「のうぜんかづら」は今が花時、ごくたまに散歩の折りなどによその家の
垣根を這う橙赤色の可憐な花を見かけます。
漏斗状で朝顔のような花ですが、その色が何とも言えず優雅です。
かねてから欲しいと思っていたのが、たまたま苗木屋さんの店先にあったので
昨日買ってきました。1880円なり。
店の人はニコニコ笑いながら、この花には毒があるから気をつけて下さいね、
と意味ありげに私に教えてくれました。
エーッ、そんな筈はないのに・・・と思いつつ早速調べてみました。
「のうぜんかづら」は漢方名を凌霄花、又は紫威といい、
駆淤血剤の一つとして扱われています。
例えば子宮筋腫・酒飲みのなる赤鼻(酒渣鼻)・ニキビ(座瘡)等で
血の滞りが原因となる場合に使われているようです。(血中の痛みの要薬なり)
問題の毒性については
(1)胎前・産後には絶対用いてはいけない。(通経下胎の薬だから)
(2)花の香りを嗅ぐと脳を傷める。
(3)樹液は有毒と広辞苑にある。
(4)毒草・毒薬を誤って食べた時、本品と黒豆一緒に煮て豆だけを食べると良い。
(却って解毒剤として働くのでは?)
以上のようで、花は別段毒草であるという風ではありませんでしたが、
樹液は有毒なのかも知れません。
しかし血気虚の婦人や妊産婦には禁物であるとか、鼻を近づけてはいけないとかの
禁則があるので一応は要注意の薬草であることは確かなようです。
かつて漢方の美容洗顔料を作ろうと調べたことがありますが、
白附子や白 *止・白斂の類に並んでこの凌霄花も含む処方が幾つかありました。
要するに血熱を冷ます(お肌の火照りを冷ます)のが本性と思えます。
http://youjyodo.la.coocan.jp/geocities/mycoment/17.html