イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

日曜美術館

2012年10月22日 | イコン

鹿島田真希さんの日曜美術館。

拝見してよかったと思いました。

教会で真希さんの掲載された新聞をみんなで読んだときに
「ご主人はどんな方かな?」と誰もよく知らずに話していました。

真希さんの置かれた現状を知ることができ
作品に書かれた意味をまた深く読みとれると思いました。

芥川賞の授賞式の時の真希さんの顔が
喜びというより
覚悟した顔であったので
きっと何かある方だろうと想像していました。

信仰というのは自分の苦悩を昇華させてくれるだけでなく

他者の苦悩をも自分の身に置き換える考え方を示してくれますが

授賞式の真希さんには
真希さんとご主人のふたりがあの場に立っていたのだなと理解できました。

私も聴覚障がいの子を成人させて
今は痴呆老人をふたり看ていますが

心も身体もヘトヘトになって
「明日、朝には自分は亡くなっていて
起きられないかもしれない」とずっと思っています。

「このまま死ねば楽になる」という気持ちもあります。

「でも、自分が死んだらこの子はどう生きる?両親はどうなる?」という気持ちが

いいやまだ生きねばならないと思わせてくれ
死への誘いを拒絶して
また新しい1日を迎えさせてくれます。

死ぬまでその繰り返しです。


心の負担を抱えての創作は何倍もたいへんです。

それを選ばれ実行されている真希さんは
同じく障がいと生きていく方々の代弁者となる使命があるのだと思いました。

ルオーはもちろんすばらしかった。

でも、真希さんの後ろに見えた普通の日常

鍋やネイルやスーパーの袋

それらが見れてよかったと思いました。


またいつかお会いできるように思います。

 


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神の手

2012年10月15日 | イコン
神の手は

神様しか持っていません。

(それとブラックジャックか!?)

森口氏のことは

何年か前の宮城の遺跡発見の捏造を思い出しました。

とっても滑稽でした。

神様、人様をあざむくと必ず罰がくだる。

真面目に生きるのがいちばんよ。

普通に生きて普通に死ぬのよ。


「お天道様に顔向けできねぇ」って、
時代劇でのセリフがありますが

真面目に生きているつもりでも
教会で痛悔したらボロボロ出てくる私。

「神様に顔向けできねぇ」と言わない生き方をしたいです。



来週の日曜美術館のルオーに真希さんが出演されるのを楽しみにしています。

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神宮寺山古墳

2012年10月13日 | イコン
岡山市北区の病院から見える神宮寺山古墳です。

こんもりした山の左側が御野小学校です。
私の卒業した小学校です。
山の向こうに岡山大学が見えます。

岡山は古代からの古墳がとても多い場所で
実家も古墳の上に建っています。

岡山市内は遺跡の上に街ができているので
私有地などは掘って遺跡が出てきても黙っている人もいると聞きます。

実家のある土地から出てきた大きな甕も後楽園の県立博物館にあります。

岡山はいろいろな宗教も発生している土地で
災害がほとんどないのも遺跡が守られてきた理由でしょう。

「岡山の人は冷たい」とか「岡山の人は助け合わない」とか
いろんなことを言われるのですが、
それらを黙って冷ややかに聞いているのが岡山県人です。

古代からあらゆる人々が通って交わってきた場所ですから
したたかな生き方をしているのが岡山県人です。

歴史を知りもしない県外の人間が岡山を批判するなどとんでもない。
また、私たちも他所の批判はできないのです。

住み慣れると穏やかで住みやすいのが岡山です。

人間の生き方として、生活する土地を知り馴染んでいくのは賢い生き方だと思っています。

「大きな街のくせに田舎」

「てんでバラバラな岡山」

これもまた岡山の特色です。


岡山県知事選挙がありますね。
いったい誰になるのでしょうか?

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責任

2012年10月07日 | イコン
岡山市内は日中は汗ばむくらいです。

しかし、夜になると毛布を掛けて寝ています。

きっと北国はストーブをつけている所もあるのでしょう。


一昨日、死にかけた父ですが、
最近流行している風邪が原因でした。

母も鼻水や咳が出だしたので内科や耳鼻科に行きました。

長年お世話になっている耳鼻科の先生が
「熱が出ても38度くらいから上がらない。

鼻水と咳が続いて、熱も上がらないから大丈夫と思っていたら
すごい深い咳き込みとなって
子どもや年寄りは咳き込みで脱水となりすぐ死ぬからね。

そういう流行りの風邪だから、必ず抗生物質を使って早めに抑えるように。」と言われました。

(みなさん、うがいや手洗いを敢行してください。
喉が痛くなったら内科より耳鼻科にまず行ってください。
直接、鼻と喉に薬をさしてもらうのが悪化を抑えます。)


私の経験ですが、信頼できる経験深い医者ほど「死」を口に出します。

80歳過ぎた両親の主治医たちは
「まだ死んだらあかんよ!まだ生きれるんだからね」とよく両親に言います。

未経験の若い医者は、恐る恐る「死」について話します。

それは仕方ないのですが、
医者としては「死」に立ち向かって
「患者を死なせるわけにはいかない!」という責務を示してくれて初めて信頼できる医者になります。

両親も間近になった「死」を怖がらず迎える用意をしています。

「死」の話を冗談混じりで笑いながら
両親としてくれる主治医たちに感謝しています。

私が手術で死にかけたときにも執刀した医者が謝りにきました。

「僕はもう少しで福井さんを死なせるところでした。」と言いました。

子宮の外側にできた筋腫の内蔵への癒着を見抜けなかったのです。

正直な医者で、彼は現在はとても出世しています。
看護士たちの信頼もあります。

仕事の責任と情熱が人のためになります。
どんな仕事でもです。
久しぶりに およべうどんのお父さんとお話をして
仕事というものを考えました。

真面目に生きることは決して損はしない。

必ず誰かのためになっています。

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50歳を過ぎた情熱

2012年10月06日 | イコン
父が死にかけて

(年寄りや幼児はちょっとしたことでも死の淵に立ちます)

生還してきました。

闇から光へ戻った父は目を開けて

美しい看護婦さんたちを見て目が輝きました。

看護婦さんたちには失礼かもしれませんが

やっぱり、美しいきれいな人や色や物は

見た人間を生き生きとさせるエネルギーがあるのですね~。

病院にこそ、音楽や絵が必要だと思いました。

アメリカの大きな病院にはよく、小さなギャラリーがついていますが
日本の病院も考えていくべきですね。

何のために「芸術家」という専門家がいるのか?

それは「人間が生きていくため」なんですね。

母も体調を崩したので、母の病院にも行き

私の体調がどうなるかと思っていましたが、
数日前からまた コエンザイムQ10とビタミンCを飲みだしており、なんとか乗り切りました。

ドイツのキルト展示に行ったときに
ドイツでずっと暮らしている日本人ガイドさんが
お年にも関わらず素晴らしく美しかったので秘訣をお聞きすると
コエンザイムQ10と水溶性ビタミンCを30代から飲まれているとのことでした。

それから私も飲みだしたのですが、この数年間は介護の忙しさで飲まずにいたのです。

飲みだすと全く疲れ方が違います。

サプリメントの力も借りないといけない年代になりました。


昨日、エルムンドをオンデマンドで観ていたら
宮本輝が「50歳過ぎた人の情熱が本物だ」という話をしていました。

それはあたっているかもしれません。

肉欲が多少削ぎ落とされて残っていくものは精神性のみですから。

外観の美しさは衰えるけれども
精神の発達は衰えがありません。

今の日本社会はアンチエイジングを取り違えて考えているのかもしれない。

肉体と精神の違いをもっと子どもたちにも教えていくべきでしょう。

心理学がなかなか日本で発展しない理由はそこにあるように思います。

父の病院のトップの先生は白衣にジーンズで回診にいらっしゃいました。

すてきな方でしたよ~(^w^)

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花時計