土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

中之島バラ園、秋バラ第一弾!

2016年10月14日 | 花巡り




(2016.10.14訪問)

一週間ほど前に、秋バラはどうかなと思いココ中之島にやってまいりましたが、残念でした。
よしチョット偵察に行こう、その前に……、
今日もまたお昼前のお昼のランチは豪勢な肉ワカメうどんにエビ天をトッピング。ウッウ美味い!

さて今日はどうかな……、




▼中之島バラ園入り口。







▼アレックスレッド。







▼ピンクグルスアンアーヘン。







▼スヴニールドゥアンネフランク。







▼アンバークイーン。







▼マグレディースイエロー。







▼マッカトニーローズ。







▼マチルダ。







▼チャールストン。







▼ハニーブーケ。







▼マーシャスタンホープ。







▼マヌーメイアン。







▼レディーマリーフィッツウイリアム。







▼シンシアブローク。







▼ミセスPSデュポン。







▼シュネーヴィッチェン。







▼ワイフオブバス。







▼マダムレオンバイン。







▼マダムシャルルソバージュ。







▼レディヒリンドン。







▼ピース。







▼ヨハンシュトラアウス。







▼バターカップ。







▼ミセスチャールズランブロウ。





咲いてましたよ3〜4分咲き。全体咲きっぷりはマダマダ、株によってはボツボツですネ、
にもかかわらず、ええとこ撮りです。
今月後半ぐらいでしょう、見頃は。

中之島バラ園、秋バラ第1弾 オ シ マ イ



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金勝寺、山寺のなかの山寺、素晴らしい山寺です。

2016年10月11日 | 滋賀の古寺巡り





(2016.10.08訪問)


先週に続いて迷車大和路号は迷いながら近江路を走っています。何故迷ったかそれは、相変わらず大和路号のアホナビはアホです。
名刹金勝寺を指示しないのです。
名神栗東で降りてあとは道標が有るだろうが甘かった。県道には金勝寺への道標が皆無、さてどうしよう……、
聞かなけりゃしゃーない、入ったセブンの美人オネーサンの親切なこと、おかげで以後はスイスイでした。



▼道の駅「こんぜの里」前を右に、細いですが舗装された参道山道を進むと、立派な石碑が建ってます。





[ 金勝寺 ]
●山号 金勝山 (こんしょうざん)
●寺号 金勝寺 (こんしょうじ)
●宗派 天台宗 (てんだいしゅう)
●勅願 聖武天皇 (しょうむてんのう)
●開基 良弁僧正 (ろうべんそうじょう)
●創建 天平五年 (733年)
●本尊 釈迦如来坐像(重文)
▲滋賀県栗東市荒張1394 TEL.(山上本坊) 077-558-2996 (里坊) 077-558-0058
▲拝観料 500円 朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00 12月から3月は9:00から16:30)
▲http://www.konsyoji-ritto.com/index.html
▲JR草津線「手原駅」下車 バス 30分 こんぜシャトルバス「金勝寺」下車(季節運行)
 JR琵琶湖線「草津駅」下車 バス 20分 金勝線「中村」下車、タクシー待機場からタクシー20分
 名神高速 栗東インターチェンジから信楽・金勝山方面へ、約25分



             ▼ドンドン進みます、内心ビクビク向こうから車が来たらどうしょう。寺号石柱が左手に。





金勝寺縁起 (金勝寺HPから抄出)
天平五年聖武天皇の勅願により、都の東北鬼門を守る国家鎮護の祈願寺として東大寺初代別当良弁僧正が開基しました。 弘仁六年嵯
峨天皇の勅願で、興福寺伝灯大法師願安により大伽藍が建立され、大菩提寺と称しました。八世紀中頃までに近江二十五別院を総括、
法相宗興福寺の山岳仏教道場でもありました。天長十年仁明天皇より、定額寺に列せられ、その折の勅願の題字が、金光明最勝王経
の金勝陀羅尼品の「金勝」であり金勝山金勝寺と改称しました。寛平九年宇多天皇は、年分度者試度の太政官符を下賜、菅原道真が
勅命により登山しまた。歴代天皇は論旨を下し、源頼朝や足利尊氏など武将は下知状を下し当山を保護しました。





途中、急カーブで曲がれない道でUターン地まで進み方向転換、相当酷い道を過ぎればあともう少々。
きれいな駐車場に入山受付があります。

▼受付を済ますとスグ参道です。







▼大きな杉が覆い深閑とした中、凛とした空気が漂い、両側は苔むす石垣が続き前方に仁王門。見たそのままですネ。







▼仁王門。三間一戸、梁間二間、入母屋造、銅板葺。左右奥の間に金剛力士が控えています。
 昨年末、杮葺の屋根を銅板葺に改装したそうですが、上下一見ミスマッチ、不揃いの美か。







▼仁王門扁額。






動の阿形さんに静の吽形さん、相当酷い状態になっていますが、玉眼だけは後補のようです。鎌倉時代。

▼右奥の間の阿形さん。仁王さんと云えども虫歯に気をつけましょう。













▼左には吽形さんが。













▼斜めに見た仁王門。







▼仁王門から数段先に本堂。







▼神仏の気があたりに漂うような緑に抱かれた山寺の本堂。







▼金勝山のテッペン近くでも、まだ秋の気配はしません。







▼本堂。桁裄三間、梁間四間、寄棟造、銅板葺、一間向拝付き。今日、正面扉は閉じられて両側の戸口からの入堂です。












            ▼堂外からの内陣撮影はやはり無理。






▼本尊釈迦如来坐像(重文)。像高2.2m、檜寄せ木造り、平安後期。
 正面から拝する2mを越えるお像の迫力は並ではありません。嘗てあったでしょう金箔も彩色も今はなく、黒漆のみが体を覆ってい
 ます。ふくよかなお顔に小さな螺髪が規則正しく並び柔らかな衣文のタッチは定朝様と見受けました。



             (本尊写真は金勝寺ポストカードをスキャン)





▼本堂。本尊サイドには開基良弁さんの木像も安置されています。







▼本堂から振り返ると仁王門が、左に二月堂への石段が見えます。







▼二月堂。桁裄三間、梁間四間、銅板葺、入母屋造、一間向拝付きの小さいお堂。
 鬱蒼の陰影の中での堂内ライティングの妙、小さいお堂だからこその渋い演出ですネ、堂内見えるのは本尊軍茶利明王立像。







▼本尊軍茶利明王立像 (重文)。像高3.6m、檜一木造り、一面八臂で二臂を胸前でクロス、後六臂に様々な武器を持っています。
 とにかくデカく圧倒的な迫力とはこのことを云うんでしょうネ。(写真は堂外から撮ってます)







▼二月堂。







▼本堂後ろに御香水館。加持修法のための清水井戸。嘗ては御所に正月祝いの水として献上していたそうです。







▼本堂裏高台にある虚空蔵堂への参道。山寺の参道らしくゾクゾク感イッパイ。







▼境内の一部が見渡せますヨ。手前大きい屋根は本堂です。







▼少しばかりの平地に建っている虚空蔵堂。例により堂内の灯りが漏れいい雰囲気です。







▼虚空蔵堂の正面。桁裄三間、梁間五間、入母屋造、銅板葺、一間向拝付。







▼虚空蔵堂内陣の須弥壇。中央本尊虚空蔵菩薩半跏像。堂内から拝見しても半跏の状態を見ることは出来ません。







            ▼本尊虚空蔵菩薩半跏像 (重文)。像高約2m、一木造、彫眼、平安時代。
             表面彩色は残っていませんが、非常に印象的な目は智慧の虚空蔵菩薩らしく、
             知的なお顔で座しています。



             (虚空蔵菩薩写真は金勝寺ポストカードをスキャン)





▼虚空蔵堂。







▼虚空蔵堂を後ろに見て、本堂の方へ戻る下り参道。







▼こんな森に囲まれた境内は夏場のフィトンは降り放題でしょうネ。







▼山寺の雰囲気。







境内から少々離れたテッペン付近に馬頭観音堂が一堂ひっそりと建てられています。

▼駐車場から馬頭観音堂への参道。







▼馬頭観音堂。方三間、宝形造、銅板葺。セキュリティばっちり、堂内を窺うことは出来ません。






            ▼本尊馬頭観音立像。このお像は新しいもの。平成九年に盗難に遭い平成二十四年像顕、
             開眼供養が挙行されたそう。
             栗東トレセンが金勝山の麓にあります。守り本尊らしいですよ。



             (馬頭観音写真は2013年5月23日付読売新聞滋賀版から借用しました)





▼駐車場からの景観。もう少し左に琵琶湖が望めますが、樹木が邪魔して撮れません。







▼ご朱印です。






山寺コンテストがあれば上位入賞間違いなし、金勝寺はそんな山寺なんです。山上までの舗装された道路は狭いですがクルマでラク
チンにお寺まで行けますが、往時は皆さん相当苦労して参拝されたそうで登山そのものと聞いており、ボクは今歩いて参拝と云われ
たら絶対に行きません。
創建当初は山岳仏教道場で相当数の伽藍が甍を競ったそうですが、今はその名残すらありません。しかし残された今ボク達が目にす
る仏像の価値は半端じゃありません。博物館や美術館に並ぶ仏像とは違う、ましてや周りが鬱蒼の森林、完全に隔離された山中の環
境、そして像容の立派さ、お堂内における臨場感にはその仏が発する気がひしひしと身に迫る思いがします。湖国の山寺に残る仏像
群、仏教文化の中心としてこの金勝寺はそれなりの力を有していたのではないでしょうか。
久々に感動の山寺でした。





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玉桂寺、狸をかきわけ訪ねた先は、取り取りの仏像で賑やかなお寺です。

2016年10月06日 | 滋賀の古寺巡り





(2016.10.01訪問)


両側に狸が並ぶ国道307号も一歩脇道に入ると山麓沿いの細い道に、行き違いもままになりません。やがて大戸川に沿う道の先に吊
り橋が見えます。日常見ることのない吊り橋、珍しさでシャッターを切っていたらいきなりブッブー!相手も軽だったのでなんとか
行き違い成功、山門はスグそこにありました。




▼門前を流れる大戸川、川向こうには信楽高原鉄道が走っています。






[ 玉桂寺 ]
●山号 秋葉山 (あきばさん)
●院号 十輪院 (じゅうりんいん)
●寺号 玉桂寺 (ぎょくけいじ)
●宗派 高野山真言宗 (こうやさんしんごんしゅう)
●開基 伝 淳仁天皇 (じゅんにんてんのう)
●創建 伝 奈良時代
●本尊 弘法大師像
▲滋賀県甲賀市信楽町勅旨891 TEL.0748-83-0716
▲拝観料 無料 朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲http://gyokukeiji.org/
▲琵琶湖百八霊場第八十八番札所 ぼけ封じ近畿十楽観音霊場第五番札所 
▲信楽高原鉄道「玉桂寺前駅」下車吊り橋を渡り徒歩約5分
 新名神高速道路「信楽IC」から、信楽市街地方面へ約3km、約10分、国道307号線沿いに案内看板があります。




▼山門。






玉桂寺縁起 (玉桂寺HPから抄出)
一千二百年の昔、奈良朝の淳仁天皇が一時、都を平城京から滋賀に移された事があります。その時の保良宮、つまり奈良時代に、滋
賀の皇居を造られる間、仮御所として使われたのが玉桂寺の始まりであります。後に文徳、後花園帝の勅願寺として栄え、江戸時代
には三万石の格式を誇り藤丸の駕を認可されたる名刹で境内では、四丁四万、歴代尊崇のもと弘法大師を本尊と崇め、その信仰を一
山に蒐め、歴史の尊厳と規模の広大を天下に誇る寺院です。





            ▼山門脇に自然石に大きく寺号が刻された碑がドンと置かれています。






▼山門を直進すると本堂参道なんですが、大きな石灯籠が通せんぼ。






            ▼寺号木札。達者な字ですネ。






            ▼背の高い手水鉢も通せんぼ。






▼何やら賑やかそうな境内ですよ。奥に雛壇のようなのが見えます、近くに行ってみましょう。







▼お地蔵さんの集団です。







▼では本堂へ、短いですが参道石段。







▼空海さんがはためいています。







▼本堂です。ここも空海さんがはためいています。







▼本堂正面に引きがなく全景が撮れません、これが精一杯。







▼内陣全景、相当賑やかです。







▼内陣扁額。







▼内陣須弥壇のお厨子に秘仏本尊弘法大師像が祀られ、五十年に一度のご開帳です。







▼本堂後堂に回って見るとお釈迦さんが艶かしく就寝中、じゃなかった涅槃像でした。罰当たりなことを云いました反省!







▼大黒さんもいらっしゃいます。







▼後堂の横から地下道が設けられています。薄暗いです、怖そうです。







▼ジャジャ~ン! 大デリゲーション、細い細い約20mの地下通路両側にギッシリ観音さんが並んでいます。







▼通路中央付近に盟主、足腰神経痛除けの使命を帯びたお薬師さんがおられます。
 最近ボクも壊れかけなんで足腰だけでなく首から上もお加護ありますようにとお願いしときました。







▼グリーン一色のこんな観音さんが並んでます。見ようによっては異様です。







▼反対側からの本堂です。







▼弘法大師お手植の高野槙 (天然記念物)。
 約千二百年前頃弘法大師空海が中国より帰国後いっとき九州に留め置かれた時期に諸国を巡拝の折当山に聖武天皇其の他皇族一族
 供養の為中国より持ち帰りし高野槙の苗を植えられて皇族一族の霊を慰められたと伝えられています。(玉桂寺HPから抄出)







▼本堂トナリの護摩堂。空海さんが堂前にお立ちです。







▼本尊は大日不動明王坐像。右にお立ちはぼけ封じ観音立像。ぼけ封じ近畿十楽観音霊場第五番札所の本尊です。







▼阿弥陀堂。







▼阿弥陀堂内陣の須弥壇。中央本尊阿弥陀如来坐像。右五劫思惟阿弥陀如来坐像、左お釈迦さんかな、不祥です。






            ▼本尊阿弥陀如来坐像。像高142cm、漆箔、木造、彫眼、平安時代。






▼こんなお顔です。






            ▼右の五劫思惟阿弥陀如来坐像。像高99.3cm、木造、彫眼、室町時代。
             五劫思惟像は東大寺のお像でお馴染みですネ。






            ▼左の如来坐像。印相から多分釈迦如来坐像と思われますが、
             相当酷いことになってます。詳細不祥。






▼阿弥陀堂。







▼阿弥陀堂と護摩堂を結ぶ通路に観音さんの団体こちらは雛壇にギッシリ。







▼地下道の像と同じグリーン一色の観音さん、像高は違うようです。







▼鐘楼。







▼梵鐘は完全ガード、楼内に鉄骨が組み込まれ超安全、落ちることはないでしょう。







▼毘沙門堂。







▼これでもかと云うぐらいの毘沙門天がいらっしゃいます。右端に吉祥天がお一人。







▼毘沙門堂を斜めから。







▼ここにもお地蔵さん雛壇。足元にナンバーが書かれていますが、初めと終わりが何処にあるか確認出来ませんでした。






▼大不動明王が境内を睥睨。






            ▼足元からのお不動さん。






            ▼こんなお不動さんです。一願成就大不動明王。像高13m、金銅像。とにかくデカイ。






▼墓石のように基壇上に観音立像が整然と並んでいます。基壇には家名、個人名記されています。
 ボクはてっきり墓石だろうと思ってこのエリア全体をを撮らなかったんですが……、

        





▼庫裡。こちらで御朱印を戴きます。







▼ご朱印です。大不動明王の基壇に置いて撮りました。







▼山門右手、大戸川にかかる吊り橋。信楽高原鉄道「玉桂寺前駅」からこの吊り橋を渡るとお寺はスグ。







「信楽の弘法さん」として親しまれているお寺なんですが、ボクの感じる空海さんの印象は「さて何処へ行かれたんでしょうか」
余りに観音さんの団体とお地蔵さんの団体が異様なくらい境内を占めています。

ご住職に大小観音さんの多さとまるで墓石のような観音さんの並ぶエリアがある疑問をお聞きしたトコロ……、
「私はつい最近この寺の住職を拝命したんですが、前住職との引き継ぎがなく現状がどうなっているのかハッキリ言って分かりません。
ただ墓石のような観音さんのエリア、あれはお墓ではありません、前住職も奥様も僧侶で拝み系の経営をされていたみたいで……、」

拝み系とは、どうも裏に曰く因縁がありそうで「なんでお参りの方に理由を聞かないのですか」とは云えませんでした。
難しいですネ、引き継ぎは。





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正福禅寺、素晴らしいお釈迦さんがおられます。

2016年10月03日 | 滋賀の古寺巡り




(2016.10.01訪問)

秋の近江路をのんびり走ろうと思ったんですが、我が家から第二京阪、京滋バイパス、名神高速、新名神高速と高速を四つ乗り継い
で降りたすぐのところ、新名神高速「甲南IC」を降り約二分の所に今日目指す正福禅寺があります。我が家から約80キロ、一般道を
殆ど走ることなく目的地に着く高速道路はなんと便利で、なんと味気ない道なんでしょう。
せっかくの近江路 (このあたりを近江路と云えるのか知りませんが) 帰りは信楽で山盛りの観音さんに会い、国道307号でユックリ秋
の近江路を走ります。チンタラ走るのは迷車大和路号の最も得意とするところ、です。



            ▼寺号石柱。






[ 正福禅寺 ]
●山号 寿亀山 (じゅきざん)
●寺号 正福禅寺 (しょうふくぜんじ)
●宗派 臨済宗妙心寺派 (りんざいしゅうみょうしんじは)
●開基 伝聖徳太子 (しょうとくたいし)
●創建 伝七世紀初頭
●本尊 十一面観世音菩薩立像 (重文)
▲滋賀県甲賀市甲南町杉谷2928 電話0748-86-2879
▲拝観料 無料 朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲近江西国第三十一番札所 甲賀西国第十五番札所 
 湖国十一面観音霊場第六番札所 近江湖南名刹霊場第七番札所
▲JR草津線「甲南駅」より甲賀市コミュニティバス西線「勢田寺」下車徒歩約10分
 新名神高速道路「甲南IC」から車で2分
 


▼石段参道。味のある石段でしょう。





正福禅寺縁起 (正福禅寺寺史から抄出)
当寺は聖徳太子が御開創、本堂安置の本尊十一面観音菩薩、釈迦如来、四天王等太子一刀三礼の霊仏で仏法鎮護、国民豊僥のために
開創されました。平安時代には天台宗寺院でしが約400年前天正の乱で信長兵火で七堂伽藍は悉く灰燼に気しましたが、本尊と諸仏
は難を逃れるも寺景なしが続き、寛文年間当寺中興の実堂大和尚が、時の将軍綱吉の世継ぎ出生祈願を受け本尊十一面観音菩薩に観
音経一万巻読誦懇祷すると目出たく世継ぎが誕生、綱吉は仏恩に報いんとし、二万八千石と境内地二町五反を与え、徳川家祈願所と
して葵の紋を下賜、以来霊験顕著な世継観音として信仰を集めています。




▼石段参道。すぐそこに仁王門が見えます。







▼仁王門。三間一戸、入母屋造、銅板葺。基壇の上にポンと置いてあるような簡素な仁王門。
 仁王さんを金網やガラスでガードするような無粋なことはしてありません。







▼扁額の盛り上がり金が光明を放っているようです。







時代貫禄の凄い金剛力士、いずれの像も像高約197cm、檜一木造、平安時代。
▼阿形仁王さん。







▼吽形仁王さん。



相当酷い事になってます、余りにお気の毒で全身像撮れませんでした。





▼仁王門。







▼短かそうですがイイ雰囲気の参道が……、







▼二手に分れ……、







▼右の石段を上ります。







▼簡素な鐘楼が左手に。







▼お庭が広がり……、







▼散り忘れ彼岸花に蝶が遊び……、右上にいますが見えます?







▼手入れの行き届いたお庭に囲まれて……、







▼最近修復されたきれいな本堂が正面に。桁行三間、梁間四間、入母屋造、銅板葺。







▼本堂扁額。







▼内陣須弥壇に燦然とお厨子が光ってます。本尊十一面観世音菩薩が祀られていますが秘仏です。







▼立派なお厨子ですネ。小さなお前立ちの観音さんがお立ちです。







▼お厨子左右に四天王像が守りを固めています。お名前は判りません。






            ▼左脇陣の地蔵菩薩坐像。像高159cm、寄木造、彫眼、平安時代。
             右手に錫杖、左手に宝珠を持つ貫禄のお地蔵さん。






▼おちょぼ口にほんのりと紅の色が残っていますネ。






            ▼右脇陣には釈迦如来坐像(重文)。像高140cm、寄木造、彫眼、平安時代。
 
             光背は二重円光に法界定印を結んで蓮華座上に結跏趺坐。

             定印の上に小さな仏像が乗っています、真近で拝見していながら気が付きませんでした。
             何処を見てるんでしょうネ。PCで拡大して見ますと「天上天下唯我独尊」
             あのお釈迦さん誕生仏です。お釈迦さんがお釈迦さんを持つ珍しいお像です。






            ▼両脇陣に四天王。お名前は判りません。










▼右壁面の十大弟子。新しいお像でしょうか大変きれいです。







▼豪華な円形天蓋が天井を荘厳しています。



(本堂内の仏像写真は許可を得て撮影しています)





▼本堂が境内唯一のお堂なんです。






            ▼本堂前に建つ宝篋印塔。印塔の見本のようなプロポーション。
             複弁を刻んだ基壇の上に、素面の基礎を置き塔身の月輪内部
             には薬研彫りで金剛界をあらわす四仏の梵字を刻んでいます。






▼本堂横の小さな池。







▼鎮守社の八坂神社。奥に拝殿が見えます。






            ▼拝殿前に阿吽の狛犬。











▼本殿。







▼境内奥の放生池。石橋が架かっています。







▼石橋を渡ると小さなお社弁天堂と役行者像が並んでいます。






            ▼役行者。






▼裏山を巻くように遊歩道が巡っています。







▼歴代住職の墓。最近改修されたんでしょうネ、チョットきれいすぎますが、こういう歴代墓を見るとこのお寺の歴史を感じ
 ますネ。







▼庫裡。こちらでご朱印を戴きます。







▼ご朱印です。






近江路湖北、湖東から湖南の地には天台寺院や観音さんの有名どころが多く残されていますが、ここ正福禅寺は臨済寺院、禅宗のお
寺です。しかし多分に洩れず本尊は十一面観世音菩薩立像、世継観音として信者を集めているそうなんですが、残念ながら秘仏、し
かし本堂須弥壇を彩る仏像は見応え十分、とくに重文の釈迦如来坐像は安定感、量感抜群でやや伏し目で瞑想中のお釈迦さん。小さ
なよく整った螺髪に真っ赤な肉髻と額の白毫の白、定印上の小さな釈迦が一直線、像形は左右対称で法衣の柔らかな浅いドレープ、
左右が違うだけで絶妙のバランス、仏師名は不祥ですが総てが後補でなく造像時のままだとしたらこの仏師の力量は大したもんです。

釈迦如来に感動して次は信楽まで走ります。タヌキに会いに行くんではないんですヨ。





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