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塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

パレイラのマネージメント

2010-05-22 00:50:06 | 日記
 パレイラが栄冠を手にした1994年大会も、セレソンには様々な不安要素がありました。例えば次の2点がそうです。

 1・ロマーリオは果たしてチームの和を尊重するか
 2・故障した二人のCB、リカルド・ローシャとリカルド・ゴメスの代役は?

 結果からみればロマーリオは和を乱すことなく、まさにセレソンのエースとして大活躍を見せましたし、CBはアウダイールとマルシオ・サントスの起用が大成功し、パレイラは守備的と批判されながらも、セレソンを頂点に導くことに成功しました。

 もちろん大会が始まってからも
 「アメリカ戦でのレオナルドの退場劇」「選手の身を焦がすような、灼熱の太陽」など、パレイラを悩ます事柄は幾つもありました。

 レオナルドの代役はブランコが見事につとめ、強い陽射しに関してはブラジルは日程にも恵まれました。

 例えば決勝の相手イタリアは、ブラジルが準決勝から「中3日」であったのに「中2日」の間隔しか空いていませんでしたし、イタリアは東海岸から飛行機移動しなくてはなりませんでした。

 またパレイラは2006年大会もブラジルを率いていますから
 「本大会直前のメディア対策」
 「選手の体調の見極め」

 などフィードバックして活かせるだけの体験を持っています。
 2002年と2006年のワールドカップを経験していない南アフリカにとって、パレイラの歩んできた道は本当に心強いと思います。

 南アフリカが16強以上の成績を残したなら、韓国で今もヒディンクが敬愛されているように、パレイラも南アフリカで深く愛されることでしょうね。
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パレイラは今何を思う

2010-05-22 00:36:01 | 日記
 今32名の代表監督の胸のうちは様々な思いで一杯でしょうが、中でも南アフリカ代表の指揮官パレイラは、正直眠れない夜があるかもしれません。

 ホスト・カントリーにまつわるジンクス
 「ホスト国が予選リーグで敗退した例は無い。」という視点から捉えれば捉えるほど、パレイラに降り注ぐ視線と重圧は増していくばかりです。

 彼がセレソンを24年振りのワールドカップ制覇に導いた1994年も、「守備的だ」「退屈だ」と様々な批判を浴びましたが、今回仮に予選グループで敗退したなら、パレイラは人生で2度と南アフリカの地を踏めないことを覚悟した方が良いでしょう。

 ホスト国の結果はワールドカップ全体の盛り上がりに不可欠ですし、同時に大会が成功したかどうかのバロメーターになります。

 ですからホスト国であると同時に優勝候補でもあった1978年のアルゼンチン、1998年のフランスを優勝に導いたメノッティとジャッケは、時空を越えて敬意を払われる存在であるといえます。

 もしパレイラの負担がメノッティとジャッケよりも軽いとするなら、
 「南アフリカはホストではあるが、優勝候補ではない。」

 という1点でしょうか。とにかく予選リーグの3試合に持てる力の全てを注ぎ込む。その作業は2002年のトルシエを見ればわかりますね。
 トルシエは「16強以上は褒美である。」と捉え、グループリーグ3試合の結果にこだわり続け、グループ首位で決勝トーナメントに進出を果たしました。

 でもパレイラのような熟練者には、これくらいの緊張は過去にも体験しているでしょうから、むしろ心地よい気持ちなのかもしれません。

 まもなく全てのファンの視線が、パレイラと南アフリカの大地に注がれます。
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