園散策の終点に着きました。出口です。







▼赤の前に青不動を置きました、ご朱印です。





青蓮院門跡の山外境内が東山の山上に。新しいと云う価値を除けば、青蓮院さんなかなかやるじゃないですか。
日本三不動の一つ青不動を本尊に、山のテッペンと云う自然環境は歳月の経過と共に樹々が織りなす四季の彩りを鮮やかに魅せ、
清水の舞台の数倍と云う大舞台は益々この青龍殿の価値を上げることでしょう。一度訪ねる価値のあるメイショですヨ。

将軍塚青龍殿これにて オ シ マ イ





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安倍文殊院、快慶文殊は美丈夫。

2016年06月03日 | 奈良の古寺巡り





(2016.05.28訪問)


慶田寺から次の訪問先は南15分くらいの所、安倍の文殊院です。
先週訪ねた天橋立の智恩寺で文珠さんに会い損ねたので、今日はその日本三文殊の第一霊場、安倍の文殊院を訪ねます。
鎌倉仏師の両雄、運慶に対する快慶の作と云われる文殊菩薩騎獅像とその眷属。快慶さん作のお像の造形の美しさ、特にお顔の美し
さは恐らく後世のどの仏師も太刀打ちできない凄いテクだと思ってます。楽しみだなァ~。




▼山門。






[ 安倍文殊院 ]
●山号 安倍山(あべさん)
●寺号 文殊院(もんじゅいん)
●宗派 華厳宗(けごんしゅう)
●開基 安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)
●開創 大化元年(645年)
●本尊 文殊菩薩騎獅像(国宝)
▲時間 9:00~17:00
▲拝観 本堂700円(茶菓付き) 金閣浮御堂霊宝館700円 二所共通拝観1200円 朱印300円   
▲奈良県桜井市阿部645 電話0744-43-0002
▲JR桜井線「桜井駅」から徒歩15分
 近鉄大阪線「桜井駅」から徒歩10分
 
 西名阪道路「天理IC」より30分
 
 南阪奈道路「葛城IC」より20分
 
 国道165号線 阿部交差点より直ぐ




▼山門。






安倍文殊院縁起 (安倍文殊院HPから抄出)
大化改新後、左大臣安倍倉梯麻呂が安倍一族の氏寺として建立したのが「安倍山崇敬寺文殊院」である。倉梯麻呂が創建した崇敬寺
は、現在の寺の南西300mの地に法隆寺式伽藍配置による大寺院として栄えていた。鎌倉時代現地に移転後も、大和十五大寺の一つと
して栄え、寺運は隆盛であったが、永禄六年(1563年)松永弾正の兵火で一山鳥有に帰し、その後寛文五年(1665年)本堂(文殊堂)と
礼堂を再建。現在の本堂はこれで、人母屋造本瓦茸七間四面の建物で礼堂(能楽舞台)を添え、本堂右に釈迦堂、左に大師堂、本坊、庫
裡が並ぴ庭園を隔てて方丈客殿につらなっている。




▼山門から参道、この先直角左へ曲がり本堂に向かいます。







▼参道、正面本堂です。







▼ハイテク手水舎。手をかざしたら分かります。







▼絵馬がギッシリ。







▼本堂です。桁裄七間、梁間七間、人母屋造、本瓦茸。寛文五年(1665年)再建。前の絵馬の数、半端じゃありません。







▼本堂山号扁額。







▼本堂前面はオール格子戸。

 





▼本堂前の礼堂(能舞台)。先に見えるのは五台閣、客殿です。







本堂入堂です。

▼その前に小部屋に通され、茶菓を戴きます。







▼隣の部屋に空海さんが祀られています。四国八十八ヶ所お砂踏みの部屋です。







本堂奥に附設されている大収蔵庫に文殊院の大スターが安置されているのです。

▼文珠さん登場!本尊文殊菩薩は獅子に乗り四人の脇侍を伴う渡海文殊の姿です。(写真は文殊院HPから)



●中央文殊菩薩騎獅像(国宝) 文珠像高198cm、光背を含めた像高約700cm、木造。
建仁三年~(1203年~1220年)、鎌倉時代、仏師快慶。
●文殊さんの右隣 善財童子(国宝) 像高約130cm、華厳経に登場する童子で文殊菩薩の教導を受け、諸所の善知識を歴参。
建仁三年~(1203年~1220年)、鎌倉時代。
●右端 優填王(国宝) 像高約250cm、西域優填国の王、文殊さんとの関わりは不明、
建仁三年~(1203年~1220年)、鎌倉時代。
●文殊さんの左隣 須菩提(国宝) 像高約190cm、釈迦十大弟子の一人、建仁三年~(1203年~1220年)、鎌倉時代。
●左端 維摩居士(国宝) 維摩経に述べる維摩居士と文殊菩薩の法論で有名。安土桃山時代、仏師宗院。




            ▼凛々しい文珠さんもう一枚。たまりませんネこのお顔。



            (写真はネットからもらってきました)   




▼本堂をもう一度。







▼屋根の鴟尾に後付けでしょうか鬼瓦が取り付けられています。







▼本堂に隣接して釈迦堂が建てられています。正面からは入堂で来ません。






            ▼本尊釈迦三尊。明治の神仏分離で談山神社から移されたそうです。
             中尊釈迦如来坐像、像高約165cm、檜寄木造、玉眼、室町前期。

 




▼鐘楼。







▼文殊池石碑。

  





▼文殊池の畔に安倍一族の一人、仲麻呂望郷碑が莫山さんの書で。
        天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも

 





▼池に張り出す仲麻呂堂(金閣浮御堂)。六角堂。安倍仲麻呂公や安倍晴明公など安倍一族をお祀りしています。







▼春秋の寺宝展時に開扉。ちょうど今、春の特別展で拝観できます。金閣浮御堂霊宝館700円。






            ▼お寺に古墳が。






▼文殊院西古墳。開基安倍倉梯麻呂の墓所との伝があるそうです。石室の石積みと切り石の精巧さビックリしますヨ。
 祀られているのはお不動さん、空海さん作と伝えるそうです。







▼不動堂。三間四方、宝形造、桟瓦葺。







▼おりしも若い僧が護摩焚きの準備中。






            ▼境内奥に立つ十一面さん。






▼もう一つの古墳が、十一面さんの後ろに文殊院東古墳、西と東で石室の出来がまるで違いますネ。







▼境内最奥に縁結びの白山神社。







▼展望台に登ってみましょう、そこは安倍晴明が天文観測をした所、清明堂が建てられています。






            ▼この方が安倍晴明さんです。御堂関白道長さんに可愛がられたそうですヨ。



            (写真はネットからもらってきました)




▼清明さんは陰陽道の祖とされる方、前にはレプリカですが立派な如意宝珠が安置されています。






            ▼この高台が観測地ですヨの碑。






▼高台から見た花の広場。花絵馬で人気ですよネ。今はただの広場。






           ▼莫山さん書の東山門碑。






▼残りつつじと御朱印です。





文殊信仰の至れり尽くせりのお寺です。二~三年前に国宝指定された文殊菩薩の威力は相当なもの、そして祈祷寺院の面目は絵馬の
数が膨大で溢れんばかりに掛けられています。
気になるのは、文殊菩薩はこのお寺の本尊ですが、本堂奥に附設されている大収蔵庫に置かれています。お堂の厳粛な荘厳の中で本
来祀られるべきお像がまるで博物館か美術館の展示そのもの、言葉を変えれば客寄せパンダみたいなもの。信仰対象と美術品の挟間
での文殊さんの意見を聞いてみたいものです。

安倍の文殊院 オ シ マ イ





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