イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

独占

2012年11月28日 | イコン

「金箔は私にしか売らない」と聞いて

これはおかしいと感じたのは私のような商売に関わる生徒でした。

イコンに貼るシール状の金箔です。

まるで独占禁止法の垂直カルテルか?…とすぐに思いました。

ジョン・シャーマンです。

独占禁止法…知らないのか?と思いました。

すぐに剥がれてくるあのシール金箔である必要は全くなく

ハゲハゲでも自分で金箔を貼りゃいいのです。

日本画では箔貼りの特訓までさせられましたから
シール金箔より普通の純金箔が安いのです。
それに
家庭で描いて楽しんでみんなでお祈りするイコンに
金箔の完成度がそんなに必要なのか?と思いました。

ポイントは「金箔が剥げてないか?」ではなくて
「イコンの聖人たちがちゃんと描けているか?」です。

黄金背景に惑わされることなく
「へったくそでもブサイクでもヘチャムクレでも
歴代のお手本のイコンの通りに描けているか?」が重要です。

「金箔は私にしか売らない」なんて
日本画を描いていても
仏画を描いていても
一度も聞いたことがありませんでした。

生徒が金箔屋に電話をかけると
「先生にしか売らないと取り決めをしたので売れない」という返事だったそうです。

こういうのを「独占」というのではなかったかしら?

とても奇妙で…
なぜイコンの材料の独占をする…!?

おかしいと思って辞めてよかったと思います。

イコンに独り占めや金銭のトラブルなんてとても考えられませんからね。

そういう「個人の欲」とは全く無縁のものです。

信徒にとりましては
イコンの純粋さは絶対的です!

信徒以外の生徒もよくわかっていました。

 


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言霊

2012年11月25日 | イコン

今年は「言葉の力」というものを強く感じた年でした。

「人に言った言葉は必ず自分に返ってくる。
天に唾を吐いたら自分に返るように」

…と昔からおじいちゃんやおばあちゃんたちに言い聞かされてきたのですが

私も同じように孫世代に言い伝えると思います。

言葉は信頼にもつながります。

キム・タックにも儒教の言葉をパンの先生が言っていました。

「出乎爾者 反乎爾者也」 爾に出ずる者は 爾に反る 

自らの行いが 自らに反えってくる



私もお世話になった方ではありましたが

あまりにも岡山、岡山県人への批判や
学歴による差別発言、
カラオケをするから知的レベルが低い、など
「金箔は私にしか売らない」という独占販売も

常識で考えれば理解できない発言。

母は黙って聞いていましたが
「痴呆の私でもわかる。
知的レベルが低いのはどっちだ?」とよく言っていました。

人をけなしたり差別する言葉は
常日頃から脳で考えていないと口からは出ません。

祖母や私が教えていただいた先生方(鏑木清方や林司馬)に比べるとあまりにも精神性が低く
画家として学ぶには、もう無理だろうと思い教室を辞めました。

イコンは個人のものではなく、人類のものであると思います。
仏画もそうです。

そのような人類の財産に関わる者が
自分の気にくわない人をけなしたりするのはどういうことかと
信徒でない生徒まで言い出しました。

これでは教室というコミュニティは全く成り立ちません。

自分の理想を生徒に押しつけるのは間違っていました。
理想は自分が実現すればいいのです。

正教会の信徒でない生徒たちの方が
「イコンの大切さ」をわかっていました。

イコンの無銘性を厳しく守るようにと千年伝えられてきたのは
画家個人の欲を律するためだと思います。

仏画でも多くは工房で管理するのは
個人を出さないためでもあります。

メディアを利用したイコンの大宣伝はいらないし
イコン画家を奉る必要など全くありません。

イコン画家は神様の伝達者であってただの職人です。

イコンは信徒たちが命をかけて守ってきたものであるので
それを伝えていくだけでいいのです。

祖母も仏画を描いていましたが
「画家は絵のことだけを思いなさい。
他に手を出してはならない」と言っていました。

林司馬先生も「他のことは考えてはいけない。
毎日、絵のことだけ考えなさい。
画家はそれだけでよい」と口ぐせのように言われました。

それは実に正しかったと思います。

私は自分が「イコンを描いているおばちゃん」⇒「イコンを描いているおばあちゃん」になったらいいなぁと思っています。

これからは
被災地のために描いていきたいです。

 


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振動

2012年11月22日 | イコン
昨晩は落ち着かない夜でした。

同じ感覚をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。

私は遠くの地震でも感じるので

2時頃わかりました。

昨晩は「どこだろう」と思いながらうとうとしていました。

遠くの揺れは地面が揺れるというより、空気が揺れます。

空気の微かな変化で「あ、おかしい。地震だ」とわかります。

これは私が特別な能力があるとか

霊的に敏感というのでは決してなくて

多くの動物が持つ能力だそうです。

このような感覚を子どもたちが察知できるような訓練も必要なのではないかと思います。

そのためには、幼いときから自然と触れて

深く観察、推測できる訓練をするべきです。

現在の学校教育も大切ですが

人間本来の動物の勘を身につけるのはもっと大切です。

「釜石の奇跡」もただ避難訓練の成果だけでなくて

避難訓練をすることにより子どもたちが
「自分で危険から逃げるにはどうするかと常日頃から考えていた」からだと思います。

脳が身体の行動をお越しますから
考えていないと動けないのです。

身体を危険から守るにも「想像力」が必要です。

私のしている絵や音楽などの芸術は「想像力」の訓練ですね。

日本は子どもたちへの芸術教育をどんどん削っています。

これは動物的勘が働かない子どもたちを育てていることと全く同じです。

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函館

2012年11月18日 | イコン

私はオンデマンドでゆっくりテレビ番組を見ています。

大好きなエルムンドや新日本風土記など。。。

最近はトトリもおもしろいです。

 

今朝の朝食、5時~6時に簡単に食べてから家族の朝食を作ります。

 

新日本風土記で函館が。。。

一度は行ってみたいなぁ~。

函館ハリストス正教会です。

立派な教会です。

 

鐘をたたかれています。

カリオンです。

 

 

6つの鐘を両手両足でたたくのだそうです。

すごい~!!(#^.^#)

 

 

 

鐘の音を聞きながら生活できるのっていいなぁ~。

私の理想の生活は鐘の音で1日過ごせることです。

いつか行くぞ~!函館!!

安いツアーでも探そうかな?

 

 


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要求しない

2012年11月15日 | イコン
私も教えてもらい学び
主婦や学生たちに教えた経験があるのでわかりますが

学ぶ楽しさ、教える喜びの中心に
先生や生徒がお互いに「何かを要求しない」ということがたいへん重要だと思いました。

トラブルの原因は
先生が生徒に知識や技術を教える以上のことを求めたり

また反対に、生徒が先生に甘えすぎたり
必要以上に持ち上げて利用しようとしたときに
その師弟関係は信頼がなくなり崩れてしまいます。

よく見たり聞いたりしたのが
「私は先生なんだから生徒が助けるのが当たり前でしょ」
「生徒なんだからいろいろとしてもらうのは当然よ」というもの。

先生が自分の制作時間がないので
生徒が先生の作品制作を手伝う訳です。

しかし、手伝いに見合う謝礼や材料代はもらえず
制作者として先生の名前が公表され手伝った生徒の痕跡は全くなくなります。

パッチワークキルトではそれが問題になり裁判にもなりました。

私も自分の大きなキルトの作品は
自分ひとりで作りました。
決して生徒に手伝わせたりしませんでした。

私はしたことはないのですが
他の先生が展示などで作品数が足りないときには
生徒の作品を借りたりしていましたが
生徒にお礼をそれぞれしていました。

教室が成り立たなくなるときには
必ず必要以上の要求が出てきたときです。

金銭管理のだらしなさや
教室以外で何かをさせたり
生徒の家族まで手伝いに駆り出す

こんなことから先生への信頼がなくなり教室は崩壊します。

「この先生じゃなくても他にいるから」ということになります。

「自分のことは自分でしてください」ということになります。

生徒が教室を辞める理由です。



現在、私が通っている植物画は10年以上の教室で
みなさんてんでバラバラのようですが
「大人の教室」といった雰囲気です。

先生は「リハビリよ~」と言われたりしますが
技術を教えていただく必要以上は要求されない。
生徒が自ら先生を助けています。

また先生自身もいまだに勉強をされています。

イコンに役立つ技術は植物画にたくさん含まれています。

実は、植物画というのは教会の中から発展していったものだからです。

昔からのイコンの技術は植物画に生かされています。

昨日もハッチングの話が出ました。

植物画に出会えてよかったと思います。

植物画の歴史もおもしろそうです。

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花時計