イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

下地完成

2015年03月30日 | イコン
金箔に保護のニスのスプレーをかけたあと、
さらに水干や朱を塗って、下地ができました。

この板の大きさですが
外回りが、48×37.5センチ
縁の幅は5センチ
内側が38×27.5センチです。
トールペイント用の板に描いています。



ここから、今度は岩絵具に変えて
ハッチングをしていきます。

ここまでで、半分くらいはできたのではないかと思います。


詳しくはまたあとで追記していきます。


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金箔貼り 続き

2015年03月28日 | イコン
「イタリアの金箔じゃなきゃだめよ」とイコン画家の白石孝子さんに度々言われましたが、
イタリアの金箔は白石さんが使えばよろしくて、
オリエント美術館のイコン教室では
生徒に洋金のシール金箔を使わせていた上に
「私にしか売らないのよ」と自慢されていて、
金箔のことを知らない人なんだなと思いました。

白石さんが売っていた洋金の金箔シールは古いものを買わされていて
私も他の生徒もイコンから剥がれていました。
このシール金箔は製造販売を辞めるので
売れなくて在庫があり、
古いので売り切りたいシール金箔ですから、
箔屋も「白石さんにしか売りません」と言ったのだと思いました。
そんなものを生徒は白石さんから買わされていたわけです。
普通は、そんな裏事情は生徒には黙ってシール金箔を販売すればいいわけですが
「私にしか売らないのよ」と何度も言われるので
そんな金箔の独占販売はあり得ませんから、
生徒が不信感を持ったわけです。

私はここは日本ですから
わざわざイタリアから金箔を送ってもらう必要はないと思っていまして、
日本の金箔でも、
日本画材の専門店に
別打二枚掛という普通の金箔より分厚い金箔を売っていましたので
それを使ってみたことがありました。

別打二枚掛を使ってみたものの、
普通の金箔の厚さより厚く重いので、
あかし紙につけても落ちます。
金箔に慣れてきた私でもダメでしたから
初めて金箔を触る人なら、
さらに扱いにくいものでした。
イタリアのイコン用金箔は一般にも使われているそうですから、
日本ではおそらく、別打二枚掛のように扱いにくいはずです。
それは、気候が関係しており、
日本は湿度がありすぎますから
厚みのある金箔は非常に扱いにくい。
なので、今のような薄い金箔の厚さになったのではないかと思っています。

実際、普通の金箔を二重貼りする方が
金箔には素人の私が貼るには
扱いやすいのと、成功率が高いのです。

昨日早朝、一回目の金箔を貼ったあと、
5時間後の8時半に二回目の金箔貼りをしました。

一回目の乾いたところですが、
盛上胡粉のところがうまく貼れていません。



また、軽く面蓋をして、二回目の金箔貼りをしました。



一回目の失敗は全く気にせず、
二回目を貼ります。
二回目は金箔同士がくっつきやすいので、
すぐに貼れますから
一回目にボロボロになっても気にしない。
ただ、金箔代金はかかります。
私は安い洋金ですぐに変色するよりは
高い純金をしっかり貼った方が
結果、安上がりだと思っていますので、純金を使います。
今回、二回の金箔貼りで金箔を6枚使いましたから
金箔代金は1700円くらいです。
それでも安い方だと思います。
洋金シールとは、比べ物になりません。

二回目を貼り終えたところです。



はみ出た金箔を、この段階で取ればいいのですが、
そのときに取れない金箔を取るために
無理矢理、画面を引っ掻くようなことはしないで
はみ出たままにしておいた方が無難です。
あとから絵具を塗るので、
はみ出た金箔は隠れてしまいます。
厚みと色が一回目とは全然違うのがおわかりかと思います。

↓ 貼った直後です。



それから、父の輸血に行って6時間後に帰宅しましたら
二回目も完全に乾いていました。







一回目よりはるかに「金」ですね。

白石孝子さんは
イコンは鏡面ということにすごくこだわっていましたから
私の貼った金箔にシワがあるのが許せないわけです。
ならば、私に頼まずに箔屋に金箔貼りを頼め、と思いましたね。
自分の理想ばかりを人に要求する画家でしたから、
自分でなさればいいわけです。
イタリアの金箔も自分で買えばいいわけですが
生徒にはあんな古いシール金箔を平気で買わせるわけですから、
先生としては、レベルの低いものだと思いました。

私の知る女性画家の中では、
教え方も絵に対する思考もワースト1です。
白石さんには「こんなにダメだしの多い、生徒をけなしまくる絵の先生には
初めて会いました」と伝えてあります。
白石さんの娘さん、アワプラネットTVの白石草さんにも伝えてあります。
女性の日本画家で、こんなメチャクチャなことを平気でする先生には
出会ったことがありません。
「私を敬いなさい」と生徒に言うわけですから、
自分がすばらしいと信じている画家ですが、
母の聖人を全く違う別人に間違えて描いて
母は欲しくもないのに白石さんからもらいましたから
本当にイコン画家かな?
イコン画家が聖人を間違えて描く?
自称でないのかな?と家族で話しました。
聖人を平気で間違えて描くイコン画家を敬うことはとてもできません。
母は気持ち悪がりました。
間違えたイコンは白石さんに送り返しました。
私や母にとっては、
非常に珍しい出来事でした。

繰り返しますが、
ここは、ロシアでもイタリアでもなく
湿気の多い日本ですから
日本の気候に合った画材を使わないと失敗します。
日本画は日本の気候に合った画材や手法ですから
日本画材をイコンに使うのも
いいのではないかと思って描いています。

私は白石さんみたいに
高額なイコンを描けるプロのイコン画家ではありませんから
うまく描けませんが
イコンは誰が描いても
へったくそでもいいわけですから、
描きたい気持ちのある方は
ぜひ、チャレンジしてみてください。

神様は、どんなへったくそなイコンでも
ブスなマリア様や
小生意気なキリストに描いても
全て、許してくださると思っています。


なお、貼った金箔をメノウ棒で磨くことと言われますが、
支持体が石膏のときに磨くので
このような、ドーサ引きのみの板のときには磨きません。
私は鏡面にはこだわりなく描いていきますので
金箔に素人な私が、
へたに磨くとボロボロになります。
私の描くイコンなど、聖なるイコンでもなんでもなく
ただの絵です。
イコンという形式の絵です。

ただ、この段階で金箔用のニスをスプレーしておきます。
金箔用のニスは日本画専門店や仏壇製作所のホームページに紹介されていますから
検索して探してみてください。
1本、1300~1500円くらいです。
ホームセンターにもあるかもしれません。
金箔用スプレーをかけると確かに傷がつきにくくなります。
これから描いていくので、かけておくといいのです。

これは、2年前に描いて
そこいらに置いておいた小さめサイズのものです。
アクリルとピグメントで描いたもの。



今回と同じように金箔を貼り
スプレーをかけましたが、
剥がれていませんから
金箔二重貼りで金箔用のニスのスプレーをかけるといいのだと思います。
ただし、鏡面にしたければ、
箔屋に金箔貼りを頼んでください。
小さなものでも、金箔代金+手数料で1万円くらいからだそうです。

こちらも2年前に描いて、
ほったらかしていたもの、
縁まわりはアクリルですが、
中は純金箔です。
金箔って一度定着すると、
やはり金属で非常に強いです。
木材を守る役目もあるのだと思います。



これもどんどん描いていく予定です。

完成したら、東北の教会に贈るか、
売って、金に替えて
被災地から岡山に来られている母子のために使いたいと思います。

イコン、宗教画を描く技術を持つ者は
自分の名誉や賞賛のためでなく、
世のため、人のためにあるもので、
それを勘違いしていると
とんでもないことになると思いますね。
ですから
「イコンを生活の糧に金に替えてはならない」と
厳しい戒めを定めたのだと
私は解釈しています。
















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金箔貼り

2015年03月27日 | イコン
今朝は3時に起きたので
今のうちにと思い日本画のイコンの
金箔貼りをしました。

昨日はここまでできていました。



面蓋、めんぷたと言うらしいのですが、麺豚ではありませんから、、、
めんぷた、っておいしそう、、、
モロゾフさんがおいしそうに聞こえるみたいなのと似てます!
その面蓋をして、濃い目の膠で金箔を貼ります。
純金箔なので、10枚2800円くらいです。



金箔が割れたり、へんになっても気にしない。
さっさと貼って行きます。
金箔貼りは短時間で貼るのが、成功します。



あかし紙は大きめの紙を使っています。



貼ってすぐ面蓋を取ります。



金箔貼りは、人吉のハリストス正教会のイコノスタス制作の手伝いで
200枚くらい貼りましたが、
やっぱり素人ですから、へたくそです。
白石孝子さんにイコノスタスを手伝うように言われましたが
両親の介護があり、断っていました。
それでも、してほしいと言われたので
ミカエルとガブリエルを描き始めましたが、
金箔をこのように貼っていたら
「こんなんじゃダメよ。
イタリアの金箔はね、こんなんじゃないのよ」と度々言われ
では、白石さんがイタリアの金箔を購入して渡してくれるかと思えば全くそれはない、
人吉の神父から1万円の金箔代金はいただきましたが、
白石孝子さんからは「私もお金はもらってないのよ」と言われて
金箔代金は全くもらわなかったです。
白石さんには後で20万くらいの制作代金は支払われると聞きました。
寺の仏画の手伝いはしたことがありますが、
こんな計画性が全くなく、だらしのない宗教画家など会ったことがないのです。
そのうちに
「年寄りの介護なんかしていたらイコンなんか描けないわね」と
さっさとミカエルとガブリエルを取り上げていき、
私の両親も「あれがイコン画家だって!
あんな人のイコン教室なんか辞めなさい」と怒り
私もすっかり嫌になったので、
毎日新聞社のイコン教室はさっさと辞めました。
白石孝子さんからは
「私は神父の娘なんだから、
私のイコンは特別なんだから
私を敬いなさい」と
度々言われましたが、
誰が宗教を利用した詐欺みたいな人を
敬うものか、と思った次第です。
イコン教室でも必ず問題になるだろうと思っていましたが、
やはりトラブルばかりでした。
神父の娘なら、正教会、ニコライ堂がきちんとみてくれないと
社会的にとんでもないイコン画家だなと思いました。
オウムと同じやり方です。

そんなわがままで自分勝手な詐欺まがいをする画家など
私はどうでもよくて、
素人みたいな私の描くイコンなど
聖なるものでも何でもなく、
ただの絵であるわけで、
完成後、誰かがイコンに向かってお祈りを始めて
そこで初めて聖なるイコンになるわけですから
画家がイコンに対し、
自分の思い入れをするものでは全くないと私は考えています。
仏画を描いていた日本画家の祖母も
「画家は絵だけ描いていればいい。
他のことに一切口を出してはならない」と言っていたそうですから
私も「絵だけ描く」ようにします。

そんなわけで、
貼ったもののイタリアの金箔ではなく
ここは日本なので、日本の金箔を貼りました。
「イコン画家になるにはどうしたらいいのか?」と聞かれましたが、
私は、ここは日本ですから、日本の美術を知った上でイコンを描かれたらいいと思っています。
ここはイタリアやロシアではありません。日本です。
日本の環境に合ったイコンを描くべきです。
私はイコン画家ではありません。
普通のおばさんが絵が描きたいだけで描いています。



貼れていないところを、余った金箔でつぎはぎします。



なんとか、金箔を貼りましたが、
乾かして、もう一度上から貼ります。
今朝は金箔3枚使いました。
もう一度上から貼りますから、
あと3枚くらいは必要です。
昨晩、イタリアミラノの文房具屋に
イコン用金箔の価格を問い合わせましたが、
イタリアの金箔は日本の2倍くらいの厚さですが
10枚で5500円くらいでしたから
金の相場は世界同じで
こだわりがなければ
日本の金箔を二重貼りでも構わないわけです。



この日本画のイコンも東北のために使います。
こういう宗教画から、大金をとるものではないと
描いていて、はっきりと感じますね。
「イコンを生活の糧にしてはならない」と言われますが、
本当にそうだと思います。
私は生活の糧は、別の商売です。
きっと、このイコンも必要な方のもとに行くはずです。

これら作業は台所で煮物を煮ながらしました。
これからイコンの傍で味噌汁を作ります。

やれやれ一休み。
白十字のワッフルです。



学校の帰りがけ、
1個買うと紙にくるんと包んで
白十字のお姉さんが渡してくれました。
あの、くるん、は
うれしい時間でしたね~。
今もそうでしょうか?
35年前のワッフルは1個70円でしたよ。
私のイコンなど
このワッフルと同じくらいです。
いや、ワッフルに失礼かも。
歴史あるワッフルだから。

(^∇^)









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バイエルンミュンヘン

2015年03月20日 | イコン
今日は、リーナさんのイコンの本から
こんなイコンを板に写していました。



夕方、疲れて
トラちゃんと 大好きな
世界入りにくい居酒屋 を見たら
ドイツ バイエルンミュンヘン!

しかも、
あの教会あたりは
朝の散歩に行っていた場所でした。
ぐるぐる教会のまわりを回っていましたが
まさか、あんな庶民的な、
しかも歴史あるカフェがあるとは!

トラちゃんも
驚き!











く、、、
くいてー
腹減ったよ!ママ!

トラちゃん、
バイエルンミュンヘンのヨハネスカフェに
通い続けたおばあちゃんですよ。





ふくよかなお顔、、、
ミュンヘンの激動の歴史を見てきたのね。

ミュンヘンは都会のくせに
田舎感たっぷり。
大いなる田舎、と呼ばれているそうです。



だから、
私はミュンヘンを
とっても大好きになったのですね。
岡山とミュンヘンは、
すごく似ていたのですよ!
田舎くさいのもそっくり!
岡山大学医学部はミュンヘンのお医者さんたちに
いろいろ助けてもらって開設されたのだそうですから、
岡山とミュンヘンは、似たとこあるのよね。

娘の彼の会社もドイツにありますから、
できれば、
ぜひ、ドイツへ、、、。
行ってクレ、、、
お願ひ、、、

私もあんなおばあちゃんになりますから、、、

(o^^o)


ミュンヘンにはイコン美術館があるのです。
ロシアのエカテリーナはドイツ人だったご縁で
ドイツにたくさんイコンがあるのですよ。

息子のスノーボード用品ばかりになった
2階のアトリエを片づけていましたら、
イコンの描きかけが、、、
80センチ角ぐらいです。
2年間、そのままにしていました。



後ろは、全部、金箔貼っています。
ご聖顔です。

このイコンを仕上げて、
お贈りしないとね!

ミュンヘンのヨハネスカフェの近くの教会は
聖パウルス教会だったかしら?
あとで、グーグルマップで確かめます。
マニアックな自転車屋さんもそばにありました。




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2015年03月17日 | イコン
実は、
日曜美術館の山下りんさんを観る前に

エフラム・ヨンやクルト・ヴァイツマン
ディオニシオスのイコン研究本を
手放そうと考えていたのですが、
くーちゃんが山下りんさんを観せてくれましたので
急遽、変更しました。

イコン本は東北の震災後、
大量に古本として出されましたから
私は東北の古本屋から
大量に買えるだけ買い、
岡山県立図書館や各地の教会に送りました。
イコンマニアしか必要ではない本ですから
棄てられるより、
必要とされる場所にあった方がいいのです。

美術はパソコンでは限りがあって
家庭のプリンターでは限界があり、
質感は本からの方からが
つかみ安いのです。
本は何より電源が必要ありません。

パッチワークの型紙つきの本や洋書は
80冊くらい岡山県立図書館に寄贈していますから
ぜひご利用ください。
これから、残りの100冊近くを処分し、
今までの人生の整理です。

反対に、日本画についての本を購入しています。
学生時代の35年前には、
今のような立派な指導書はありませんでした。
先日、日本画教室で見せていただいた本に
学生時代の同級生の日本画が掲載されていました。
鳥山武弘くんです。

彼は奈良の鳥の日本画家に内弟子入りをしていました。
これには、私は感動しました。
私が、もそもそと子育てをしていた間に
彼は日本画修行をしていたのです。
すばらしい彼の絵を観れて、
とても希望を感じました。

非常識で欲深なイコン画家に会って
寄り道をしたように思いましたが、
それはそれでよかったのではと思いました。
白石さんはイコンを描いて
教会に仕えたらいいのではないかと思います。
でも、10年以上、
夫婦で岡山批判を繰り返しましたから
岡山の方々は胡散臭い宗教だと思っている人が多いです。
神父の娘が岡山県民をバカにし続けるわけですから
イコンは売れず、
信徒が増えるはずがないと思いました。

私たちが学んだ日本画は、やはりすばらしいものですし、
大学時代に教えていただいた先生方は
立派な方々だったのだと思います。
先生方に感謝しています。
学生時代に真の絵を教えていただいたから
今の私があると思います。




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花時計