塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

中野京子「印象派で近代を読む」より

2022-07-27 20:39:22 | 日記
 中野京子の作品「印象派で近代を読む」(NHK新書)の105ページに、英国の画家、ウイリアム・ホガースの作品が掲載されています。

 彼の作品は著作の中で何度も紹介されているのですが、ホガースの代表作「ジン横丁」「ビール街」は考えさせられる題材です。

 ジンは今でこそ「ジン・トニック」に代表されるカクテルに必須のアルコールですが、ホガースの生きた時代、産業革命児は労働者階級が

 「早く酔っぱらえる最高の安酒」
 「そのためジンを飲みすぎて、財産を失う、健康状態が最悪の低所得者たちが続出」

 という形だったのです。

 逆に中産階級は「ビール」を愛飲し、労働者階級のようにアルコール依存に落ちることはなく、節度ある生活を行っていました。

 そう、サッカーではビールは必需品で、フーリガンもビールをたらふく飲む、つまり階級が下のアルコールという印象が強いのですが、ビールはかつては洒落たアルコールだったんですね。

 ラグビーでもビールは愛飲されますし、かつてUEFAチャンピオンズ・リーグもハイネケンが公式スポンサーとして名を連ね、リバプールの胸スポンサーはカールスバーグだった時もあるほど、ビールとサッカーは近い存在です。

 ただ、今後はたばこブランドとフォーミュラー1が疎遠になったときと同様にアルコールブランドとサッカーも問題視されるようになるのでしょうか。

 そうなりますと日本代表はキリン「ビール」ではなく、「ビバレッジ」との付き合いが本格的になるかもしれません。

 日本代表の選手やちもキリンビールだけでなく、アサヒビールのコマーシャルに出演経験を持ちますが、たばことアルコールは時代によってその存在意義が大きく問われている代名詞ではないでしょうか。
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改めて思う韓日戦で印象に残ること

2022-07-27 20:29:23 | 日記
 韓日戦はいつの時代も歓喜と失望の繰り返しでした。

 恐らく近年で一番の「失望」は、やはり1997年のアジア最終予選、かつての国立競技場で行われた第3戦を1-2で落としたことでしょうか。

 この試合、加茂周日本代表監督は2トップを三浦知良と新戦力「呂比須ワグナー」で構成し、布陣も3-5-2から4-4-2へ移行します。

 とりわけ場内アナウンスで「呂比須ワグナー」と案内された際、国立競技場は地震が起きたかのように揺れましたよ。

 それだけ日本代表は

 1・加茂さんは固定した選手で戦ってきた。
 2・三浦知良に頼りすぎ

 という面が大きかったのでしょう。

 もちろん1997年には中田英寿のレギュラー昇格もありましたが、一方で最終予選で岡野雅之が使われる可能性は、この時点でも全くなく、そのしわ寄せがあの「イラン代表」との一戦に続きます。

 加茂さんは後半28分、リードしている1点を大事にしすぎるあまり、鹿島アントラーズの秋田豊を投入し、最終ラインを強化します。

 しかし加茂さんは試合後

 「声がかれるほど、下がるなと叫んだ」

 と語り、識者から守備の選手をいれてラインを下げるなという叫ぶ意味合いがわからないと指摘されたほどでした。

 敵地「蚕室」で行われた一戦は、日本が監督交代の荒療治の効果が出始めたこと、日本代表そのものの調子が上り調子になっていたこともあり、2-0で完勝でしたが、この勝利は韓国代表が手を緩めてくれたため。という声もあったほど、韓国代表に覇気はありませんでした。

 以後、ワールドカップ・アジア最終予選で両国が同じ組になることはないためですが、勝利しても敗北でもヒステリックに叫ぶ輩を見ることがない点は、非常にありがたいとは思いますね。
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E1選手権の意義を考えてみて

2022-07-27 20:20:00 | 日記
 E1選手権を中継するフジテレビは、盛んに「アピール」「サバイバル」「ワールドカップ」を連呼します。

 逆に言いますと、これらを用いなければ放映権を購入した意味合いがないことを、露出してしまっているように思います。

 確かに西アジアにおけるガルフカップは

 1・AFCアジアカップよりも重要なトロフィーをされる
 2・それは中東サッカーというよりも、各国首長とサッカー協会の面子の問題ではなかろうか
 3・少なくともイラン代表のように、中軸が欧州各国に散らばっていると、価値観は多少変化しているのではないか

 という見解はできます。

 僕の勝手な考えで恐縮ですが、この日本代表選手たちからワールドカップ本番に召集される可能性は、1部の例外を除いてないように思います。

 例えば宮市亮にようにブンデスリーガとプレミア・リーグ、そしてエール・デジビに在籍経験を持つ選手には、可能性はあると感じます。

 それは現在のJリーグもずいぶんと国籍が豊かになりましたが

 1・欧州各国リーグには、様々な骨格、筋力、敏捷性を持つ選手がいる
 2・日常的に触れていれば違和感は少ない
 3・ワールドカップ本番で面食らっていれば、1試合戦っただけで疲弊してしまう
 4・今回の日程は3日しか間隔があかず、疲労は大敵である

 ということは、必然的に欧州リーグの選手たちが求められるに違いないためです。

 サプライズ選出はそのサプライズで招集された選手に、あからさまな心理的負担を与えてしまいます。

 選手の健康状態とメンタルを考慮すれば、スカウティングの網に引っかかっていても、従来通りの選手起用が一番ではないでしょうか。
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