イコンのもとに


在宅介護16年が終了後、やっと自分のために生きられる。イコンも描いてます。ブログは書いたり書かなかったり、気分で。

幸せの近道

2013年02月06日 | イコン

昨日、別の絵の教室の方から
「あの先生の教室には、原発から被災してこられた方がいらっしゃるのね。
大変ね」という話を聞きました。

画材屋から出た話がいつの間にか画材屋を訪ねる客から広まったのです。

昨年、私が辞めた絵の教室の先生が生徒の家庭の事情を画材屋の店主に話しており
その生徒は先生に紹介されて初めて行った画材屋で店主から
「出産したお嫁さんが原発から逃げてこちらにこられたんだそうですね」と言われたそうです。

その生徒は初めて会った画材屋の店主から、こと細かに我が家の家庭内の事情を聞かされたもので
驚いて私に電話をしてきました。
「自分の子どもは反原発の活動をしているのに、他人に話されたら嫌なことがあの先生にはわからないの?」と言いました。

私も先生は加齢からくる異変が行動や言葉に現れているのはわかっていましたから、
もう家族が入ってこなければ、他人ではどうしようもないと思い教室は早めに辞めたのです。

この先生だけでなく、日本画を教えていただいた画家の先生たちも
私が大学生の当時、70後半から90歳近くとご高齢でしたが、助手の方やお孫さん方が先生のサポートについており、
助手の方にはきちんとサポートのアルバイト代がご家族から払われており、
先生の加齢からくる足りなさをみんなで補われていました。

私にも「イコンを描いているんだから、手伝いなさい」と言われましたが、
金銭的なものもなく、ご家族が出てくることもないのでは
今後、手伝うことは無理であろうと思いました。

金銭を払うというのは、非情な感じがしますが、
実ははっきりとした契約を表す行動なので
「金での解決」が明確で明解である訳です。
それは全くなく「助けろ」というのは、家族でないとできません。
まして、私はふたり老人介護をしている状態です。

教室内の会話が先生から画材屋に話されているようでは、今後もいろんな出来事があるだろうと思いました。
自分が話した記憶が途切れている訳ですから、当然、問題も出てきます。
原発から避難した家族を持つその生徒さんも辞めたと聞いています。

客の私生活を本人に話す画材屋もどうかと思いますが、
先生が教室内の会話を外に話さなければよかった訳です。

いくら、素晴らしい作品や技術でも、普通の常識ある人間のおつきあいができなければ
教えてもらうことは無理だろうと思います。
今後はご家族でサポートされていけばよいことなので、生徒はあまり関係はないのです。

家族が離れていると、親の変化もわからなくなります。
こまめに連絡をとるとか、訪ねるとかするのは子どもの使命でしょう。
結局、困ってくるのは子どもである自分ですから。

みなさんも親や家族をみて気遣ってあげてください。
それは、自分や自分の家族にとっても、幸せの近道だろうと私は思っています。





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